人体にはまだまだ秘密が隠されていそうですが、そのうちのひとつに「デジャブ(既視感)」が挙げられると思います。私生活において、初めてのはずなのに「前もこんなシーンがあったような気がする」という、その経験率は一般大学生の72%だそうです(Wikipedia調べ)。
そんなデジャブを体験すると「本当は二度目なんじゃないか？」とか、もっと言えば「人生は実は繰り返しで、前世の記憶が残っているのでは？」なんて考えてしまったりしませんか？くだらないようで夢の広がる話なんじゃないかと。
というわけで今回は、デジャブが本当に繰り返しによるものだったというIFの物語「未知次元(全2巻完結済み)」を紹介します。
未知次元 あらすじ
ＣＧクリエイターとして映像業界で注目を浴びている著者の、本格ストーリー漫画が単行本化！ ある日突然、何度もデジャブに襲われるショウ。その原因はなんと、科学者が永年の研究の末作り上げた世紀の発明品『ループマシン』にあった……？ 普通の生活に戻りたいと願うショウだが、踏み入れてしまった狂気と混乱の「未知次元」から脱出できるのか!? 漫画とＣＧが融合された、ニュースタイル本格サスペンス作品。
未知次元の見所をチェック!!
デジャブがテーマのループもの
僕はこれまでの人生において、デジャブ(前に一度このような全く同じ状況を経験したことがあるような気がする)を何度も経験してきました。大体は「気のせい」で片付くんだけど、似たような経験をしている人も多く、心理学や脳科学の分野でも未だに解明できていないようです。
人体の構造上の欠陥なのか、あるいは本能に準ずるものなのか…。大穴だけどもしかしたら「本当に体験している」って線も…それはないか。本作は「本当に体験している」という線から書かれているタイムリープ作品です。個人的にはジョジョ4部の吉良吉影のバイツァダストを思い出しました。
タイムリープから抜け出す際の気持ち悪さというか、未知の世界の「答えが出ない問い」をひたすら考えてこんがらがってしまう感じ、人によってはクセになると思います。
「ということは…」みたいな展開
人生のとある瞬間がループされていることに気付いたとして、じゃあそれを止めようっていうんで「ループを止めるスイッチ」なるものが用意されている場合、それは本当にループを止めるボタンなんだろうかって話です。
デジャブを引き起こしているループを画策している存在がいて、そいつが丁寧にも「そのスイッチでループは止まるよ」と教えてくれた場合、十中八九罠じゃないですか？「ってことは、これこそがループ再開の始動ボタンなのでは？」って疑念が起こります。
もうこうなっちゃったら、答えの出ない「裏の裏」みたいな話になってくるわけで…。じゃんけんするときの「俺、パー出すわ」みたいな駆け引きというか、マークシートにおける「Aが3連続で続いたってことは…？」みたいな。これもまたある種のデジャブっていうね。
デジャブを感じるループを抜け出した先の展開
例えば人生の最高の瞬間を迎えた時、この瞬間を何度も体感したいと考える人は少なくないはず。その瞬間をひたすらループさせている場合、そのループから解放された先に待っているのはどのような展開なのでしょうか。
ループ中は自分が時間の経過を感じず、ただただひたすらループを繰り返していて、その間に宇宙は何千年もの時間が経過していたという場合、見たことのない生命体が誕生している可能性もあるし、人類が滅んでいる可能性もあるわけです。
ドラえもんのポケットは四次元と言われていて、現段階ではまだ解明されていません。でも時間の経過とともに五次元、六次元が究明されていくとしたら？そういう意味での未知次元、気になる方はぜひ。
未知次元 コミックス全2巻を読んだ感想・レビュー
デジャブという身近ながらも謎の現象にスポットを当てて、SF×サスペンスの展開に持ち込むという着眼は面白かったです。ちょっと難しいテーマなんだけど、すごく分かりやすく表現されていたと思います。
ただ、デジャブの原因となっているループを抜け出した先の展開が少し難解で、個人的には「GANTZに影響されてるのかな？」って思うくらいの展開を迎えたのに驚きました。そこからはグロ要素ありのサバイバル展開というか、よく見る感じの展開になってしまったのが残念です。
ちなみにKindle Unlimited登録者なら、全2巻が無料で読めるのでぜひ読んでみてください。
あとがき
新鮮な体験をしているとき(若い時)ほどデジャブを感じたなぁ。
誰もが1度は想像！面白くておすすめのタイムスリップ、タイムリープを題材にした漫画を紹介する
Kindle Unlimited(キンドルアンリミテッド)で無料で読める面白くておすすめの漫画を紹介する
