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「タナカの異世界成り上がり」を読んだ感想・レビュー

タナカの異世界成り上がり表紙

 

最近になって破竹の勢いで増えている異世界漫画。基本的には明らかに俺TUEEE系の作品が多い中、本作は「主人公がポンコツ」「ギャグ要素強め」というパラメータを持っています(まぁポンコツとは言っても、隠れパラメータが相当高いって感じなんだけど)。

成り上がりと言えば、最初は弱くても少しずつお金を貯めて装備を揃えて、いずれは火を噴くドラゴンみたいなやつを倒す…みたいなサクセスストーリーを想像しがちですが、序盤を読んでいる分には今後の展開が想像もつかない感じです。

というわけで今回は、全国の田中さんが大歓喜(するかもしれない)「タナカの異世界成り上がり(連載中)」を紹介します。

 

 

タナカの異世界成り上がり あらすじ

なんの因果かイケメン勇者の異世界召喚に巻き込まれ、一緒に異世界転移を果たした32歳のおっさん、タナカさん。ミソっかすみたいなステータスに、特徴のないスキル。

なんだけど、「異世界に行ったら魔法を使いたいじゃん!」と日々前向きに、楽しんでるタナカさん。そんな彼が頼れる仲間を見つけながら向かうのは、いったいどこだ!?

 

タナカの異世界成り上がりの見所をチェック!!

始めたばかりのソシャゲのようなワクワク感

タナカの異世界成り上がり1

 

異世界漫画には大きく2種類あって、最初からカンスト上等のインフレ系漫画か、小さなことからコツコツと系かだと思うんだけど、本作は表向きは後者になっています。というわけでソシャゲの序盤のような地道さがたまりません(インフレ起こすと一気に飽きがくるからね)。

村の周辺に出るショボい魔物を借り、地道に稼いだお金で少し上の武器や防具を揃え、最下位の魔導書を買う…。ゲームならドンドン次の町に行って、仮に全滅したとしてもやり直しがきくけど異世界漫画のそれはそうもいかず、常に自分の安全を担保しながらの冒険って変なリアリティがあって面白いです。

すっげー可愛らしい子犬を見つけて「ケルベロス!」みたいに言ってる、緩い雰囲気はマジで最高。

 

厨二病全開の描写

タナカの異世界成り上がり2

 

本作の主人公は32歳男性。いわゆるオッサンキャラです。リアルな世界でもちょっとこじらせてたのかなぁ…という雰囲気をひしひしと感じるほどの厨二病感がすごい。でも初期魔法っぽい空気感が漂っている点火(イグニッション)がここまでの威力とは…。田中、マジで恐るべし。

これ以外にも所々に厨二要素を感じさせるシーンがたくさん登場します。自分だったら恥ずかしくて決して人に見られたくないって思っちゃう一面なんだけど、これを見てると本作の主人公は絶対に悪い奴じゃないです。

 

憎めないナイスキャラクターの主人公

タナカの異世界成り上がり3

 

異世界系の漫画の多くは、人生二度目の優位性みたいなものが根底にあるので、どうしても主人公が強いゆえに鼻につく雰囲気が消せません。現実世界で冴えなかった主人公が、ただ異世界で無双する漫画を見させられて、それでも主人公を応援できる人ってかなり少ないはず。

本作のコンセプトは「一見するとポンコツなんだけど、実はめちゃくちゃ強い」というもので、これ以上ないくらいの俺TUEEE漫画なんだけど、いかんせん主人公がポンコツなのでそれに気付いてないし、強がりな性格がまた面白かったりするので、非常に魅力的で愛されるキャラクターだと思います。

いつか自分の強さに気付いたとき、手のひら返しで嫌な奴にならなきゃいいけど…(先輩だと思って話しかけていた相手が後輩だったと気付いて、急に態度を変えるような奴いるじゃないすか)。たぶんこのタナカさんは大丈夫な気がします。

 

タナカの異世界成り上がり コミックス1巻を読んだ感想・レビュー

主人公に嫌味がない異世界漫画で、しかも厨二系&ポンコツ系のギャグ要素が強くて、掴みは非常に面白いと思いました。

本作の魅力は「主人公が自分の強さに気付いておらず、かつ運要素的に良い方向に転がっていく様子」だと思います。本当は自分の能力で道を切り開いているのに、それが「幸運によってもたらされた」と思ってしまうすれ違いみたいな面白さです。

めちゃくちゃ面白いんだけど、同じことの繰り返しにならないかどうかが不安かも。「自分は身分相応だと思っているトカゲと戦っていて、気付いたらドラゴンを倒していた」みたいな展開は何度も使えないと思うので。今後の展開に大きく期待しています。

 

あとがき

田中さんという読者がどれくらいいるのか気になる。

 

 

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