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「さぼリーマン 飴谷甘太朗」を読んだ感想・レビュー

 

一昔前は甘いものを嗜む男性って少なかったように思います。「甘いのは好きだけど、恥ずかしくて周りに言えない」って人が多かったのかな?…知らんけど。

例えば僕の周りだけでいうなら、お酒(カクテルとかじゃなくて日本酒とか焼酎の水割り・お湯割り、ウイスキーなどなど)を好んで飲む男性の人は、甘いのがあまり好きじゃない傾向にあるような気がします。で、年齢が若くなるに連れてお酒をあまり飲まない人が増えてるかなーって感じ。

個人的には甘いものがメチャクチャ好きなんで、こういう作品には興味深々です。というわけで今回は、スイーツ漫画に笑いのエッセンスが加わった「さぼリーマン 飴谷甘太朗(全2巻完結済み)」を紹介します。

 

 

さぼリーマン 飴谷甘太朗 あらすじ

出版社・吉朝社で営業マンとして勤務する飴谷甘太朗は、仕事のデキるメガネイケメン。業務を素早くこなし周囲の信頼も厚いが、彼には周囲にひた隠しにする秘密があった。それは、仕事をサボっての甘味巡り! 甘味なるサボりの世界を堪能するべく、飴谷甘太朗は今日も外回りに出向くのであった――。

 

さぼリーマン 飴谷甘太朗の登場人物

飴谷 甘太朗

 

元々SEをやっていたが営業へと転身した、本作の主人公。一見すると堅物だが仕事ができ、サラリーマンとしては非常に優秀な成績を残す。

その一方で甘いものに目が無く、営業職にきたのも「時間を作ってサボるため」だった。そして空き時間には、必ず有名店のスイーツを楽しんでいる。

 

三宅部長

 

甘太朗直属の上司でスパルタ新人教育で知られている。

甘太朗の運転が下手だったら難癖をつけてやろうと考えていたがそれは叶わず、逆に自分のミスを甘太朗にカバーしてもらうハメに。

 

財部 豊

 

甘太朗が来るまでは営業成績トップだった人物。甘太朗にトップの座を奪われ、心の内で闘志を燃やしている。

ある時、甘太朗が勤務中にサボってパフェを食べているところを写真に撮っているが、それを上司に報告することはせず、あくまで正攻法でトップに返り咲こうとしている。

 

土橋

 

甘味紹介人気ブログ「甘ブロ」の管理人が甘太朗じゃないかと疑惑の目を向けている女性社員。あの手この手で甘太朗に罠を仕掛け、彼が甘ブロの管理人であることを引き出そうとしている。

ちなみに甘ブロの管理人であることを引き出した後は、スイーツ友達になろうと考えているだけで、決して甘太朗のサボりをチクろうと考えているわけではない。

 

さぼリーマン 飴谷甘太朗の見所をチェック!!

社畜モノとは真逆の面白さ

 

最近は社畜をネタにした笑える漫画も多いけど、実在する社畜の人たちって真面目で余裕がない人が多いから、僕としては「これくらい手を抜けばいいのになー」って思う。

営業職ってセールストークができないとダメだと思ってたし、良くない物を良いと言って売りつける傲慢さとか、自分を殺して得意先に頭を下げる耐久性とかが必要だと思ってたけど、意外とそんなことないんですよね(あ、全員が全員そうではないって意味ね)。

 

仕事が出来る人ほど自分の時間を作れるって側面もあるし、もちろんサボってばっかで成績も芳しくない営業もいるけど。注意深く見てると、社名の入った車がパチンコ屋さんに止まってることも多いし…。

そういう意味でも、本作の主人公は仕事を楽しんでると思う。正確には仕事じゃなくて隙間時間なんだけど、これくらいの容量の良さってのも重要なんだなーって気付かされると思います。

 

甘太朗のブログ

 

本作の主人公は営業中に時間を作ってスイーツを食べ、それを個人のブログにて紹介しています。で、それが実在するお店の紹介になっているので、都会に住んでる人なら実際に足を運べるんじゃないかと。

簡単なレビューとお店の場所とか営業時間が掲載されてるんで、スイーツ好きは行ってみたらどうでしょうか?てか、取り上げられてるスイーツは地元で有名なものばかりだと思うんで、もしかしたら都会住みのスイーツ好きなら「あー、ここ行ったことある!」っていう楽しみ方もできるかも。

 

突っ込み所満載な行動の数々

 

甘太朗は真面目そうに見える反面、自分の優秀な能力を生かしてサボるという対極の二面性を持っています。自分の営業に上司や部下が付いてくるとなったら「邪魔だな」と考えたり、部下のサボりは上司にチクらないまでも、自分のことは棚に上げてお説教をするくらいのことは日常茶飯事。

極めつけは「営業中にスイーツを楽しんで、それをブログにアップしているんじゃないか?」という女性社員の疑惑の目を晴らすために、営業報告中にブログをアップするという…。こんなん普通に笑うでしょ。予約投稿使え、予約投稿。

 

すれ違う2人

 

大人気ブログで紹介されるスイーツ店が、いつも甘太朗が向かう営業先であることに気付いた女性社員の土橋さん。「もしかしたら、管理人は甘太朗なのでは?」と思い、彼に問いただすも彼はそれを否定。

土橋は「スイーツ友達になりたい」という想いがあって、なんとかして甘太朗が尻尾を出すように仕向けるものの、甘太朗はギリギリのところで踏みとどまるという攻防にすごく見応えがあります。

ま、土橋はスイーツ友達になりたいってだけなのに、甘太朗が「バレたらチクられる」と不安視しているすれ違いが根底にあるので、それだけでもメッチャ面白い。あと土橋が詰め寄ってくる感じが、ままでジョジョ風。

 

さぼリーマン 飴谷甘太朗 コミックス1巻を読んだ感想・レビュー

ちょっと前までは、甘いものが好きな男っていうと「可愛い」か「男のくせに」という大きく分けて2つの印象を持たれていたように思うんだけど、こういうのが流行ってくれると1人でも大手を振って甘いものが食べられる男性が増えるんじゃないかと。

個人的には田舎に住んでいることもあって、紹介されるスイーツ店が都内ばっかりだと物足りない感がありましたね(まぁ実店舗紹介型のグルメ漫画とかはそういうのばかりだから、もう慣れたけど)。そういう意味では都内に住んでいる甘党には文句無しにおすすめ。

 

あとは通販で買えるスイーツとか、全国チェーンのファミレスとかコンビニのおすすめ商品とかも紹介してくれると、僕みたいな田舎在住の読者が喜ぶ。テンションが上がる。まぁ通販で買えるものは、別に営業中じゃなくても食べられるからアレだけど。

あと仕事に対して真面目過ぎる人(特にサラリーマン)は、これでも読んで力の抜き方を学ぶのもアリでは?(決してサボりを推奨するものではありません)

 

あとがき

GTOが流行った時に教師の倍率が上がったように、これが流行ってさぼリーマンが流行れば面白いのに。

 

 

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