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明日死ぬとしたら何をする?残酷で不条理な「イキガミ」の世界

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「もし明日死ぬとしたら?」とか「世界最後の日に何をするか?」みたいな妄想って、誰もが1度はしたことがあるのでは?

本作は国の政策で「1/1000の確率で18歳~24歳の間に死んでしまう」という宿命を背負わされてしまうという物語。若者たちが急に「あなたは明日死にます」ということが普通にあり得る世界の話です。

「まさか自分が…」という絶望感、不条理さ、そして「そもそもこの制度は何のために存在するか」など、数々のヒューマンドラマと共に読者に問いかけてくる作品と言えるでしょう。

というわけで今回は、理不尽さと不条理さの不協和音を描いた問題作「イキガミ(全10巻完結済み)」を紹介します。

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マンガ概要

国民に生命の価値を再認識させることを目的として制定された法律「国家繁栄維持法」。この法律の名のもと、1000人に1人の確率で国民に注入される特殊カプセルは、対象者が18~24歳の期間に破裂し、その者の命を奪う。そして、そんな「死」の24時間前に対象者のもとへと届く死亡予告証こそが、通称“逝き紙(イキガミ)”と呼ばれる一枚のカードである。武蔵川区の“イキガミ”配達員・藤本賢吾が、今回届ける対象者は…!?

 

見所をチェック!!

1/1000という十分にあり得るリアルな確率

 

本作は「小学校入学時に予防接種と称して、1000人に1人の確率でナノカプセルが注入される」という設定のある世界の話。これに当たった対象者は18歳~24歳の間に死ぬことになっていて、死ぬ24時間前になってそれを通知される(通称:逝き紙)という感じ。

僕が通ってた小学校は1学年が確か160人くらいだったから、まぁ同級生で対象者が1人も出ないってのも十分にあり得る話だとは思うけど…。実際に1/1000ってそこまで珍しい数字でもないから、自分が選ばれる可能性もそこそこあるよね。

 

これが妙にリアルで面白いです。個人的には1/10000でも良かったような気がしないでもないけど、そうなると「選ばれないでしょ」っていう楽観的な考えが勝っちゃって、選ばれた人に感情移入できなさそうだし…。

何気なく生きていた自分のところに突然イキガミが届いたとしたら…。そういう想像を働かせるのには非常にバランスの良い1/1000が堪能できます。

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イキガミを貰った人たちの様々な人間ドラマ

 

ナノカプセルに当たるかどうかは純粋な確率のようなので、誰しもが「なんで自分が!?」と戸惑います。18歳~24歳の若者が対象者なので、引きこもりの人もいれば、ようやく夢を掴み始めた人間も。

そんな人たちにイキガミが届き「なんで自分が!?」と思った時、十人十色の行動が見られます。最後にやり残したことに目を向けるという意味では共通ですが、それが感謝であるか恨みであるかは人それぞれという感じ。

 

それでいて必ず最後は感動で終わるとは限らないという点が、個人的にはおすすめポイントの1つ。もちろん復讐劇は最初っから幸せになるわけがないってのは分かるんだけど、「途中までは良い話だったのに、最終的にそんな終わり方なんて残酷すぎる…」と感じる展開も多々あります。

そして対象者の死が、周りの人間に何かを思わせるところまでがワンセットです。「なんでこんな制度が存在するんだろう」という疑問や、制度に対する不平不満を言うことが反逆罪に繋がってしまう点など、某国のリアルを見ているような気持ち悪さも、良い意味で本作の魅力かと。

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イキガミ 全10巻を読んだ感想・レビュー

個人的には選ばれた人間の数々のヒューマンドラマも楽しめたし、最終的に「なんでこんな制度が存在するのか」という落としどころに関しても上手くできているなぁという印象でした。

何気なく生きている人も、急に明日死ぬって言われたらそれなりに思う部分はあるだろうし…。まして「夢が遂に実現する!」みたいなタイミングでイキガミを貰う人の生き様なんかも描かれていて、泣くことはなかったけど感情はかなり揺さぶられたという感じ。

 

そして中には復讐に漕ぎ出す人間もいたりして、この辺りは非常に生々しいなぁと。まさに最近よく聞く「無敵の人」ってやつだよね。常に「これが自分だったらどうかな?」っていう想像が刺激される点は、非常に上手く描かれていると思います。

kindleレビューを見てると「こんな設定ありえない」という感じで、結構厳しめに点数が付けられているのが気になるけど、個人的には普通に楽しめました。

変に現実世界に寄せてるから、フィクションとノンフィクションの境目が分かりにくくてあれこれ言いたくなる人は結構いそうなんで、あまり難しいことを考えずに「明日死ぬと宣告された人の生き様」を覗いてみたいってくらいの熱量で読むことをおすすめします。

 

あとがき

逝き紙の配達員ってキツそうだなぁ。

 

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