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「へんなものみっけ!」を読んだ感想・レビュー

へんなものみっけ!表紙

 

ふと小学生時代を思い起こすと、学習発表会やら何やらについて「無駄なこと」が多かったなーと思う一方、当時はそれが楽しいと思っていた(あるいは思わされていた)と思うこともしばしば。

例えば社会科見学で博物館に行った時のことなんかで言えば、確かに標本とかを見て興奮してた部分はあるだろうけど、引率の先生たちの方が絶対楽しんでたでしょ。それを確信できる漫画がこちらです。というわけで今回は、大人が童心に戻って新たな気付きを得られるお仕事漫画「へんなものみっけ!(連載中)」を紹介します。

 

 

へんなものみっけ! あらすじ

知ってましたか?博物館のウラ側はとってもアクティブ!

市役所から、博物館に出向になった薄井透は、そこで鳥類研究者の清棲あかりと衝撃的な出会いを果たす。知られざる博物館の裏側、そして100年後に届く仕事とは…?動物好き、博物館好きにはたまらないミュージアム・コメディー!

博物館はお堅い展示をしてるだけの地味な場所?いえいえ、実は生命の神秘に迫る熱い研究者たちが、海へ、山へ、世界の果てまで『へんなもの』を集めに行ってるんです!南極の氷、フクロウの巣立ち、深海魚調査、花を愛するおじさま研究者…博物館は毎日どこかで大さわぎ!

 

へんなものみっけ!の見所をチェック!!

市役所から博物館へ出向した主人公

へんなものみっけ!1

 

僕にとっては博物館に行ったのなんて小学生の頃の社会科見学以来なんですが、子供の頃に行くよりも今行った方が楽しめるんじゃないかって思ったりもします。特に「日本全国でここでしか見られない」みたいなのがあれば激熱。

そんな博物館で働く方法って知ってますか?恐らく「博物館で働きたい」っていう明確な意思がないとここで勤務することは叶わないんじゃないかって思ってるんだけど、どうやら市役所からの出向で博物館勤務になることがあるようです。

本作の主人公は無駄が嫌いな人物です。無駄が嫌いだと思い、無駄を省くことを徹底して市役所勤務していたら、まさかの自分が省かれるという…。そんな出オチこそあれど、細かい仕事や面倒な仕事も積極的に手伝う主人公の姿が眩しくも感じられる漫画です。

 

「これも博物館の仕事?」という発見がいっぱい

へんなものみっけ!2

 

ゴールデンウイークとかお盆休みなんかだと動物園とか水族館ってめっちゃ混雑しそうじゃないですか?でも博物館ってそんなに一般客が押し寄せてるイメージってあんまりないんですよね。

動物園とか水族館と違って「動物の世話」みたいなのがない分、それらに比べると博物館の仕事って楽じゃないのかなーなんて思ってたら、これは大きな勘違いでした。まず展示品を自分らで用意してるなんて微塵も考えたことがなかったし、色んな生き物の生息分布を把握してるとか結構すごいことやってるみたいです。

僕がイメージしていたところの「大学の専門教授」みたいな感じで、とにかく専門知識が豊富で好奇心がないと続かないような仕事だと思います。読んでいて「博物館ってこんなこともやってんの!?」って驚かされること間違いなし。

 

犯罪捜査にも協力を仰がれるスペシャリストたち

へんなものみっけ!3

 

犯罪捜査の証拠品のなかに「何かしらの草・花」があったとすれば、それが何であるかを調べることで真犯人の検挙につながることがあります。例えば「〇〇にしか生息しない花」が付着していたってなれば、そこから見えてくることは決して少なくないでしょう。

博物館ではこういう犯罪捜査に対する協力なんかも行っているようです。確かにスペシャリストだし適任っちゃ適任なんだけど、博物館でそういうことをしているっていう意識が全く無かったからすごく驚きました。

しかも花そのものを見て判断するのではなく、証拠品はその断片だったりするわけです。ひき逃げ捜査なんかで「現場に落ちているわずかな塗料から車種が特定できる」みたいなやつを、自然相手に行うっていうね。こういうのを見てると凄すぎて何も言えなくなります。

 

へんなものみっけ! コミックス1巻を読んだ感想・レビュー

博物館のお仕事漫画としてめちゃくちゃ面白いです。「博物館ってこんなことまでしてんの!?」っていう驚きもそうだし、まだ一部分しか読んでないのにすごく奥が深い職業だと思いました。

僕なんかは道路でカモシカが轢かれて死んでいる光景を見ても、かわいそうだと思うことはあっても何もできないし、もしその死骸を運ぶようなことがあっても心のどこかで汚いとすら思ってしまいそうな気がします。でも本作に登場するキャラたちはちゃんと命として向き合っているという感じ。

老若男女問わずに楽しめる作風で、特に小さい子供に読ませたい図鑑のような楽しみがあるものの、フリガナがないのでやや厳しいかも。博物館とか行ったことがない僕のような読者でも「博物館に行ってみようかな」って思うくらいには魅力的なお仕事漫画です。

 

あとがき

“何を省くか”じゃなくて”何を残すか”

 

 

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