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「復讐の毒鼓」を読んだ感想・レビュー

復讐の毒鼓表紙

 

僕が本作を知ったのは、確かYouTube広告だったと思います。普段ならYouTubeの広告なんて即Skipなんですけど、なんかダークな雰囲気に吸い寄せられて漫画広告に見入ってしまいました。

作風としてはヤンキー漫画に近く、でも本来のヤンキー漫画ほど健全じゃないというか…。そもそもヤンキー漫画を健全と言っていいのかって部分もあるけど、なんか「今までになかった感」をひしひしと感じる、そんな作品です。

というわけで今回は、双子の兄になりすまして復讐する物語「復讐の毒鼓(全6巻完結済み)」を紹介します。

 

 

復讐の毒鼓 あらすじ

双子の兄が殺された――。怒りに燃える弟は、兄に成りすまして学校に復学する。兄を殺した「ナンバーズ」を壊滅させるために。 各所で絶賛されていた「復讐の毒鼓」、待望の単行本化!

 

復讐の毒鼓の見所をチェック!!

成り上がりにも近い復讐劇

復讐の毒鼓1

 

双子の兄がいじめられていたという事実は把握していても、具体的に「誰にどのようないじめを受けていたか」を知らない主人公。そこで手探り的に、兄が誰からどのようにいじめられていたかを身をもって調べるという展開になっています。

いくら主人公の正体が喧嘩の強い不良とは言っても、数十人の不良相手に殴り込むというのは現実的ではありません。最初は下っ端を崩し、そいつから情報を仕入れ、徐々に核心部へと迫っていきます。

これが典型的なサクセスストーリーというか、徐々に進めていくゲームのようなスルメ感っていうのかな。ステルスゲーみたいに「ボスに到達するために、その周りの護衛たちを1人ずつ引っぺがしていく感じ」がたまらないです。

 

躍動感はないものの、凄みを感じるタッチの絵

復讐の毒鼓2

 

決して絵が下手だというわけではなく、良くも悪くも「味のある絵」となっています。表情でキャラが分かりにくい部分はあるけど、とにかく凄味がある絵です。

本作を広告で知ったとき、ぶっちゃけ普通のタッチの絵だったらここまで魅了されなかったと思います。迫力があってあまり見ないタイプの絵、ダークさを表現できている絵だったからこそ、手に取ってみようと思いました。

個人的にはスカイハイなどで知られる高橋ツトム氏の絵のタッチに近いのかなぁと。とにかく物語の暗い雰囲気にマッチしている重厚感のある絵で、醸し出されている雰囲気が素晴らしいです。

 

胸糞悪い感じを抑えつつも復讐相手の下衆レベルは一級品

復讐の毒鼓3

 

いじめの復讐っていうのがテーマになっていると、最終的にはスカッとできるとは言え「そこに到達するまでの胸糞悪さに耐えられない」という読者もいるのでは?

本作は「いじめに遭っていた双子の兄になりすまして弟(不良)が復讐をする」という設定になっており、いじめの対象になっても全く応えていないので、一般的な復讐系の漫画に比べて胸糞悪さが抑えられているように思います。序盤に関しては回想シーンもそこそこなので、腹が立って見ていられないということもありません。

それでいて復讐相手のゲスさはかなりの高水準を満たしているので、復讐が達成された時のスカッとする感じはそのままに楽しめるはず。僕は忠臣蔵然り因果応報系の展開は大好きだけど、途中のイライラに目を背けてしまいがちで、この手の作品はあまり楽しめないというケースも珍しくないんですが、本作はそういう気配を感じることなく楽しめています。

 

復讐の毒鼓 コミックス1巻を読んだ感想・レビュー

最近、紙媒体じゃなくWEB漫画の規模も大きくなってきて、あまり健全とは言い難い作風の漫画も増えてきました。個人的にはこういう暗い雰囲気の漫画が好きで、まさに「今までありそうでなかった漫画」と言うのに相応しい作品だと思います。

根底にあるのは従来のヤンキー漫画、不良漫画のような感じなんだけど、そこに「いじめられていた双子の兄に成り代わる」というエッセンスが加わって、一気に目新しさとダークさが追加されたというか…。コミックス1巻時点で「最終的には復讐を遂げて終わりなんだろうなー」って感じにもかかわらず、そのプロセスが楽しみで仕方ないです。

絵の雰囲気も非常に味があって、人気があるのも頷けます。「復讐劇は好きなんだけど、なぜ復讐するのかっていう理由の部分で目を背けてしまいがち」という僕のような読者でも楽しめるので、胸糞悪い展開が苦手な人にもぜひ読んでもらいたいです。

 

あとがき

初めて広告をクリックしたかもしれん。

 

 

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