スーパーノヴァって何のことか知らなかったんですが、どうやら超新星の爆発を意味する語のようです。地球を舞台にしたスーパーノヴァって聞くとなにやら嫌な予感しかしません。
本作はタイムリープの概念がある漫画なんだけど、先の見えない展開にとにかくワクワクさせられてしまうのが特徴です。というわけで今回は、世界の明日を救うキスの物語「スーパーノヴァはキスの前に(全3巻完結済み)」を紹介します。
スーパーノヴァはキスの前にのあらすじ
世界の明日は、一人の少年のキスに託された――!? 平凡な高校生・トキは、ひょんな事から学校のスーパーヒロイン・宗接ふみとお付き合いを始めることに！ お付き合いを順序良くこなしてきた二人の前に、恋人としての次なるステップ、“キス”という名の高い壁が現れる。だが、とてつもなくウブなトキは“キス”という行為にふみ出せずにいた。世界の終わりがもうそこまで来ているというのに…。
スーパーノヴァはキスの前にの見所をチェック!!
未来のセカイから来た主人公
本作の主人公はどこにでもいそうな冴えない感じの男子高校生です。しかし彼曰く、未来の世界から来ているとのこと。そしてそんな彼は学校のスーパーヒロインと交際しています(ちょっと絵がアレでスーパーヒロインって感じがしないんだけど)。
ちなみに本作は導入部分から目が離せない展開が続くんですが、最初はとにかくワケが分かりません。少しずつ真相が明らかになっていくっていうタイプの作品で、序盤の「？？？」を超えた先には壮大な物語が待っていると言っていいでしょう。
本作に対する「ワケが分からない、意味不明」という言葉は、おそらく褒め言葉。
先輩との恋愛シミュレーション
本作で描かれているのは、主人公が恋人のスーパーヒロイン(女の先輩)とどう距離を詰めていくかみたいな話です。高校生カップルであれば、手を繋いだりキスしたりってことは普通にあることだと思うんだけど、主人公はウブな感じなので躊躇う様子が伺えます。
ちなみに本作最大のキーポイントが「間違った選択をするとやり直し」という点です。何がどう間違っているのかは明かされず、キスをする or しないっていう二択だけじゃなくて「どういうシチュエーションでどのようなキスをするか」みたいなことも重要になってくるので、何度も何度もトライ＆エラーを繰り返すという感じです。
何が正解かも分からず、ただただ前回試したこととは違う方法を繰り返す不思議な感じは、読んでいて何とも言えない気持ちになるんだけど、これが無限に繰り返せるわけじゃないっていう部分も重要ポイントとなっています。
彼女を満足させるためにひたすら試行錯誤の日々
高校生くらいの年齢だったら彼氏・彼女の色恋沙汰は何回しても飽きないと思うし、手を繋いだりキスをしたりっていう更に上の段階まで待っているわけで、そういうことに対して体当たりで向かっていくウブな主人公っていう縮図は見応え抜群です。
そもそもある程度の経験を積んだりしていれば問題ないようなことでも、高校生だと何をするにもドキドキしてしまうみたいな部分もあるかと思います。何が正解なのかも分からず、自分の中でも手探りをしながら正解を探すっていうのは、色恋沙汰であっても多分面白くないような気がしました。
もし僕が当事者だったら「どないせーっちゅーねん！」みたいに放り投げちゃうと思うので、我慢強く試行錯誤を繰り返す主人公に脱帽です。
果たして主人公は地球を救うことが出来るか
なぜ主人公が未来から来ることになったのか、そしてスーパーヒロインが持っている力とは一体何なのか。色んな疑問を残しながらも物語は少しずつ進んでいきます。
割と早い段階で「選択肢を間違う→地球が滅びてしまう」という部分は線が繋がるんだけど、それ以上のことは分からずに手探りのままトライ＆エラーを繰り返すことに。この間の不安と戦いながらも時間が迫ってくる感じのスリルがたまりません。
果たして主人公は無事に目的を果たし、地球を救うことができるのかは必見です。
スーパーノヴァはキスの前に 全3巻を読んだ感想・レビュー
最初のすごく意味わからない感じから「もしかしてこうかな？」と自分なりに模索して、少しずつ読み進めていった時に徐々に明かされていく真相みたいなもののバランスが秀逸でした。
ぶっちゃけ結末自体は予想がつくというかそこまで珍しいものでもなかったんだけど、最初の見せ方がめちゃくちゃ面白いです。タイムリープ系の漫画の多くは最初に「？？？」ってなるものが多いじゃないですか？その中でも本作は群を抜いていると思います。
全3巻でサクッと読めるし、恋愛漫画としての見所もたっぷりある不思議な漫画だと言えるでしょう。タイムリープを題材にした作品が好きな人にはぜひ手に取ってもらいたい作品です。
あとがき
スーパーヒロインにあまり魅力を感じない不思議。
