「大きい犬がいる」って言われて、みなさんはどれくらいのサイズを想像するでしょうか。僕はゴールデンレトリバーとかそれくらいのサイズを想像しました。
で、試しにYouTubeで「大きい犬」って検索してみたら、グレートピレニーズっていうめちゃくちゃ大きい犬が出てきたんですが、本作に登場する犬はそれよりもっとデカい犬です。というわけで今回は、大きい犬が大活躍する短編集「大きい犬(全1巻完結済み)」を紹介します。
大きい犬 あらすじ
犬好きの高田くんが、ひょんなことから出会ったとてつもなく大きい犬。
その犬はずっと昔からそこにいて、飼い主がいなくて、名前もなくて、少し退屈そうだった……発表から3年以上経つ今も話題となり続けているデビュー作「大きい犬」を表題に、その後日譚となる描き下ろし「小さい犬」ほか7編を収録した作品集。
実力派新人・スケラッコの楽しい線が紡ぐ、穏やかに不思議でやさしい世界。
【本作は短編集で7つのエピソードから構成されています】
- 大きい犬
- 七福神再び
- クリスマス幸子
- 梅・桃・桜
- 彼の友達
- ホーライくん
- 小さい犬
大きい犬の見所をチェック!!
大きい犬
表紙を見て気付いた人もいると思うんだけど、その辺の大きい犬とは比べ物にならないくらい大きい犬が登場するエピソードです。そのサイズはまさに二階建ての一軒家くらいのサイズで色々と突っ込み所が満載なんだけど、それに対して誰も突っ込まないっていうね。
単なる大きい犬ってだけで、別に飼ってるわけじゃないからご飯のお世話もしなくていいし、散歩に連れていく必要もないわけで…。でもなんだか気になっちゃう存在の大きな犬です。
そしてこのエピソードが凄いのは、そんな犬と一緒に何かをするわけじゃないってことなんですよね。「ただそこに大きな犬がいた」っていうだけの話なのに、なんか爽やかな読了感に包まれるっていうのは他の作品には無い要素じゃないかと思いました。
小さい犬
本作は基本的に7つの別々のエピソードを集めた短編集なんですけど、最初の「大きい犬」と最後の「小さい犬」はリンクしていて、小さい犬の物語に大きい犬が登場します。
こっちは大きい犬のエピソードに比べると物語性があるので、感情を揺さぶられるんじゃないかと思いました。とは言えお涙頂戴的な物語ではなく、あくまで「大きい犬と小さい犬の日常」みたいな感じで一切のわざとらしさがありません。
そういう自然体の物語だから、読み終わった後にほっこりできるような空気感が完成するんでしょうね。「何が?」って聞かれたら具体的に答えるのが難しいんだけど、とりあえず読了後はほのぼのできること間違いなしです。
大きい犬を読んだ感想・レビュー
大きい犬っていうタイトルだから動物漫画かと思いきや、代表的なエピソードが「大きい犬」っていう短編集でした。確かに印象深いのは大きい犬と小さい犬でしたが、他も素敵な物語だったと思います。給食のおばさんになりたいっていう男の子の物語「ホーライくん」も良かったです。
特に具体的な見所とか面白かったシーンを上げるのが難しいくらい、マジで日常に溶け込んでいる感がすごい漫画です。悪く言えば見所ないです。でも繰り返し読みたくなる魅力があるので、読了後に与えてくれる安心感みたいなものがすごいんだと思います。
全体的にファンタジー色が濃くて絵本のような雰囲気を持っている漫画です。優しいエピソードが満載なので、日常に疲れた時や落ち込んでいる時に読むといいかも。
あとがき
大きい犬にもふもふしたい。
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