「北陸とらいあんぐる」を読んだ感想・レビュー

みなさんは自分の出身の都道府県が好きですか？そして、その都道府県が日本国民に幅広く認知されていると思いますか？

自分の生まれ故郷であれば、その隣の都道府県は当然として「周辺の都道府県」はある程度知っているんじゃないかと思うんだけど、ちょっと離れた場所に住んでいる人に聞くと、とんでもないことを言い出すからね。まるで「あなた大陸移動説かなんかを唱えようとしてますか？」くらいの感じ。

こういうデリケートな問題は人によってはマジで怒っちゃうような部分だからアレだけど、こんなに可愛らしい美少女たちが展開してくれるなら、ある程度は許容できるのではないでしょうか。というわけで今回は、石川・富山・福井出身のJK三つ巴「北陸とらいあんぐる(全6巻完結済み)」を紹介します。

北陸とらいあんぐる　１ (MFコミックス　フラッパーシリーズ)

Kindle

楽天Kobo

ebookjapan

ポチップ

北陸とらいあんぐるあらすじ

石川・富山・福井出身の３女子高生たちの地元愛が炸裂！　８番ラーメンなど北陸ネタ満載の学園コメディ！

※当ブログでは4コマジャンルに選定していますが、4コマ漫画としていいのかどうか微妙なラインです。

北陸とらいあんぐるの見所をチェック!!

知名度が低い都道府県なら共感できる

本作は「北陸あるある」が詰め込まれた日常コメディーなんだけど、北陸のことを全然知らなくても楽しめます。その理由の1つとして「場所と名前が一致する都道府県に住んでいない人が、似たような経験をしている」という点があるかと。

例えば東北民からすれば九州の都道府県は「名前は答えられても正確な位置は分からない」とか普通にありそうだし、その逆も然り。「秋田、山形、岩手で東北とらいあんぐる」とかできそうだし(決してこの3県をディスっているつもりはありません)。

1つ1つのネタは「福井、石川、富山の三つ巴の戦い」みたいな感じで、お互いが「自分の県が一番！」ということを力説するみたいな感じです。もちろんマジのやつじゃなくて某テレビ番組のように「ちょっと小馬鹿にする/自虐ネタにする」くらいのアレだけど、東京都民や大阪府民からすると「そんなのどっちでもいい」と言いたくなるような小競り合いみたいな感じ。

ぶっちゃけ「翔んで埼玉」の少しマジなやつって表現がしっくりくると思います。埼玉は自虐したところで普通に都会だし、電車もいっぱいくるし…。それをリアルに低い水準でやってるから面白いです(決して北陸をディスっているつもりはありません)。

あと住んでる地域によっては「福井と福島がごっちゃになる」とか、「石川の県庁所在地を石川市だと思っている/あるいは金沢県だと思っている」くらいの人もいるんじゃないかと思います。僕もぶっちゃけると「横浜しか出てこなくて神奈川が出てこない時」とかあるし、「愛知県よりも名古屋が先行しちゃう時」があります。どっちも超デカい都市であるにも関わらずです。

それを考えたら富山県が東北になるのも変な話じゃないだろうし…。というか、これは育った環境が大きく影響してくる部分なんで「自分が当たり前のように知っていることが周りの人は全然分かってない/あるいはその逆」っていうのが面白いんだと思います。

方言ネタが面白い＆北陸を知ることができる

北陸に住んでる人なら分かるレベルの話なのかな…。もしくは某テレビ番組のように「自分と同じ都道府県出身の芸能人が言ってることが全く理解できない」ってパターンもあるかもしれないけど。まぁ理解できるのであれば「あるある」的な笑いになるだろうし、理解できなくても「面白いところをチョイスしてくれている」感があって思わずにんまりしてしまいます。

あとは北陸のご当地グルメだったり、お祭りなんかも知ることができるし…。僕自身「石川＝カレー、富山＝富山ブラック」くらいの知識しかなくて、さすがに場所は分かるけど何が有名なのかはサッパリだったんで、ちょっと勉強になりました。

北陸とらいあんぐるコミックス1巻を読んだ感想・レビュー

北陸地方って「僕にとって日本の中で一番知識が薄い場所なんじゃないか」と思うんだけど、それでも面白く感じました。そういう意味ではどの都道府県の人が読んでも楽しめるんじゃないかと思います(当事者がどう思うかは知らないけど)。

全国各地から学生が集まる大学に通っているとか、あるいは全国単位で転勤があるとか…。そういう人が知っておくとめちゃくちゃ重宝するような情報も手に入るし、楽しみながら勉強になる部分も。

「自分の生まれ育った環境では当たり前だったようなことが、同じ地方でも隣の県では通じない」とか、「全国共通だと思っていた言葉が実は表現だった」とか、この辺りは割と多くの人にとってあるあるなんじゃないかと思いました。個人的には「全国チェーンだと思っていたお店が完全にローカル店だった」とか割と共感してもらえるんじゃないかと思ってます。

主人公の女子高生3人も可愛らしいし、楽しみながら北陸三県の魅力に触れられるという意味で超おすすめ。