僕がポーカーを学んだのはドラクエのカジノでした。その後、基本的には「ゲームの中のカジノ」でポーカーと接していくことになるわけですが、なぜか2枚しか手札に配られないルールもあったりしてしばらく困惑することになります。
まぁ軽く調べてみると、一口にポーカーと言っても色々なルールがあるらしいということになっていくわけですが…。本作はなんと日本ポーカー協会監修の漫画作品。打ち切りになってしまった背景こそあるんですが、ポーカーという奥深い競技をエンタメ視点から楽しめる内容です。
というわけで今回は、日本ポーカー協会監修のポーカー漫画「ガットショット(全4巻完結済み)」をご紹介します。
コミックス1巻部分のネタバレを含みます。
ガットショット あらすじ
ポーカーに青春を捧げた少年少女がそれぞれの目標に向かって突き進む熱きポーカーストーリー。運だけでは勝つことができない奥深いポーカーの世界を日本ポーカー協会監修のもと本格的に描く。
ガットショットの見所をチェック!!
一見、ポーカーには向かないような女の子が主人公
本作の主人公は一見するとトロそうな眼鏡をかけた女の子です。スポーツ漫画では王道の「競技初心者なんだけど、一部の身体能力が超人的」という設定は、今作でいうところの「人間観察が得意」という部分に相当します。
家庭の事情で転校が多く「自分を出せない/周りの顔色を伺ってばかり」というライフスタイルが、ポーカーにおけるブラフ(相手の嘘)を見破る能力に繋がったんだとか。まぁ実際のポーカー競技者からすると「ふざけんな」になっちゃうのかもしれないけど、個人的には漫画の初期設定としてはアリだと思いました。
ポーカーにおける心理戦
実際のポーカーの大会のやり取りなんかをYouTubeで見たら、基本的には全参加者が黙ったままの無表情で競技が進むようでした(中には喋りまくって相手を揺さぶるという人もいたけど)。ポーカーは単なるギャンブルじゃなくて、確率の競技だとか心理戦の最高峰だとか言われるわけですが、それを漫画でどうやって表現するのかと思っていたら…。
「自分のカードを見ない」という方法を使って、相手を揺さぶっているシーンがありました。実際にこれで優勝した人もいるらしいから、ポーカーにおいては有効な手段なんだろうか…。個人的にはここでちょっと夢中になってしまいましたね。
ジョジョ3部のダービー弟とのバトルに近い、イカサマじゃないんだけど相手の裏をかく妙技って言うのかな。実際にそれが有効な手段になるのであればもうちょっと掘り下げてメリットを知りたかったけど、本作において心を掴まれたシーンの1つでした。
ガットショット 全巻を読んだ感想・レビュー
お世辞にも評価が良いとは言い難く、ポーカー好きな読者にはあまり受け入れられてないようなKindleレビュー評価でした。実際にコミックス全4巻で完結してしまってます。確かにインテリ系の部活動に暴力事件みたいな背景を求めたり、複雑なポーカーのルールを軽く説明するだけで競技の描写に入ってしまうという部分は、ちょっと違和感を感じなくもないです。
ただ個人的にはポーカー漫画の希少性とかも考えて、もうちょっと読みたかった感はありました。せっかく大会が始まって、まさにこれから…って時に終わってしまうのが残念です。ポーカーが好きな人が読むとコレジャナイ感があるようなので、どちらかと言えば「ドラクエのポーカーしかやったことがない」とか、そういうライトな層におすすめします。
あとがき
ポーカーフェイスってそういうことか。
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