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そう遠くはない近未来!?「イヴの時間」で描かれる人間とアンドロイドの距離感に困惑

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初めてアイボを見た時、それはもう衝撃的だったけど、アシモだのペッパー君だのが出てきて「人造人間ができるのもそう遠くないんだろうなー」なんて思ってました。

最近だとSiriとかもう怖い。そろそろ外観も人間そっくりでAIが搭載されてるアンドロイドとか絶対出てくる。というか、友達と思っていたアイツが実はアンドロイドかも…!?

そんな不思議な気持ちになれる名作です。今回は「イヴの時間(全3巻完結)」を紹介します。

※物語の核心に迫るような激しいネタバレは無し。

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作品概要

見た目がもう人間そっくりのアンドロイドが、人間と一緒に暮らしている時代。感情を持つことがなく、言われたことを黙ってこなすだけの家電のような存在だと思っていたアンドロイドが、実は感情を持っていたとしたら?

アンドロイドを人間として見てしまう「アンドロイド依存症」が社会的な問題として取り上げられている一方、イヴの時間と呼ばれている喫茶店では人間もアンドロイドも関係なく、至福の時を過ごしていた。

そこで出会った人物が、実はアンドロイドだったということに気が付いた時、人間とアンドロイドの違いって何なんだろうかと葛藤する主人公。人間とアンドロイドが織りなす、甘くもほろ苦いストーリーがここに開幕。

 

登場人物

リクオ

本作の主人公。自分のアンドロイドの行動ログを見ていた時、命令以外の行動をしていることに気付き、疑問を持ち始めた。

それからというもの、アンドロイドに心を揺さぶられる自分がアンドロイド依存症なんじゃないかという葛藤に悩まされている。

 

マサキ

リクオの友人。イヴの時間に訪れている客の実態を知ろうと思い、店を出た後の客を尾行しようとするほど好奇心が旺盛。

自身もテックスと名付けたアンドロイドと暮らしているが、ある時から口をきいていない。

 

ナギ

喫茶店イヴの時間の女マスター。

店内では人間とアンドロイドの区別をするためのリングを表示しないようにしていて、それがロボット法に違反しているとの指摘もあるが、頑なに人間とアンドロイドを区別しないという経営方針をとっている。

 

サミィ

チクオと一緒に暮らすアンドロイド。

ある時からリクオに内緒にして、イヴの時間に通っていた。

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見所をチェック!!

「あの人、アンドロイドだったの?」という気付き

この世界のアンドロイドはロボットと言いながらも見た目は人間にそっくりで、頭上のリングで人間かアンドロイドかを区別しているという状況です。

イヴの時間では意図的にその頭上のリングが表示されず、しかもお店の方針として「人間とロボットを区別しない」というルールがあるので、そこで出会った人が人間なのか、それともアンドロイドなのかという区別が付きにくくなっています。

「頭上のリングを消すだけで人間と思ってしまうくらいのアンドロイドなら、人間と家電という距離感ではなく、家族同然という付き合い方をしてもいいんじゃないか?」って思いませんか?

しかし、それを世間は「アンドロイド依存症」と呼び、倫理委員会は警鐘を鳴らすという実体があるんですよね。それに対して何かを考えさせられる主人公の葛藤は必見の価値アリ。

 

アンドロイドに対する心情の変化

イヴの時間で仲良く喋っていた人物が実はアンドロイドで、それがしかも自分の同級生にコキ使われているアンドロイドだったら…。なんだか複雑な心境になりますよね。

個人的には、犬とか猫をペットと表現しないで家族と言いたくなる気持ちはすごくわかるんだけど、どんなに大切にしていても機械を家族と言うのはやっぱり変人に見えるって言うか…。でも感情を持ったら、それは家族って言ってもいいんじゃないかなぁと。

本作の世界では、アンドロイドに対して特別な感情を持つとそれは依存症だと揶揄されるわけだけど、それでも自分の気持ちに対して素直に向き合っていくリクオの姿が響いてきます。

 

便利になって得たもの、失ったもの

普通に考えたら、学校に忘れ物を届けてくれるアンドロイドとか、家に帰ったら炊事、掃除、洗濯をこなしてくれるアンドロイドがいるっていうのは、これ以上ないくらい便利な世の中だと思うんです。

ただ、便利になることが絶対的にいいことかって言ったら、それもどうかと思いませんか?僕は少しくらい不便な方が面白いと考えてしまうんですよね。

それこそ今はスマホが普及しちゃってるからアレだけど、昔は好きな子の家に電話するのも「父親が出たらどうしよう!?」ってドキドキしたって時代があって…。そういう不便さって、あってもいいんじゃないかと思うんです。

テレビゲームだってすぐにセーブして中断できるのが当たり前でしょ?昔はパスワードを自力でメモしてたからね(やばい、年齢がバレる)。

そんな感じで、アンドロイドが何でもやってくれるからこそ、気付かなかったこととか失ったものにもスポットが当たっています。これがすごく考えさせられる感じなので、ぜひ注目してみてください。

 

全編を通しての感想

リクオがピアノを弾かなくなった理由とか、マサキのアンドロイドが喋らなくなった理由とか、随所に貼られた伏線はちゃんと回収されているし、全3巻という短いボリュームの中で知りたかったことを全部教えてくれているのはありがたいです。

物語のテーマは現時点では非現実的なテーマだから鮮明には見えてこないけど、近いうちにこんな世の中になりそうだという意味では、あながちファンタジーと括ってしまうのもどうなんだろうって気がして、すごく不思議な感情に包まれますね。

感動するというよりは「何かを考えさせられる」という感じの作風だけど、アンドロイドの感情を表現するのに「交通事故に遭いそうだった子供を身を挺して守るアンドロイド」的な安っぽいお涙頂戴演出にしていない部分は、個人的に高ポイントです。

アニメも面白いので、本作を読んだ後はアニメも見てみたいと手を伸ばす人も出てくるんじゃないかと。全3巻でサクッと読めるし、SFファンタジーやヒューマンドラマのような作品が好きな人にはオススメです。

 

あとがき

VRとかAIとか、なんだかもう怖くて仕方ない。

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