大人になって好きなだけモフらせてくれる猫様も良いのですが、子供の時のやんちゃな猫様の可愛さと言ったら形容しがたいものがあります。確かに家はめちゃくちゃになるからアレだけど、これこそが「手間のかかる子ほど可愛い」ってやつなんだろうなぁと。
ぶっちゃけ猫って何を考えてるのか分からない節があるので、気に入られているような…でも嫌われているような…っていう距離感が一番夢中にさせられるっていうね。これは「恋」に近いような気も。そう、我々は猫に恋をしている。
というわけで今回は、漫画家の作者とその嫁と猫様のドタバタ日常コメディー「つまねこ~妻とねこの話~(全4巻完結済み)」を紹介します。
つまねこ~妻とねこの話~のあらすじ
『サラリーマン山崎シゲル』の田中光最新作。噛みぐせのある愛猫・正太郎と、そんな正太郎に振り回される妻・ヨメタナカの奮闘を描く、ほのぼのとした日常エッセイ。疲れたときに読んでほしい、クスッと笑えて癒やされる、そんな一冊です。
つまねこ~妻とねこの話~の見所をチェック!!
主役は3歳のアメショー+夫婦
本作は3歳のアメリカンショートヘアー(正太郎)が主役で、一緒に暮らす夫婦の日常を描いたエッセイ漫画です。なお旦那氏はギャグ漫画家ということもあり、茶目っ気満載の猫様のコミカルさはもうキレッキレ。
犬は家族に序列を付けるって聞いたことがありますが、恐らく猫も似たようなことはしてます。まぁ犬とは違って、猫の場合は自分を頂点に置いているような気がしないでもないけど。ちなみに本作では「猫→作者→作者嫁」の順番っぽいです。
正太郎を可愛がろうとした奥様が痛い目に遭ってしまう展開は、悲しくもあり微笑ましくもあり…。自虐っぽい展開が多い中で、これだけ幸せになれるっていう猫マジックのすごさよな。
いたずら盛りの猫の噛み癖
猫を飼ったことがある人なら分かると思うんだけど、まぁありとあらゆる物をボロボロにされます。ウチの子も爪とぎ買ってるのに家の柱で爪研いでるからね。そしてカーテンを使って毎日がアトラクションという感じ。
そしてなぜかパソコンをやっているときにキーボード近くに寄って来たり、ゲームをしているときに少し邪魔な位置に陣取ってきたり…。今のゲーム機ならさて置き、昔のゲーム機だとリセットボタンが分かりやすい位置にあって、猫様の前足で簡単に起動できたんですよね。それはそれは痛い目に遭いました。
まさに家庭内のトラブルメーカーの名を欲しいままにしていて、この退屈しない日常はプライスレスと言っていいでしょう。猫を飼った経験のある人にとっては「あるある」と言いながらニヤついてしまうようなシーンがてんこ盛りです。
どっちが気に入られてるか対決
猫に限らずペットを飼うなら、自分に一番懐いていて欲しいっていう感情は誰しもが持つと思います。そのためには自分がご飯を担当したり、おやつ係を担当したり…とにかく猫様の気を引くように徹底するわけですが。
ほんの些細なことでも良いので、自分が猫様に愛されている証を見つけることってそれだけで幸せだったりするんですよね。本作にはそういう小さな幸せがたくさん詰まっています。
どっちかって言うと「トラブル8に対して幸せ2」って感じなんだけど、その比率でもトータルで幸せ感の方が上回るっていう猫様の偉大さよ。引っ掻かれたり噛まれたりしてるのだって、もしかしたら愛情表現の一つかも…って思えるくらいメロメロになっている日常は必見です。
つまねこ~妻とねこの話~ コミックス1巻を読んだ感想・レビュー
可愛い猫様と、その猫様にもしかしたら嫌われてるのかもしれない奥様と、それをネタに漫画を描いている作者の田中氏。この3人のパワーバランスが秀逸で、ニヤニヤが止まらない日常生活という感じでした。
内容は愚痴とは言わないまでも自虐系です。「こっちはこんなに好きなのに、なんであなたはそれに応えてくれないの!」という奥様の悲鳴が聞こえてくる感じ。でもちょっと懐いてる素振りを見せられたら、そんなことは一瞬でチャラになるっていう現金さも相まって、愚痴や自虐という感じのマイナス要素を一切感じないのがすごい。
猫を飼った人ならこの大変さを共感できるだろうし、猫を飼ったことがない人ならこの大変さを知らないから単純に笑えると思います。漫画家さんの日常生活を作品にしているというだけあって、リアリティも起承転結も完璧です。
猫が好きな人は当然として、100%癒し系じゃなくてちょっと振り回されたいという人におすすめ。
あとがき
つまらないはずのない猫漫画。