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「聲の形」を読んだ感想・レビュー

聲の形表紙
Ⓒ聲の形

本作はマンガ大賞2015で第3位に輝いた漫画作品です。それ以外にも様々な賞を取っていて、小説やアニメにもなったし、更には道徳教材化されていて実写DVDにもなっています。

面白い作品だってのは分かってたんですがコミックス1巻の途中で読むのをやめてしまい、しばらく読めずにいました。それがやっと読めたのが本作がもてはやされていた時期から1年以上経ってからの出来事です。でも読めて良かったと思えた作品であることは間違いありません。

というわけで今回は、声のかたちを考えるヒューマンドラマ「聲の形(全7巻完結済み)」を紹介します。

コミックス1巻部分の軽いネタバレがあります。

聲の形のあらすじ

「俺は彼女が嫌いだった」――明るく! 楽しく! 大冒険! がモットーの少年、石田将也(いしだ・しょうや)。耳の聞こえない転校生の少女、西宮硝子(にしみや・しょうこ)。2人の出会いが、教室を、学校を、そして将也の人生を変えていく――。余りにもみずみずしい青春のカケラたち。最高に切なく、心ゆさぶる物語が生まれました。

聲の形の見所をチェック!!

主人公はどこにでもいそうな悪ガキ

聲の形3
Ⓒ聲の形

本作は大きく分けて二部構成になっていて、小学生パートと高校生パートに分かれています。ものすごく大雑把に言うと「小学生の頃にいじめていた相手に、高校生になってから再会しに行く」みたいな感じです。

ぶっちゃけ前半はいじめのシーンが続くので、ちょっと悲しい気持ちになってしまいます。現に僕自身、本作が超話題になっていた時に読もうと思って購入したものの、途中で読むのを止めてしまったという経緯があるくらいです。

いじめている方にも災難が降りかかるし、周りやいじめの被害者からすれば因果応報って感じなんだけど、読んでいるこっちからすると「Aを主犯とした大多数がBをいじめ、Bがいなくなったら今度はターゲットがAに移っただけ」なので、スッキリさは無いし、ただただ悲しいだけです。

でもここまで沈めば後は上がるしかないってとこまでいくので、この先の運命の上り幅に期待してほしいと思います。

耳が聞こえない少女の存在と大きく変わる運命

聲の形2
Ⓒ聲の形

本作の主人公はいじめっ子の男の子ですが、もう一人の主人公がいじめられっ子の女の子です。この子は耳が聞こえない障害を持っていて、言葉も上手く話すことができません。そのため、コミュニケーションはノートを使った筆談になります。

ぶっちゃけ子供は純粋だけど残酷でもあるので、まぁかなり気分が悪くなるようないじめのシーンがありました。どこにでもあるとは言わないけど「これくらいのことは無いとも言い切れないのかなぁ」くらいのやつ。いじめられっ子側の立場に立って読むと本当につらいです。

でも、この女の子が立派だったから本作は成り立ってるし、いじめっ子の方も考える部分があったから本作は読者の感情を揺さぶるんだと思います。普通のいじめっ子なら、いじめてたことなんか忘れるからね。

聲の形を読んだ感想・レビュー(ネタバレなし)

コミックス1巻を読んだ感想・レビュー

1巻は序章中の序章で、本作の一番ネガティブな部分です。はっきり言ってこの段階では、本作の魅力はまだ1mmも見えてこない段階だと思います。

耳が聞こえない転校生がやってきて悪ガキがからかい倒すという感じなんだけど、リアクションがないとつまらないっていうんで、暴言や無視じゃなくてゴミまみれにするとか私物を捨てるとか…感情移入してると結構ヘビーなシーンが続きます。

で、途中から少しテイストが変わるんだけどモヤモヤは収まらず、いずれにしても気分が悪いだけの1巻です。でもこれがあったから最後に「素敵な物語だった」と言えるんだろうと大きく期待しています。

コミックス全7巻を読んだ感想・レビュー

いじめという事実があって、いじめた側がそれを何年にも渡って反省して、いじめられた側がそれを許したっていう話を美談にして良いのかどうかって話はあるけど、非常に考えさせられる漫画でした。

ハッキリ言って本作は、このいじめられっ子の女の子が本当に立派でしっかりしている子だから美談のような物語になったし、いじめっ子の男の子が正しく成長したから成立したんだと思います。僕がいじめられっ子の女の子の立場だったら、たぶん許してないような気がするので…。

でもいじめっ子側に注目すると、人の痛みが分かる人間に成長したということなんでしょう。本人からすれば贖罪の気持ちがあったのかもしれないけど、本人が変わったからこそ、いじめられっ子の女の子自身だけじゃなく、その親や妹も受け入れてくれたんだろうと思いました。

いじめのシーンがやや重いけど、その後の話の進展は非常に素晴らしく、読むのを止められないくらい夢中にさせてくれる作品です。

アニメ版の聲の形もおすすめ

本作は2016年にアニメ映画化されていて、この映画は同年の興行収入ランキングで10位になった人気作です。おそらく映画館では感動の涙が流れまくったことでしょう。

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本ページの情報は2021年9月時点のものです。作品によっては公開を終了している可能性もあるため、最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください。

あとがき

聲(こえ)って読むんだって。