「紅葉の棋節」を読んだ感想・レビュー

紅葉の棋節
Ⓒ紅葉の棋節

将棋漫画で5巻を超えるのって本当に難しいんだなぁと思わされるんだけど、やっぱ読むからにはある程度物語がまとまった状態で終わっていてほしいって思うわけで…。でもそれって読んでみないと分からないんですよね。

というわけで今回は、三枚堂達也さんの監修いによって描かれている将棋漫画「紅葉の棋節(全2巻完結済み)」を紹介します。

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紅葉の棋節のあらすじ

あらゆる人を魅了する攻め将棋で天才棋士と謳われた蔵道桜が亡くなって2年――。亡き兄の代わりに夢を叶えようとプロ棋士を目指す蔵道紅葉だったが、周囲からは才能を枯らした“落ち葉”と言われていた。そんな紅葉のもとに突然、女性初のプロ棋士・市原銀杏がやってきて…!?

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天才の兄を持つ落ちこぼれの弟が主人公

紅葉の棋節
Ⓒ紅葉の棋節

本作の特徴として主人公が落ちこぼれという点が挙げられます。実際には中一で全国ベスト16なんだから十分に誇っていい実績ではあるんだけど、圧倒的に将棋が強い兄と比較してしまうと霞んでしまうっていうね。

そしてその兄は竜王戦の最中に倒れ、そのまま亡くなってしまったという設定です。それもあってか主人公は竜王に対して非常に思い入れがあり、まだ奨励会にも入っていない状態にもかかわらず竜王というワードを度々口にするという感じ。

良くも悪くも少年漫画らしい将棋漫画で、将棋バトルを主軸としたヒューマンドラマと言った方が適切かもしれません。棋譜はあまり出てこないので、将棋の漫画というよりは将棋を題材にした人間ドラマが見たいという人におすすめです。

竜王を目指して女性プロ棋士に弟子入り

紅葉の棋節
Ⓒ紅葉の棋節

本作にも女性初のプロ棋士が登場するんだけど、これはもはや将棋漫画の鉄板と言ってもいいんじゃないでしょうか。将棋を知らない人のために簡単に説明すると、これまでに女性で将棋が強かった人が多数いるなかでプロ棋士になれた女性は2021年現在一人もいません。女性は女流棋士と呼ばれる特別な括りでプロになっています。

まぁ男女差別とかそういうことではなくて、サッカーでも野球でもなんでもトップに女性がいない(又は少ない)のと一緒です。だからこそ将棋漫画を描こうと思ったら「史上初の女性プロ棋士」みたいな部分にスポットが当てられることが多いんだと思います。

そして本作では主人公の兄の弟子が女性プロ棋士になっていて、その女性プロ棋士に主人公が弟子入りするという流れになっているんですよね。脈々と受け継がれる意志みたいな感じがたまりません。

抜群に硬い盾の将棋

紅葉の棋節
Ⓒ紅葉の棋節

ちょっと面白いなぁと思ったのが、主人公が受けの将棋という点です。最強の盾・最強の矛の話じゃないけど、将棋漫画を描こうと思ったら普通は主人公=攻めの将棋みたいなイメージがありませんか?

でも本作では「最強の攻め将棋だった兄の攻めを捌き続けた弟」というバックボーンがあるため、最強レベルの受けの将棋が展開されます。兄に近づこうとしすぎたあまり、本来は受けの棋風なのに攻め一辺倒だったから結果が出てなかったみたいな部分も面白いと思いました。

そして加速的に成長していく主人公がプロ棋士になれるのかどうか、竜王に手が届くのかどうかなど、どこまで上り詰めていけるのかに注目です。

紅葉の棋節 全2巻を読んだ感想・レビュー(ネタバレなし)

僕は少年ジャンプで連載されていた時の本作を知らず、完結してから本作を手に取りました。なので全2巻完結っていう情報を知ったうえで読み始めたんですけど、2巻目に入った時点である程度を察したというか「まぁ将棋漫画の多くはこうなっちゃうよなぁ」というのが否定できません。

内容としては少年漫画としての将棋漫画の王道だと思います。ちょっと嫌なライバルにけしかけられて、そこでバトルしながら成長していく主人公っていう縮図が面白いんだけど、どうしても「これ将棋じゃなくて良くね?」っていうのがチラつくというか、この辺は難しいなぁと思わされました。

さすがに奨励会にも入ってない少年が、全2巻で竜王になるっていうのはね…なったらなったで「そんなに甘くないし」が勝つし、なれなかったらなれなかったで「中途半端やないかい!」ってなるし。ちょっと残念な感じになってしまった作品かもしれません。

あとがき

季節とか紅葉とかワードセンスも面白かったんだけどなぁ。

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