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「ナイショの戸黒さん」を読んだ感想・レビュー

ナイショの戸黒さん表紙

 

世の中には色んなフェチがありますが、フェチの中にも共感できるものと共感できないものがあるはず。僕にとって本作のそれは「共感できないフェチ」に他なりません。

共感できないという場合、本作の始まりは衝撃に次ぐ衝撃が続く展開です。思わず「俺は何を読まされているんだ!?」と困惑してしまうほど。というわけで今回は、究極のフェティシズムが刺激される謎展開のラブコメ「ナイショの戸黒さん(全2巻完結済み)」を紹介します。

 

 

ナイショの戸黒さん あらすじ

中学校に進学したフツーの少年・東海林信博。ある日、隣の席の少女・戸黒マイに拾ってもらった(ヌメヌメの液体がついた)消しゴムを持ち帰ったことがきっかけで精通をむかえてしまう。それ以降、マイを意識しはじめる東海林だったが、彼女には別の顔があって……。恋と性に翻弄される第二次性徴期のグルグルドキドキ性春賛歌ラブコメディー!!

 

ナイショの戸黒さんの見所をチェック!!

ちょっとした気持ち悪さ+超謎展開

ナイショの戸黒さん1

 

本作のヒロインはちょっと変わっていて、常にマフラーを巻いているうえに口の周りが緩いという印象です。ちょっとっていうかかなり変わってるかな。

口の周りも汗なのかよだれなのか分からないけど常にびしょびしょで、物語の冒頭では給食を食べてる最中にいきなり吐いてしまうという…。そして主人公にそういう性癖があって、ついつい彼女を目で追うようになってしまった…みたいな展開ならまだ分かるんだけど、そういうわけでもないっていう謎展開のラブコメです。

というかそもそも最初は本作がラブコメだってことも知らずに、粘膜というかヌメヌメした感じが好きな人に向けた特殊な漫画かとも感じたくらいです。あ、ちなみに最初は「なにこれ?」って思うかもしれないけど、最終的にはちゃんとラブコメなのでご安心を。

 

二重人格のようなキャラクターのヒロイン

ナイショの戸黒さん2

 

前項でも触れたように最初は見た目的な謎ばかりを秘めていたヒロインですが、内面にも相当な謎を秘めています。まるで人が変わったかのような振る舞いを見せたり、何かに取り憑かれたかのような変貌を遂げる彼女には、気持ち悪さを通り越して興味すら出てくるほど。

単純に捉えるのであれば二重人格っぽいような感じって言うんでしょうか。普段はおとなしいのに、なぜか急にスイッチが入る瞬間があって…そうなってしまうともう「怖い」以外の感情が出てきません。

普段はちょっと気持ち悪くて、スイッチが入ると怖いヒロインって別に魅力的でも何でも無さそうじゃないですか?僕自身、なんでこれを読んでいるのか分からないってくらいに戸惑ったんだけど、最後まで読んでみると意外と悪くないって思うんですよね。これ、すっげー不思議。

 

コメディー要素もゆるい笑いが楽しめる

ナイショの戸黒さん3

 

あまりにも常識はずれな謎展開を見せるので、最初は「本作のジャンルって何!?」って思ってしまう部分もあるんですが、徐々にラブコメらしい笑いの一面を覗かせてくれます。

ぶっちゃけラブコメとかギャグ漫画で爆笑することってそんなに無いとおもうんだけど、クスッとくらいはするじゃないですか?でも本作の場合、そういうシーンがあっても一瞬躊躇してしまうんですよね。「これは笑ってもいいのか…?」みたいな。

これがつまらないという意味ではなく、僕はちょっと斬新なお笑い要素として受け取りました。もしかしたらシュールっていう表現に近いのかもしれません。前項でも書いた「二重人格」みたいな一面も含めて、ヒロインに対して興味が湧いてくること間違いなしです。

 

ナイショの戸黒さん コミックス全2巻を読んだ感想・レビュー

表紙を見て「なんかエロ本みたいだな…」って思わされる僕みたいな読者だと、最初の謎展開で「え、これ何なの!?」みたいな戸惑いで引っ張られ続けると思います。でも良くも悪くも予想通りな展開です。

タイトルといい、数々の伏線といい、謎展開の中にも「もしかしてヒロインって〇〇なのでは?」みたいな疑念が湧くはずなんだけど、それに対する裏切りは一切ありません。色んな気持ち悪い系の付加要素があって戸惑うだけで、実は最初から最後まで一貫した設定を持っているラブコメと言っていいでしょう。

まぁネタバレしたところで本作の魅力は失われないとは思うんですが、実際に本作を読んで確認していただけたらと思います。僕としては「最初は気持ち悪さで一杯だったけど、最後まで読んでみたら意外と悪くないじゃん」っていう感想に変わってるくらいの作品でした。言うまでもなく万人向けではないので、ちょっと特殊な性癖があるという人や粘々&ヌメヌメが好きな人におすすめです。

 

あとがき

とぐろさんって言われて幽遊白書を思い出す人は手を挙げて。

 

 

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