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「鳴かせてくれない上家さん」を読んだ感想・レビュー

鳴かせてくれない上家さん
Ⓒ鳴かせてくれない上家さん

麻雀ほど面白いテーブルゲームは無いと思ってるんですが、いかんせん不健全なイメージが拭い切れません。それでも最近は麻雀のイメージを大きく覆す数々の名作漫画の登場により、徐々に麻雀に興味を持つ若い人も増えてきたような気がします。

ぶっちゃけルールが分かれば超面白いと思うんだけど、ルールが分かりにくいことと「ルールを覚えて上達するまでに、ある程度カモにされることがある」って部分が麻雀のデメリットというか、取っつきにくさだと思うんだよね。ちなみに本作を読めば、初心者でも麻雀が好きになること間違いなし!

というわけで今回は、リーチ・一発・ツモ・ラブコメ「鳴かせてくれない上家さん(全3巻完結済み)」を紹介します。

著:古日向 いろは, その他:更伊 俊介, 監修:内川 幸太郎

鳴かせてくれない上家さんのあらすじ

「せんぱい、私と打ち合ってください!」桜川高校の片隅でひとりネット麻雀に明け暮れていた麻野イサムは、突然コミュ力強者な後輩・上家サクラに麻雀部へと誘われリアル麻雀に初挑戦することに。麻雀には自信のある麻野だが、なぜか上家(かみや)さんが上家(カミチャ)に座ると得意の「鳴き」が通用せず、全然歯が立たない!?リアル麻雀ゆえの駆け引きか……それとも思考を読まれているのか……そんな風に悩むうち、気づけば麻野のなかで上家さんの存在が大きくなっていって――?KADOKAWAサクラナイツの内川幸太郎選手監修で送る麻雀ラブコメ! きょうも卓上で恋の四角関係が開局する。

鳴かせてくれない上家さんの見所をチェック!!

ネット麻雀が趣味の主人公がリアル麻雀に参戦

鳴かせてくれない上家さん
Ⓒ鳴かせてくれない上家さん

本作は完全な麻雀初心者ではなく、ネット麻雀専門でやっていた主人公が高校の麻雀部に入部してリアル麻雀に打ち込んでいく様子を描いた麻雀漫画・ラブコメ漫画です。なので基本的なルールは踏まえたうえでの麻雀漫画と言っていいでしょう。

完全な初心者向けというよりは「基本的なルールは知っているけど、実際のマージャンは打ったことがない(もしくはリアル麻雀は数えるくらいしか打ったことがない)」という人が一番楽しめるラインかも。

とは言え、基本的なルール解説もちゃんとあって、麻雀に興味があるなら楽しめる作風となっています。

急に始まるラブコメ展開にも注目

鳴かせてくれない上家さん
Ⓒ鳴かせてくれない上家さん

ちょっと陰キャ気味な主人公が麻雀部に入るキッカケになったのが、本作のヒロインである上家さんです。カミチャとカミヤが掛かっていますが、このヒロインがめちゃくちゃ可愛い。そして本作のラブコメ要素を大いに盛り上げてくれます。

ぶっちゃけ急展開過ぎて、突っ込む気すら起きないほどの導入部です。でもこういう大雑把な部分と言い、麻雀に掛けた様々なギャグテイスト(ラブコメ要素)と言い、捨てる部分がないと言っていいほど麻雀×ラブコメに徹している部分が最高なんですよね。

麻雀漫画ってある程度の武骨さというか、ヒリつく展開みたいなのが醍醐味だと思ってましたが、むしろそこまで麻雀にのめり込んでないという場合は、本作のようなラブコメとの融合が一番楽しめるのではないかと。

リアル麻雀の初心者あるあるが面白い

鳴かせてくれない上家さん
Ⓒ鳴かせてくれない上家さん

ぶっちゃけ僕も麻雀はゲーム専門で、役の計算とかもろくに出来ないレベルでした。で、昔はCPU戦がメインだから自由に考えることも出来たんだけど、ある時期からネット対戦形式のものが増えてきて、時間に焦らされることが多くなってきたんですよね。

でもリアル麻雀は、それと比べても比較にならないくらい進行の流れが速い。みんな早くツモりたいからか知らんけど、初心者はとてもついて行けないようなレベルで進行されるケースが少なくありません。これは誰もが通る道と言ってもいいのでは?

というか、ネット麻雀だと誰かがポンやチーできるタイミングで停止するから、その時点で配牌がバレてしまうっていう…。この辺りはネット麻雀あるあるの典型的なやつなので、共感できる人は楽しめると思います。

鳴かせてくれない上家さん コミックス1巻を読んだ感想・レビュー

女の子の絵も可愛いし、ちゃんと麻雀に由来するラブコメ展開が多くて、麻雀要素とラブコメ要素の2つが同時に楽しめる漫画だと思いました。

僕はどっちかって言うと「お金を賭けるだけでは飽き足らず、血を賭けてマージャンを打つ」くらいの狂気じみてる方が好きなんだけど、そういう荒んだ心にも染み渡るような作品と言っていいでしょう。

できれば麻雀のルールを知っている方が楽しめるし、本格的な麻雀が好きな人よりもライトな層におすすめです。特に「ネット麻雀は結構打ったことがある」とか「リアル麻雀はあまりやったことがない」くらいの読者にはめちゃくちゃ刺さること間違いなしです。

あとがき

かみやで打っても神谷って出るから、終始かみちゃさんって文字入力しました。

著:古日向 いろは, その他:更伊 俊介, 監修:内川 幸太郎