タイトルを読んだ時点では「もしかしてアレか？」という感じで手に取ったんですけど、完全にアレでした。男子高校生なら結構気になる人もいるんじゃないかと思われる、彼女の「初めての経験」が1つのテーマになっている話です。
ぶっちゃけ「非処女と童貞っていう設定は必要だったのか？」って思うくらい、すごく純粋な恋模様を描いた作品だと思う。こういうタイトルなら下世話なベクトルの漫画じゃないと夢中になれないんじゃないかって思って読み始めたけど、純愛ベクトルの漫画で結果的にすげー良かったです。
というわけで今回は、非処女と童貞の純愛物語「目黒さんは初めてじゃない(連載中)」を紹介します。
目黒さんは初めてじゃない あらすじ
彼女いない歴＝年齢の男子高校生・古賀くんは、学園のマドンナである後輩JK・目黒さんに意を決して告白！ 奇跡的にOKをもらうものの「私、処女じゃないですよ」と言われて…!? 経験豊富な美少女・目黒さん(後輩)と、彼女に恋をした恋愛初心者男子・古賀くん(先輩)のピュアラブコメ。非処女と童貞の純愛AtoZ！
目黒さんは初めてじゃないの見所をチェック!!
ちょっと冷たい感じの印象を持つ目黒さんがどう変わっていくか
ちょっと冷たい印象を感じる目黒さん。もちろん彼女には彼女なりの過去があって、それが原因で「感情薄い系美少女」という立ち位置になってます。個人的な印象としては綾波レイみたいな印象に近いかな。
この目黒さんは、まぁ過去の恋愛で愛されてきたことは愛されてきたとは思うんだけど、大事にされてきたかどうかって部分についてはちょっと違うのかなぁと。だから「特に多くを望まないし、望まれたことに対して拒まない」みたいになってるんだと思う。
本作の大きな見所は、古賀くんが目黒さんを変えていくって展開になるんじゃないかという期待感です。もうちょっと感情を表現出来たり、嫌なことは嫌って言えた方が人間っぽいし温かみがあるじゃないですか？序盤から既に、少しずつ目黒さんの心の雪を溶かしていくんじゃないか的な期待感はあるよね。
「恋愛あるある」を感じないっていう斬新さ
恋愛漫画の基本は「うわー、これ分かるわー」って感じだと思うんです。感情とか境遇とか、共感出来てナンボみたいなとこないですか？
まぁ「行きたい場所とか食べたいご飯とか、こっちからの提案を一切断らない→不安を感じる」っていう、一種のあるあるもあることにはあるんだけど、どっちかって言ったら「何でもいいって言われて提案したやつを断られる」って展開の方が、男性読者にとってはあるあるじゃないかと思う。
「何食べる？→なんでもいい」「どこ行く？→どこでもいい」って展開ばかりだったら、僕なら「俺、嫌われてんじゃね？」って思っていじけちゃうと思うんだけど、古賀くんはそうならないどころか「目黒さんが好きなものを知りたいし、俺も一緒にそれを好きになりたい」って言ってくれるような人だから、まぁ応援しないわけがないよね。
自分と似たような部分を感じつつも根本は全然違うという主人公に対して、まさかここまで感情移入できるとは…。序盤は「恋愛あるある」はほとんど感じないけど、それでも面白いから驚きです。
目黒さんは初めてじゃない コミックス1巻を読んだ感想・レビュー
非処女と童貞の恋物語っていう点は、読者ウケを狙ったのかなぁと思いました。ぶっちゃけ僕にも「付き合う(いずれ結婚する)なら処女がいい」と思ってた時期が過去にあったので、それを否定したり馬鹿にしたりするつもりはないんだけど…。
本作の恋愛観で言ったら、別に初体験がどうのこうのって設定は必要なかったんじゃないかと思う。空っぽなヒロインと真っすぐな主人公みたいな感じで、それだけでちゃんと恋愛模様として成立してると思うし、読んでて主人公を応援したくなりますよ。
「好きな人がいるんだけど、どう接していいか分からない」とか「恋愛経験もなくて、初めて出来た彼女に対してどこまで踏み込んでいいか分からない」とか、そういう経験をしたことがある読者にとっては眩しすぎるくらいの感じ。
個人的には、主人公の古賀くんに感情移入できるって部分もあって、青春時代を思い出すような初々しい気持ちを思い出せる恋愛漫画だと思ってます。古賀くんと目黒さんが今後どう成長していくのか、今からめちゃくちゃ楽しみです。
あとがき
初めてかどうかが気になるのって、「自分が過去の人と比べられて負けるんじゃないか」的な劣等感から来てるんじゃないかと思うんだけど、いかがでしょうか？
