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「LIAR GAME(ライアーゲーム)」を読んだ感想・レビュー

LIAR GAME表紙

 

タイトルにもあるように「嘘つきゲーム」を描いた作品がこちら。映画化&ドラマ化もされていて、非常に高い人気を誇った心理戦漫画です。人狼ゲームなんかが流行った(流行っている?)ように、こういう「相手の腹の内を探る系の駆け引き」が好きな人ってめちゃくちゃ多いんじゃないかと思うんだけど、作品数があんまり無いっていうね。

そんな中でも実写化済みの本作は、実績の面でも折り紙付きの漫画作品と言っていいでしょう。というわけで今回は、心理戦漫画の最高峰「LIAR GAME(全19巻完結済み)」を紹介します。

 

 

LAIR GAME あらすじ

ある日突然送られてきた小包。その中には「おめでとうございます。あなたは10万分の1の確率をくぐりぬけ、ライアーゲームにエントリーされました」という手紙と、現金1億円が同封されていた。それがライアーゲームのスタートだった。30日後のゲーム終了日に、自分の所持金1億円を返還する。ルールはそれだけ。首尾よく対戦相手の所持金を奪うことのできた勝者は1億円を手にし、敗者は1億円の負債を背負う…。誰を信用すべきなのか、誰を信用してはいけないのか…。大金を前に揺れ動く、人間心理を描破した問題作!

 

LIAR GAMEの見所をチェック!!

様々なルールで行われる騙し合い

LIAR GAME1

 

本作は「嘘つきゲーム」の名の下に、様々なルールでの騙し合いが行われます。ストーリーが進んでいくに連れて徐々にルールは複雑になっていくんだけど、最初は「相手からどんな手を使ってでもお金を奪えばOK」というシンプルなもの。

その次に行われるのは「少数決」と言って、少数派になれば勝ちというゲーム。このあたりは非常にルールも明快だったし、勝ち方の演出も凝っていて、いわゆる「分かりやすく斜め上から勝っていた感」みたいなものがあったような気がします。

 

後半になるに連れて、ちょっとずつ複雑化していくせいか「これってご都合主義と呼ばれるものでは?」と思う部分が増えてきたり、「いかに裏切らない人間を仲間に引き入れることに成功するか」みたいな部分が出てくるんでアレだけど、序盤は文句なしに面白い。

ルールだけを聞く分には「これって攻略法なくね?」とか「結局は運勝負にならない?」っていう展開が多いにも関わらず、ルールの抜け道を見つけて更に相手の裏をかくという展開は、読んでいて熱くなること間違いなしです。

 

詐欺師の狡猾さに対する気付き

LIAR GAME2

 

本作はバカ正直で騙し合いなんかできない系の女の子・神崎直と、その直に助けを求められて強力することになった天才詐欺師・秋山深一のタッグで進められます。

直は典型的な平和主義者で、端的に言うと「騙し合いゲームの上では秋山の足を引っ張るだけの存在」という感じなんだけど、秋山の狡猾さが群を抜きすぎていて、直のどんくささがカバーされてるっていうね。

そして秋山のゲーム攻略法がいちいちカッコイイ。「持ち主が寝ないで見張っている金庫からお金を引っ張り出す方法」って言われたら、僕みたいな人間からすると「怖い人を複数送り込んできて力づくで奪うのでは?」くらいの予想しかできないのに、まぁ斜め上からお金を奪っていくんです。

「難しく考えることはない」ってよく言われるけど、自分がいかに頭が固いかってのを思い知らされる読者が続出したと言ってもいいでしょう。

 

対極に位置する2人の主人公の存在意義

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ライアーゲームの見所と言えば「誰が何の目的でこんなゲームを開催してるの?」という部分。秋山は天才詐欺師ということもあって適正バリバリだろうけど、直に関してはどっからどう見ても搾取される側に思えます。

そんな直がなぜライアーゲームに選ばれたのか。そしてゲームを重ねるに連れて徐々に変わっていく直の存在意義は必見です。ぶっちゃけ単なる騙し合いのゲームなら、秋山だけいれば十分に成立するからね。直がいるってことは…まぁそういうことなんでしょう。

最初は足を引っ張ってばかりの直が覚醒していく姿は、何となく「僕みたいな凡人も天性の閃きを持った人間になれるのでは?」みたいな夢を見させてくれるようで、ワクワクする展開に拍車を掛けてくれるという感じ。そもそも直のミスは秋山が華麗にカバーしてくれるし、直も人間性は素晴らしいから読んでてイライラしないのも大きいです。

 

LAIR GAME 全19巻を読んだ感想・レビュー

心理戦が好きな人なら絶対に読んで損はない漫画の1つです。ぶっちゃけ終わり方に関しては打ち切りだったのかな?ちょっとだけ不満があるけど、まぁ多少駆け足かなってくらいで全然許容範囲かなと思いました。

とにかく序盤の面白さは超一級品。「相手の裏をかく」「相手の裏の裏をかく」くらいの分かりやすかった時が1番楽しかったです。気になってる人は最初の1巻を読んだら、もう中盤までノンストップになっちゃうんじゃないかと。

一方で後半はライバルの出現が熱いんだけど、ルールも複雑になってくるし、何より「第三者の引き入れに成功した方が勝つ」みたいな結果論になってるのが、個人的にはスッキリしない要因の1つでした。

でもトータル評価としても間違いなく「心理戦を描いた漫画の中では最高峰のレベル」だと思います。心理戦や相手との駆け引きが好きな人には文句なしにおすすめです。

 

あとがき

本来の詐欺って「ほんの一握りの人間を騙せればいい」ってスタンスのはずなんだけど、こんなん誰でも裏をかかれるわ。

 

 

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