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「北斎のむすめ。」を読んだ感想・レビュー

 

こちらは一般的な歴史漫画とはちょっと違って「葛飾北斎の娘を主人公として描かれている、ライトな雰囲気の4コマギャグ漫画」です。中学生の頃、葛飾北斎が出てくるあたりって色んな浮世絵師やら芸術家が出てきたりして、名前と代表作を覚えるのに必死だった記憶があります。

というのは全然興味がないもんだから暗記一辺倒になっていたこととか、問題の出しやすさからテスト問題になりやすいことが関係しているかと。本作は決して歴史の勉強になるという感じの作風ではないものの、この時代の登場人物に対しての苦手意識を払拭してくれることは間違いありません。

というわけで今回は、ライトな気持ちで江戸文化に触れることが出来る「北斎のむすめ。(全3巻完結済み)」を紹介します。

 

 

北斎のむすめ。 あらすじ

『美人画にかけては娘にかなわない!』 世界にその名を知られる伝説の浮世絵師・葛飾北斎に舌を巻かせた女流絵師・お栄。男顔負けの画才と行動力を持ち、自分ならではの美人画を描くために吉原に潜入して…。絵に青春をかけた大江戸熱中時代!

 

北斎のむすめ。の見所をチェック!!

内容はライトなギャグ漫画

 

本作の構造は4コマ仕立てでしっかりと起承転結があるタイプ。笑えるかどうかは別にして、ちゃんとオチが付いているので読みやすいです。もちろん現代風にデフォルメされているし、非常に読みやすく(しかも面白く感じるように)描かれていることもあって、歴史の勉強になるという感じではない…かな。

それでも扱っている題材が題材なだけに、くだらないギャグ漫画ともまた違った魅力があります(オチ自体はくだらないギャグだったりもするけど)。

タイトルといい、表紙を見た感じの雰囲気といい、漫画というよりは小説っぽい雰囲気もあるし、少なくとも中学生の頃の僕がこれを読んでいても、母親に「漫画なんか読んでないで勉強しなさい!」とは言われなかったんじゃないかと。

 

江戸の文化に自然と触れられる

 

歴史の勉強をしているとこの時代の人名と代表作をセットで暗記しなきゃいけなくて、それこそ「冨嶽三十六景」とか言われても、誰の作品なのかパッと出てこないっていう…。

東海道中膝栗毛とか十返舎一九って一回聞いたら意外とリズムで覚えられるし、何ならふざけてネタにするくらいのアレだけど、似たようなのが一杯出てくるから「東海道中膝栗毛=十返舎一九」ってなりにくい。というか「滑稽本ってなんやねん」くらいの感じ。

本作を読めば楽しく江戸の文化に触れることができるので、漫画を読みながら自然とその辺の紐づけが可能です。そういう意味ではこの時代に苦手意識があるという人が手に取るのもアリだと思いました。

ぶっちゃけ「というか史実では北斎のむすめって有名なの?」って部分から始まり、「てか、葛飾北斎ってどんな人だったの?」とか調べ始めるくらいの感じ。「葛飾北斎ってどんな人?恋人はいる?家族構成は?カップ数は?」みたいなページに辿り着くまでがデフォ。

 

北斎のむすめ。 コミックス全3巻を読んだ感想・レビュー

4コマ漫画なので空いた時間に読むのに最適です。エピソードの区切り的にもすぐに読むことを中断できるというのはメリットだと思いました。あとこれは読者によると思うけど、僕の場合は普通に「江戸時代の有名な本やら絵画に関する復習」みたいなことをするまでになったので、江戸時代の歴史の勉強に嫌気が差している学生さんにもいいと思うし、この時代を暗記で乗り切ったという社会人の人にもおすすめできます。

上の方にも書いたように、僕も学生当時は全部暗記で乗り切ったから年齢を重ねてもうほとんど覚えてないんですよ。「名前は聞いたことあるけど何だっけそれ?」みたいな感じ。それが本作を読んで自発的に復習したものは、恐らくずっと忘れないんじゃないかと。しかも「滝沢馬琴」って名前が物議を醸しているとか初めて知ったし。

本作自体が勉強になるって感じではないけど、本作を通じて勉強する意欲が刺激される感じではあると思います。何かのキッカケになるだけの魅力は感じられる全3巻です。

 

あとがき

すがわらのたかすえのむすめ。

 

 

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