巷では「ウマ娘」なるものが流行っていると聞き、チラッとアニメPVのようなものを見たのですが、いまいち魅力が分からず、アニメもゲームもスルーしてきました。で、漫画が出ていると聞き、これはスルー出来ないなと。
結論から言うとウマ娘ファンも喜ぶし、往年の競馬ファンも喜ぶという素晴らしい作品になっていると思います。馬の擬人化に抵抗があるという人も、ちょっと手に取ってみてほしいです。というわけで今回は、漫画で蘇る葦毛の怪物「ウマ娘 シンデレラグレイ(連載中)」を紹介します。
ウマ娘 シンデレラグレイ あらすじ
寂れたカサマツの地に現れた、ひとりの灰被りの少女。後に“怪物”と呼ばれるその少女は、どこを目指して疾るのか――。地方から中央の伝説へ。青春“駆ける”シンデレラストーリー、遂に出走!!
ウマ娘 シンデレラグレイの見所をチェック!!
馬が擬人化して可愛い女の子になった世界の物語
ネット情報を見ていると、一時期から「ウマ娘 攻略」みたいな記事がたくさん出てきたので「そういうゲームが流行ってるのかー」くらいに思ってました。で、Twitterのトレンドでサイレンススズカやらスペシャルウィークやらがトレンド入りしていて何事かと思ったよね。
本作は歴代の名馬たちの名前をした可愛らしい女の子たちが走るっていう…。しかも名前じゃなくてバックボーンもしっかりしている様子。もちろんウマ娘なので、牡馬とか牝馬っていう概念はないのかもしれないけど…。
可愛い女の子たちが一斉に4ハロンを駆け上がってくる様子は、少しシュールな気がしないでもないですが、最後にはウマ娘のファンも競馬ファンも熱くなれるドラマが待っていると言っていいでしょう。
本作の主人公は葦毛の怪物オグリキャップ
サブタイトルにある「シンデレラグレイ」が何なのかと思いきや、葦毛の女王的な意味のようで、本作の主人公は社会現象をも巻き起こした歴史的名馬「オグリキャップ」です。ウマ娘なのでシンデレラストーリーになっているという感じ。
競馬に全く興味がないって人でも、ある程度の年齢の人ならオグリキャップは知ってるんじゃないかと。笠松競馬場で圧倒的な強さを見せて、中央競馬場でもGⅠ4勝を挙げた怪物です。「GⅠ4勝ってもっとすごい馬いるんじゃないの?」って思うかもしれませんが、地方デビューとか葦毛とか色んな伝説を背負って実績を残しているので、記録以上に記憶に残った名馬と言えます(当時は今ほどGⅠレースもなかったし)。
ちなみにネタバレすんなよって思われるかもしれないけど、オグリキャップは「もう終わった」と言われた最終レースの有馬記念で有終の美を飾ります。このレースは涙なしには語れないです。
宿敵、ライバルたちとの名レースが再び
競馬ファンなら名前を見るだけでワクワクしてしまうキャラがたくさん登場します。オグリキャップのライバルといえば、同じ葦毛のタマモクロス、地方馬のイナリワン、そしてスーパークリーク等の錚々たるメンバーが挙げられるわけですが、もうこれだけでご飯3杯はいけるでしょ。
「ウマ娘なのに皇帝なのかよ!」とか「牡馬なのにシンデレラストーリーかよ!」みたいな違和感はあるけど、本作を読んでいると「ナリタブライアンverも見たいなぁ」とか夢が膨らんできて仕方ないです。
前項でも書いたけど、オグリキャップの最終レースの有馬記念が史実通りの展開で再現されるんだとすれば、もうこの時点で泣ける。あ、ちなみにウマ娘は単独で走るので、おそらく安勝、河内、南井とのドラマ的な展開はありません。娘に乗るオッサンとかややこしくなるので。
ウマ娘 シンデレラグレイ コミックス1巻を読んだ感想・レビュー
すっげー面白かったです。ウマ娘が元々アニメなのかゲームなのか何なのか知らないけど、ウマ娘のファンだけじゃなくて往年の競馬ファンも唸る漫画だと思います。
「どうせ馬を可愛い女の子にすりゃお前ら喜ぶんだろ?」的な発想で作られた作品なのかと思いきや、本作に関してはすごくバックボーンがしっかりしていて、ちゃんとした競馬漫画です。
個人的にはちゃんとした馬で描いてほしかったって気持ちもあるんですが、それだとここまで流行らなかったというのもあるんで、ウマ娘様様です。僕みたいにウマ娘が何なのかよく分かってなくても、競馬が好きな人なら文句なしにおすすめ。
あとがき
オグリキャップ、スーパークリーク、イナリワン。
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