これまでにも色んな設定の動物漫画は数多く見てきましたが、動物との暮らしを描いた作品であれば、リアリティを追求するか夢を追うかの大きく分けて2パターンだと思うんです。
まぁ前者に夢がないって言ってるわけじゃなく、犬や猫の「あるあるネタ」を散りばめた共感を得やすい漫画も人気が高いのはわかりますが、中には「え!?こんな動物と暮らしちゃうの!?」って漫画作品もありますよね。
本作の主人公は、なんと南極にしか存在しないと言われているペンギン…。あの「飛べない鳥」として、水族館でも大人気の皇帝ペンギンが主人公なんです(主人公は家族って説もあるけど)。
というわけで今回は、皇帝ペンギンとのほのぼのした暮らしを描いた癒し系動物漫画「エンペラーといっしょ(全4巻完結済み)」を紹介します。
エンペラーといっしょ あらすじ
これは何の変哲もない、とある一家のドタバタ劇の一部始終を描いた日常動物コメディーである。
ある時、お茶を飲もうと思って冷蔵庫をあけると、そこには所狭しと皇帝ペンギンが詰まっていた。一家はなりゆきに身を任せ、皇帝ペンギンを買うことに。
幸い、冷蔵庫から「ペンギンのエサにどうぞ」と言わんばかりの魚の塊も手に入るようになったため、エサには困らなかった。
色々とツッコミ所は満載であるが、家族たちが嬉しそうだから問題ない。皇帝ペンギンが楽しそうだから、全くもって問題ない。
エンペラーといっしょの見所をチェック!!
ペンギンの生態が楽しく学べる
よく水族館なんかでペンギンショー的なものをやっていたら、飼育員の人がショーの合間合間に説明してくれそうな内容の豆知識が得られます。
例えば、ペンギンって可愛らしい見た目に反して口を開けた時の姿ってメチャクチャ怖いんですよね。あと、魚をあげる時は頭からあげないと魚のヒレやウロコが引っ掛かっちゃうとか。
まぁそれを知ってていつ使うんだって説もあるけど、ほら、いずれ皇帝ペンギンが冷蔵庫から出てくるかもしれないじゃないですか?その時の為にも、今のうちに覚えておいて損はないでしょう。
ほのぼの系・癒し系の世界観
多くの動物漫画は、動物側にもセリフとかが用意されていて「今こんなことを考えてますよー」ってことを分かりやすくしている作品がほとんどだと思う。一種のアテレコなんで人間にとって都合良く解釈してるって側面もあるけど、やっぱ動物を人間っぽくするってのが1番分かりやすくて面白いって思うし、これが1番無難。
ちなみに本作に登場する皇帝ペンギンは、何を考えているかが全く分からず、鳴き声すら出しません。これを私は「幸せなら態度で示そうよ系」と呼んでます。あ、態度で示すってことです。それでも不満やイラつきを態度で示す皇帝ペンギンの様子には、すごく可愛らしさを感じると共に癒しを貰える読者が続出するでしょう。
全編カラーで見応え抜群!!
本作はkindle版だと通常のコミックスの倍くらいのお値段なのですが、全編カラーで仕上がっていて、ちょっとした絵本のような感覚で楽しめます(ちなみにコミックスverはもっと高い)。
個人的には「歯医者とか子供が来るような待合室に置きたい本」って感じ。小さい子が読むのも楽しいと思うし、鮮やかな色が使われてるから飽きもこないと思う。
なによりエンペラーが可愛くて、首から上にかけてのちょっと黄色い感じとか、通常のコミックスではなかなか掴みにくい部分もしっかりと再現できているのが、全編カラーの強みだと言っていいでしょう。これを読んでいれば、水族館に行った時も2倍くらい楽しめるんじゃないかと。
エンペラーといっしょ コミックス全4巻を読んだ感想・レビュー
この物語が始まった時に、もう既にフィナーレのビジョンが思い浮かんだって人は多いんじゃないかと思います。
ちなみに僕は「偶然の巡り合わせで出逢えたエンペラーが、故郷での元の生活に戻らなくちゃいけない」という展開からの別れで物語が完結すると思っていました。…まぁ結果は違ったわけですけど。
終わり方には賛否両論あるかと思いますが、この物語は「皇帝ペンギンとある一家の四季(1年)を描いた作品」なので、もうちょっと読みたかった感が残る終わり方がベストだと思うし、実際にそうなったんだから個人的にはOK。
あとはやっぱりペンギン可愛いよ。超可愛い。そういうほのぼのした感じが好きな人なら文句無しにおすすめします。あとは小さい子が読める漫画としてもおすすめ。
あとがき
漫画も楽しめて、水族館に行っても楽しめる。2度美味しい。
動物好きにピッタリ!面白くておすすめの動物が活躍する漫画を紹介する