謎が敷き詰められていて、読み進めていくうちに興味が徐々に膨らんでいくタイプのミステリー漫画がこちら。ちょっと恐怖を感じるサスペンス要素みたいなのもあって、巻数が進むごとに加速的に面白くなってきます。
ぶっちゃけ最初は意味が分からないんだけど、これも複雑に張り巡らされている伏線が絡み合った結果だと思えば、最終的な結末が面白くならないわけがないと断言していいほど。というわけで今回は、北北西の大地で紡がれていくミステリー・サスペンス漫画「北北西に雲と往け(連載中)」を紹介します。
北北西に曇と往けのあらすじ
舞台はアイスランド島、北緯64度のランズ・エンド。17歳の主人公・御山慧には3つの秘密があった。ひとつ、クルマと話ができる。ふたつ、美人な女の子が苦手。3つ、その職業は、探偵――。あるときは逃げ出した飼い犬を連れ戻し、またあるときはひと目ぼれの相手を探し出す。愛車ジムニーを駆りながら、胸のすくような探偵活劇が、いま始まる!若き魔法使いの成長を描いた『乱と灰色の世界』から2年。入江亜季の最新作は極北の大地が舞台の“エブリデイ・ワンダー”!!
北北西に曇と往けの見所をチェック!!
アイスランドで探偵をしている主人公
まず本作は非常に謎が多いスタートを切っていて、物語を読み進めていくうちに「そういうことか!」っていう感じで明るみになっていくタイプの作品です。だから序盤はかなり探り探りになるのであしからず。
本作の主人公はアイスランドで探偵のようなことをしていて、探偵とは言ってもコナンや金田一みたいなことではなく、人探しや物探しみたいなものが主な依頼となっています。そもそもアイスランドにいるっていうのも両親を亡くしたから祖父のもとにいるっていう感じで、弟は日本の叔父さんのもとにいるという…。
ちょっと複雑な家庭環境が伺えるスタートなのにも関わらず、序盤時点では詳しい説明がありません。最初は取っつきにくいかもしれないけど、5巻くらいまで読めばかなり明るい道に出られるでしょう。
音信不通になった弟と叔父夫婦
ある時、日本にいる弟や叔父夫婦と連絡が付かなくなり、ここから物語は劇的に動いていきます。動いていくっていうか「大きなミステリー・サスペンス要素が動き始める」という感じ。
電波がないとかコールしてるのに出ないとかじゃなく、電話番号が使われていないっていうアナウンスはちょっと不気味ですよね。これを受けて主人公は日本に飛んで弟と叔父の様子を見に行くんだけど、ここから不穏な方向に物語が進んでいきます。
ちなみに弟は15歳の高校生で、主人公よりも二つ年下です。主人公が高校を中退してアイスランドにいるのに、なぜ弟は叔父夫婦のもとで日本に留まっていたのか等めちゃくちゃ気になる部分を残しつつ、行方不明になっている弟の行方に注目です。
弟が叔父夫婦を殺したかもしれない疑惑
本作最大の見所は「叔父夫婦を殺したかもしれない弟」です。ちなみに弟はそれを否定していて、日本の警察も事故や病気という事件性がない方向の判断をしているとのこと。ちなみに弟は主人公を追ってアイスランドに来ているということで、主人公もまた弟の行方を捜します。
主人公としては「弟がそんなことをするはずはない!」って思ってるし、信じたい気持ちも山々なんだけど変な噂が聞こえてきたりするから、徐々に暗い雰囲気を醸し出していくんですよね。
ちなみに本記事はコミックス5巻まで読んだ時点で書いていますが、真相はめちゃくちゃ気になります。ちょっと寄り道も多くて、何がどう伏線になっているのかも気になって仕方ありません。たぶん今後、加速的に面白くなっていきそうな気がします。
北北西に曇と往け 5巻までを読んだ感想・レビュー(ネタバレなし)
ぶっちゃけ1巻時点でかなり高い評価を得ている作品だと聞いて読んでみたんだけど、僕にはその段階での面白さがまったく分からず、5巻くらいになってようやく理解が追い付いてきたという感じです。
ほぼ説明がないから主人公が喋ってる言葉もどこの国の言葉なのかも分からなかったし、なんで祖父と暮らしているのかや弟と別居しているのか等の理由も含めて気になることばかりです。ジャンルがミステリー・サスペンスっていうこともあって、伏線になっているからボヤかしているのかもしれないけど。
この手の漫画を序盤で面白いかどうかを判断するのは難しいので、とりあえず5巻時点ではこの先の展開がめちゃくちゃ気になる漫画という評価です。「叔父夫婦を弟がやったのか!?」みたいな疑惑が気になって仕方ありません。
あとがき
読んでいて寒いほど北北西。