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「まったく最近の探偵ときたら」を読んだ感想・レビュー

まったく最近の探偵ときたら表紙
Ⓒまったく最近の探偵ときたら

最近は余計に高齢者と若者の対立を煽るニュースが多いような気がしていて、色んな場面で「まったく最近の〇〇ときたら…」っていう愚痴が聞こえてくるような気がします。

これって大きいジャンルで一括りにするのは良くないことだと思うんだけど、本作のような探偵を見てしまったら探偵業界全体に対して落胆しそうな気がしないでもないです。それくらい本作の探偵はマジでやばい。

というわけで今回は、輝きを失った名探偵と女子高生の助手が大活躍する「まったく最近の探偵ときたら(連載中)」を紹介します。

まったく最近の探偵ときたらのあらすじ

世間を騒がす難事件を即解決! その名は名探偵・名雲桂一郎!! だったのは10年以上も昔の話……。名雲はいまや、ただの渋いおっさんになってしまった……。時代に取り残され、スマホすら扱えない彼のもとに、若さあふれる女子高生・真白が助手希望で押しかけてきて――!?

まったく最近の探偵ときたらの見所をチェック!!

冴えない元名探偵と助手のJKの掛け合いが面白い

まったく最近の探偵ときたら2
Ⓒまったく最近の探偵ときたら

本作は読者の側が「まったく最近の探偵ときたら…」って言いたくなる感じの漫画です。かつて名探偵だったのかも知れないけどその面影は全くないし、ある意味ではコナンに出てくる小五郎のおっちゃん以上のポンコツと言っていいでしょう。

そして謎解きなんかをする感じの探偵というよりは実在する探偵の感じに近く、浮気調査やらペット探しみたいなことをしています。そういう簡単なって言ったらアレだけど、探偵として基本的なこともできないっていう雰囲気が見事にギャグ要素に繋がっていると言っても過言ではありません。

そして一見するとまともな感じがするものの意外とおっちょこちょいな女子高生が助手ということで、この二人の掛け合いが夫婦漫才のようで見応えたっぷりです。「なぜこのJKが冴えないオッサン探偵の助手をやろうと思ったのか」みたいな部分も含めて見所だと思います。

元名探偵のポンコツっぷり

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Ⓒまったく最近の探偵ときたら

小五郎のおっちゃんみたいに犯人を間違うとかそういうポンコツっぷりではなく、探偵としてと言うよりも人間として常識知らずというか、過度な時代遅れという感じの主人公はなんとスマホを知りません(2016年)。

ある程度のオッサンになったらそれも仕方ないような気もしないでもないけど、いかんせん早すぎるし…。まして探偵っていう職業柄、世間の流れみたいなものは抑えておいた方がいいのでは?って読者の誰もが思うはず。

僕もおしゃれなカフェに入って「〇〇△△フラペチーノ」みたいなのは注文の仕方も分からないし、もっと言えば近寄ったことすらないけど、そんな僕から見ても時代錯誤が甚だしいです。それに対して流行の最先端を行く女子高生が突っ込みを入れるんだから、こんなの面白くないわけがありません。

波乱だらけの探偵業務

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Ⓒまったく最近の探偵ときたら

こんだけポンコツな探偵がまともに業務を完遂できるはずもなく、結構な割合で見事なオチが用意されています。特にペット探しみたいなもんって、飼い主からしたら全然違うかもしれないけどこっちから見たら一緒みたいなことって少なくないじゃないですか?

そういう勘違いによるオチを含め、本作は読者の期待を裏切ることなくオチを付けてくれています。浮気調査にしても「素人ですらもっとまともにやるわ!」ってくらいのやつなんで、読みながら突っ込んでしまうこと間違いなしです。

探偵モノの多くは人が死んでしまったりして気持ち的に滅入ってしまうシーンも少なくないと思うけど、この探偵物語ならずっとニヤニヤしながら読むことができると思います。

まったく最近の探偵ときたら 1巻を読んだ感想・レビュー(ネタバレなし)

まず絵が綺麗で、キャラクターの個性なんかも素敵な作品です。笑いの種類も多彩に取り入れていて、文章で笑わせるネタもあれば絵の表情で笑わせるネタもあり、読んでいて中だるみの無い感じがたまりません。

探偵業務における主人公のポンコツぶりもさることながら、それを上手くカバーしていたはずの助手が暴走したりなど、とにかく目が離せない展開だらけなんですよね。これはギャグ漫画が好きな人にはぜひとも読んでもらいたい作品の一つと言っていいでしょう。

年齢差もあるしさすがに恋愛関係には発展しないと思うけど、主人公がかつての輝きを取り戻せるのかどうかや、助手の女子高生がどう成長していくのかって部分も楽しみな作品です。

あとがき

AKBがみんな同じ顔に見えるのがまだマシ。