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「あたりのキッチン!」を読んだ感想・レビュー

 

「お昼、何を食べよう?」ってなった時に、初見の定食屋さんに入るってのはハードルが高いけど、それで美味しかったらテンション上がりますよね。

別に牛丼とかカレーのチェーン店でも十分美味しいし、それでも全然いいんだけど、やっぱ無性に定食が食べたくなる時があります。味噌汁なんか付いてたら、もう言うこと無し。ちょっと家庭の味に近い味というか、和食が食べたくなった時は美味しい定食屋が最高!!

というわけで今回は、町の定食屋さんを舞台に繰り広げられるグルメ漫画「あたりのキッチン(全4巻完結済み)」を紹介します。

 

 

あたりのキッチン! あらすじ

 

本作の主人公は、料理が大好きでコミュ症(18年間友達ゼロ)の女子大生。しかし1度食べた料理に関しては、使われている細かな調味料はもちろん、隠し味すらをも的確に見抜き、その味を完璧に再現できるほどの料理好きである。

ある時、コミュ症の自分を変えたいという一心で「唯一自分が自信を持っている、料理を通じて人と関われたら…」という思いから、町の定食屋「阿吽」でアルバイトを始めた。そしてそのアルバイトを通じて、様々な人たちと料理を通じて関わり合っていくこととなる。

 

あたりのキッチン!の見所をチェック!!

地域密着型の味のある定食屋が舞台

 

最近は小料理屋さんというか、町の定食屋さんがだいぶ減ってしまったように思います。そんな中、常連客が「いつもの!」って言ってそれが通じる定食屋さんって、どれくらいあるんだろう…。

個人でやってるような居酒屋さんとかならそういう常連客を大事にしている文化とかありそうだけどね。さすがに定食屋ってなると、なかなか難しいんじゃないかなぁと思います。

そして、本作に登場する定食屋さんは、お客さんに合わせてレシピを使い分けているという徹底したサービスが持ち味の定食屋さんなんです。今時、こんな粋なことをしている定食屋さんがあるかどうかは分からないけど、もしあるんだとしたら超アットホームな良い定食屋さんだと思う。そんな良い定食屋さんが舞台のグルメ漫画です。

 

隠し味は「心遣い」と言わんばかりの充実したサービス

 

漫画だからって言ったらそれまでだけど、いつもはガッツリとしたメニューを頼む人がアッサリしたうどんを頼んだときに、なにかを考えてくれる作り手ってなんだかいいですよね。それでいて「お腹をさすってた」とかって、もうコナン君もびっくりするくらいの推理力だと思う。

さらには関西出身のお客さんだから、出汁を関西風にするというハンパ無いレベルの心遣い…。こんな定食屋さんがあったら、たぶん毎日通いますよマジで。まるで「病気にかかってしまった我が子を想う母親」というか、そんな感じの優しさに溢れたグルメ漫画です。

 

主人公の人間的な成長

 

アルバイトって、意外と色んなことが学べるんですよね。対価としてお金を貰うわけだから、ある程度ガマンしなきゃならないことも出てくるだろうし…。そして本作の主人公の場合は「コミュ症を克服できるのか」という部分が、間違いなく大きな見所だと思う。

最初はお客さんの所にお冷を持っていくことすらできなかったのが、徐々に話せる知り合いも増えてきたりして、今後どのように成長していくかというのは我が子の成長を見守るような感じに似た見所があると思う(我が子いないけど)。

これだけ人のことを想った料理が作れる人間だから、きっとコミュ症を克服するでしょう。いや、してくれないと困る。

 

あたりのキッチン! コミックス1巻を読んだ感想・レビュー

すごく家庭的な温かさに溢れていて、読んでいて心が澄んでいく感じが何とも言えません。世知辛い世の中だけど「こんな定食屋さんがあったらなぁ…」と思わずにはいられないです。

僕も好きな定食屋さんがあるけど、やっぱ定食を頼むと1000円くらい普通に掛かっちゃうんですよね。一方で牛丼屋さんとかに行けば、ワンコインで済むわけだし…。

そういう人が多いから定食屋さんが減ってるって背景もあるんだろうけど、本作の舞台になっているような温かい雰囲気の定食屋さんは、多分生き残り続けるような気がします。

主人公の人間的な成長はもちろん、この定食屋さんがどのようにお客さんたちに愛され続けていくのかを、見守っていきたいと思えるグルメ漫画と言っていいでしょう。

 

あとがき

この作品は、色んな意味であたり。

 

 

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