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「ばりごく麺」を読んだ感想・レビュー

ばりごく麺表紙

 

個人的にもラーメンがめちゃくちゃ好きで、お米よりもパンよりも麺を好んで食べています。だからグルメ漫画でラーメンを扱う回はテンションが上がるし、何ならラーメンに特化したグルメ漫画も積極的に読んでいるんですよね。

そしてラーメンに関して言えば、食べる側ではなく作り手側にも興味があるんだけど、興味が尽きない主人公が登場するラーメン漫画があるんです。というわけで今回は、ラーメン作りの天才が色んな人の運命を変えていくラーメン道「ばりごく麺(全4巻完結済み)」を紹介します。

 

 

ばりごく麺 あらすじ

ガムシャラに喰え!! それがラーメンだ!! うだつのあがらないサラリーマン、潮崎朗馬。ある日、雨宿りのつもりで入ったラーメン屋で、堂々と代金を踏み倒す男に遭遇する。それは、名前、職業、過去、一切不明の謎の男。しかし、その謎の男との出会いこそ、ラーメンで朗馬の人生が変わる転機だった…。鬼才・能條純一が、ラーメンを通じて男たちの人生を描く!!

 

ばりごく麺の見所をチェック!!

ミステリアスな雰囲気を持つラーメン作りの天才

ばりごく麺1

 

本作の主人公はお店で食べたラーメンに対して「まずい!」ということに抵抗がなく、傍若無人な振る舞いが目に付く男です。会計を払わなかったり、結構な確率で厨房に押し入って勝手にラーメンを作ったりするような非常識な奴なんですよね。

でもラーメンを作る腕は間違いなく一級品で、同じ材料を使ったラーメンなのにも関わらず彼が作ったラーメンは人々の舌を唸らせるという…。実在するなら実際にそのラーメンを食べてみたいと思わずにはいられない魅力の持ち主と言っていいでしょう。

世界的に有名な料理人で、風のように1つの場所に留まらないというミステリアスな雰囲気もあり、横暴な部分が目に付くのに何故か憎めないという主人公に注目してください。

 

ラーメンを美味しく作る知識とテクニック

ばりごく麺2

 

本作にはラーメン作りにおける様々な知識とテクニックが登場します。僕のような一般人が自宅のキッチンでマネするにはハードルが高すぎるけど、奇抜すぎるアイディアに驚かされること間違いなしです。

そして本作では「美味しいラーメンを作るヒント」みたいなものが度々登場するんですが、これがまた謎解きみたいな感じで絶妙なんですよね。美味しいラーメンが作りたいなら「魂を込めて丼を洗え!」みたいなことを言うわけです。この答えが見つかった時に物語が加速的に面白くなる瞬間があります。

湯切り命とは言いながらも湯切りだけが重要なわけではなく、材料選びから仕込みからただならぬ努力と試行錯誤を積み重ねてのラーメン作りです。美味しいラーメンが作りたいという熱量が伝わってくるので、料理を食べるだけのグルメ漫画じゃ物足りないという人にもおすすめ。

 

料理バトル的な展開も

ばりごく麺3

 

料理漫画の中には「料理対決」みたいなシーンが鉄板です。本作においても主人公をラーメン作りで倒したいという人物が登場します。いわゆるラーメン対決ってやつですね。

上記のシーンでは少し過激な発言が見られますが、実際はそんなんじゃないです。一応、料理人としてのプライドは賭けているものの、相手を見下して自分の勝利を疑わないという感じではなく、あくまで相手をリスペクトしたうえで「自分がそれを超えてみせる」みたいな感じ。

よくありがちな料理バトルと違って変な煽りがなかったので、気分を害することなく淡々と読み進めることができました。それでいて熱量はしっかりあるので、料理対決みたいな展開が好きな人は存分に楽しめるのではないかと思います。

 

ばりごく麺 コミックス全4巻を読んだ感想・レビュー

ラーメン職人の物語という感じで、グルメ漫画の中でも料理漫画としての要素が強い作品です。ラーメンを作る天才が色んな人の運命を変えていくという感じで、どんな難しい相手も唸らせるラーメンの作り手という存在感に興味を持たずにはいられません。

特にラーメンに関するうんちくや雑学みたいなものは出てきませんが、ラーメン作りを通して描かれる人間ドラマみたいな要素があります。人との関わり方や食べた人の運命を左右するラーメンって感じの物語なので、全4巻の割に壮大なスペクタクルを感じました。

ちょっと破天荒なんだけどとにかくラーメンが好きで、意外と義理堅いというか人情味のある主人公に魅了されること間違いなし!物語の最後に待っている真相も見応えたっぷりの料理漫画です。

 

あとがき

最後の一滴まで変わらぬまずさが痛快だ!!

 

 

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