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「高校事変」を読んだ感想・レビュー

高校事変表紙

 

「学校がテロリストに占拠されて…」みたいな展開の作品は年々増えてきていて、今では厨二病の最たる例の1つと言われているんだとか。知らんけど。

僕が中学・高校の頃はまだそんなコンテンツもあんまりなくて、いわゆる妄想しがちな題材として認知はされていなかったんだけど、いまや学校にテロリストが乗り込んできてそれに立ち向かうなんてのは一種のあるあるくらいの位置になってるんじゃないかと思います。

そこに色んな要素を加えることでシノギを削っているんでしょうか。総理大臣を組み込んで政治的な背景をプラスしてみたり、主人公を女子高生にしてみたり…。というわけで今回は、原作の人気小説をコミックス化した「高校事変(連載中)」を紹介します。

 

 

高校事変 あらすじ

犯罪集団リーダーの次女・優莉結衣が通う高校に、支持率向上を図る総理大臣が訪問することに。総理大臣の命を狙った武装勢力が突如侵入し、校舎を占領した。松岡圭祐が世に解き放った大問題作を完全コミック化!

 

高校事変の見所をチェック!!

主人公がスーパー女子高生

高校事変1

 

本作の大きな特徴は主人公のキャラ設定です。有名なテロリストのリーダーの娘という設定で、化学的な知識や身体能力に長けている女子高生となっています。

こういうテロリストに立ち向かう系の漫画は、日本を舞台にする以上どうしたってリアリティには欠けてしまうわけですが、その中でもリアルに寄せるのかどうかという部分は1つの焦点になってくるはず。

そういう意味では本作の主人公は一見すると可憐な女子高生ということで、リアル寄りと言うよりもファンタジーに近いのかな。個人的にはミステリアスな雰囲気を感じて結構好きだったりします。

たまにRPGモノなんかでも剛腕な女騎士みたいな設定があると思うんだけど、そういうのに対して「こんなか細い女がこんな重い鎧着れるか!」みたいに気になってしまうという人以外は楽しめると思います。

 

総理大臣訪問中のテロと政治的な背景

高校事変2

 

単に行き当たりばったりでテロを画策されたというわけではなく、内密に進められていた総理大臣訪問のタイミングで発生したテロということで舞台の裏には政治的な背景も絡んでいそうです。

平成最大のテロリストの娘と総理大臣訪問中のテロにどのような因果関係があるのかを含め、単純なドンパチやるだけのハードボイルド作品というわけでもなさそうだし、なにより原作の小説が高い評価を受けているということでこの先の展開が非常に楽しみに感じます。

 

テロリストの真の目的

高校事変3

 

前項と重複する部分はありますが、テロリストたちの真の目的についても大きな見所です。大規模なテロってそれなりの目的があるじゃないですか?それこそ紛争中のテロについては報復行為だったりするわけだけど…。

犯人たちが顔出しして人質を取って…っていう展開の場合、捕まっている同士の解放だったりが相場ですよね?そういう確固たる目的がある場合、いくらテロリストと言えど無益な殺生はしないというイメージがありました。

もちろん騒いでいる人質たちを鎮めるためとか、あるいは扱いやすくするために見せしめを作るということはあっても、人質を煽って焚きつけたりするということはほとんどないはず。そういう意味でも本作に登場するテロリストは異質です。

 

高校事変 コミックス1巻を読んだ感想・レビュー

僕は原作を知らなかったんですけど、普通に面白いと思ったし先の展開も気になる第一巻でした。なんなら本作を読んで小説の方を読みたいと思ったくらい。

女子高生が投げたナイフがクビに刺さって死んでしまうテロリストっつーのも少し残念だけど、このあたりはリアリティよりもスーパー女子高生のミステリアスさが勝ってたし、米軍並みの装備を持っているテロリストたちを相手に手作り爆弾で対抗するって展開も個人的には冷めなかったです。

単なる高校に総理大臣が内密に訪問したタイミングで発生したテロっていうのも背景が気になるし、アクション面でも大きな見応えがあります。学園モノではあるけど一般的なデスゲームのように1人1人の名前が明かされて次々死んでいくって感じでもなく、展開もシームレスというか非常にスピーディーです。

原作が高い評価を受けているだけに大コケするってことはなさそうだし、今後の展開に期待しています。

 

あとがき

群青日和を思い出す。

 

 

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