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相手の概念を盗む「概念ドロボウ」という概念が新しすぎる

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人間には生まれ持ってる感情(概念)が幾つもあるわけだけど、例えば「欲」なんてものは煩悩と言われたりもして、一見不要な物のように思われがちです。でも、欲がなきゃ人間っぽさも失うんじゃないかと。

本作で描かれているのは、欲だったり個性だったり…。形の無いものを盗む存在です。食欲を盗むことで相手を餓死させた場合、盗んだ人間は殺人で捕まるのか?それとも窃盗なのか?

今回は「概念ドロボウ(全3巻完結済み)」という、形の無いものを盗む人たちの物語を紹介します。

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マンガ概要

 

本作は1人の探偵と新米刑事が数々の難事件を解決していく物語である。特筆すべきは、事件の内容についてだ。

実は本作で取り扱われている事件は、愛情・道徳・個性・欲などの形の無いものを盗むドロボウが犯人となっており、一般的な刑事事件とは根本が異なっている。

 

ドロボウはそれぞれ盗める概念が決まっているため、ドロボウの正体を解き明かすのと同時に、そのドロボウが何の概念を盗むかも調査しなければならない。

何を盗むかが判明しなければ、対峙した時の策が練られず、自分もまた概念を盗まれてしまう恐れがあるからだ。

探偵・ウロと新米刑事・有馬の二人は、強力しながら様々な概念ドロボウたちと対峙していく。

 

見所をチェック!!

概念を盗んで相手を殺したら、それは殺人?窃盗?

 

本作の面白い点の1つは、探偵と刑事がタッグを組んで概念ドロボウを検挙するという点です。

概念ドロボウはあくまで概念や感情を盗んだだけであり、その結果として死亡者が出たとしても、罪状は窃盗罪止まりという考え方があるっていうね。

 

本作の主人公である探偵・ウロが、なんで概念ドロボウを見つけるための探偵をしているのか。物語の結末ではそれが明らかになるわけだけど、ここに作者からの投げかけというか、この物語の本質があるんじゃないかと思ってます。

根っこの方を見てみると「世の中には悪いことをしても捕まらない人間がいる」とか「お年寄りが若者を車でひき殺す」なんていう悲惨な事件も増えてるわけで、そういうことに対しての問題提起みたいな感じがあるような気がしました。…知らんけど。

 

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被害者が何を盗まれたのかを調べる調査パート

 

まずは事件の概要を調べつつ、被害者が何を盗まれたのかを調査します。

例えば「借金苦で自殺する若い女性が大量に発生した」という背景があれば、被害者の生前の行動を1つ1つ洗っていくと、とあるエステに辿り着いたと。で、調べた結果、被害者全員がこのエステに莫大なお金を落していたという感じです。

 

すると「このエステの経営者が怪しい!」みたいになって、盗まれた概念が「迷い」とか、あるいは「プライドを大きくさせられていた」とかそんな感じ。そういうプロセスを経て、バトルパートへと進みます。

ここで犯人を特定する際に、相手の裏をかく発想というか、ちょっと知能指数が高いと感じるような着眼を見せてくるんですよね。これがめちゃくちゃ面白い。

 

概念ドロボウと戦うバトルパート

 

バトルに関しては、概念ドロボウは相手の感情を思い通りに操作できるんで、一種の教祖みたいな感じなんですよね。やる気になれば奴隷というか駒はいくらでも揃えられるって感じ。

で、主人公のウロも相手の概念を盗むことは出来るんだけど、その能力は万能ではなくて、バトル能力もそんなに高めではないです。その辺のドロボウにも簡単に勝てるって感じじゃない。だが、それがいい!

バトル能力の低さを、上手く頭を使ってカバーする感じって言うのかな…。先読みで色んなことをしてたりするし、抜け目のない感じがとにかくカッコイイです。

 

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全3巻を読んだ感想

本作の作者の方は、以前にエンバンメイズというダーツ漫画を描いていました。

そのエンバンメイズは、ダーツ漫画に心理戦の要素を取り入れていて「相手の裏をかく」みたいな描写が好きな人には堪らない作品だったんじゃないかと。

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その時から着眼点が面白い漫画家さんだとは思っていたんだけど、今回のドロボウ概念も発想が面白いよね。感情とか欲とか個性とか、目に見えない物を奪うんだから。

それを特定の相手にプラスしたり、自分にプラスしたりも自由ってことで、使い方も色々思い浮かぶじゃないですか?「アイツから不安を奪って、コイツの不安を倍増させてやろう!」みたいな。

 

人格が崩壊した人、既に死んでしまった被害者を見て「何を盗まれたか」を調べ、犯人に辿り着いてからのバトルという一連の流れは、非常に大きな見応えがあると思います。

全3巻で最後がちょっと駆け足だったけど、伏線の回収は一通り済んでるし、物語も上手く着地してるし…。欲を言えばもうちょっと読みたかったなぁという感じ。

とりあえず「心理的な駆け引き」にもスポットが当たってるので、心理戦が好きな人とか、あとは概念ドロボウって視点に惹かれる人、エンバンメイズが好きな人には文句なしにハマるはず。

 

あとがき

他人の運を盗んで、自分にプラスしたい。

 

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