記事内に広告を含みます

「賢者の学び舎 防衛医科大学校物語」を読んだ感想・レビュー

 

これまでにも自衛隊や防衛大学などの生活にスポットを当てた作品はありましたが、防衛医科大学校となると初めてじゃないかな?

いわゆる「自衛隊の世界で活躍する医者を養成する学校」ってイメージがあるけど、勝手な僕のイメージでは「自衛隊の人間にしちゃ体力が無く、医者にしては能力的にどうなんだろう?」って思い込みも(防衛大学校に通っている方が見てたら、申し訳ありません)。

でも、それなりの体力も求められるだろうし、医者になるための知識や経験値も積まなきゃならないって考えたら、防衛医科大学校に通う人間ってのはスーパー超人であることは間違いないでしょう。

というわけで今回は、普通の人が知り得ない世界・防衛医科大学校の様子を描いた「賢者の学び舎 防衛医科大学校物語(全5巻完結済み)」を紹介します。

 

 

賢者の学び舎 防衛医科大学校物語 あらすじ

 

本作の主人公・18歳の真木賢人は、防衛医科大学校に通うことを決めた学生だ。ここに通いながら、医者になることを志している。医者になるためにかかる費用は、私立大で約3000万円という莫大な金額らしい。国立大でも約350万円という金額に加え、教材費や5年間分の生活費がかかる。

親戚は「国立なら援助できる」と言ってくれたが、賢人は誰のチカラも借りずに医者への道を歩みたいと考えていた。そこで自分1人のチカラで医者になるためのスキルが身に付けられる防衛医科大学校という選択を決意する。ちょっと変わった学び舎で成長する、医師の卵たちの眩しすぎる青春。しかと刮目せよ。

 

賢者の学び舎 防衛医科大学校物語の見所をチェック!!

自衛隊ならではの理不尽なシーン

 

やっぱ自衛隊と言えば、イジメとか理不尽な展開ね。世の中はパワハラだ体罰だって敏感になってるけど、自衛隊にはそんなの関係ないでしょ。

読んでて思ったのは「防衛医科大学校とは言え、基本的なところは自衛隊と似てるんだなぁ」って部分です。ただのインテリじゃ務まらないっていうか、逆に言ったら「自衛隊に入れるような体力自慢の人間で、更に頭も良くなきゃいけない」的なイメージ。

医者になろうって人たちだから、合理的なことばかりを追求していくのかと思いきや、アイロンがけとかで「ここがシワになってるからやり直し」とか、埃が残ってるから掃除やり直しとか…結構、無茶苦茶。

個人的には医者になるための素養に全く関係ないし、こういう嫌がらせはむしろ蛇足ってくらいの感じもするけど、これくらい厳しい環境下でどういう医者に育っていくのか序盤から楽しみです。

 

同期たちの衝突や熱い友情

 

やっぱこの手の漫画で避けて通れないのが「同期の衝突」です。特に自衛隊ともなると連帯責任とかがあったりもして、中には「ワンフォーオール、オールフォーワン」っていう熱血キラキラ青春野郎がいる一方で、どうしても「人の足引っ張ってんじゃねーよ」って奴も出てくると思う。

で、最初は衝突を繰り返していた2人が、最終的に訓練で助け合う姿なんて描いたら、これはもう熱いでしょ。感動のレールに乗っかったでしょ。

別にセオリー通りの友情劇が見たいとは思わないけど、同じ釜の飯を食うってのがどれだけ濃い時間かってことを考えたら、よほど仲が悪くない限りは連帯感も出てくるはず。というわけで、同期たちの友情や衝突なんかも大きな見所になると思います。

 

継母と同期という謎展開

 

防衛医科大学校の日常を描くって言われたら、やっぱ理不尽な先輩とバチバチやる展開とか、同期の絆みたいなもんがメインだと思うじゃないですか?で、あったとしても同期の女の子とちょっと良い感じになるってくらいだと思ってたんです。それがまさかの「父親の再婚相手と同期」っていう、とんでもない展開を迎えるっていうね。

これが物語にどんな影響を与えてくるのか、コミックス1巻の現時点では1mmも予想できないんだけど、ここは前代未聞の設定なだけに今後の展開が大きな見所だと思います。

上手くいけば「その手があったか!」という感じで読者が驚くような感じになるだろうし、失敗したら「…なにこれ?」って感じになる危険性はありながらも、とりあえず先行きが楽しみであることは間違いないです。

 

「賢者の学び舎 防衛医科大学校物語」を読んだ感想・レビュー

コミックス1巻を読んだ感想・レビュー

ぶっちゃけ防衛大学校ってものがどんなんなのかを一切知らないので、この作品を読んで「へぇ~」って楽しんでます。だから、リアリティがあるかどうかは一切わかりません。

「やっぱ医者を目指す人間だから坊主にしなくていいのかな?」とか思ったけど、それだとマンガ的にもアレだから坊主にしてないだけかもしれないし…。ちょっとその辺はわからないです。

 

でも「単純に医者になるための勉強をしてりゃいい」ってわけじゃないってのは、すごく伝わってきました。そりゃそうだよね。授業料を払うどころか、お給料もらって医者になるんだもんなー。

だからと言って「先輩からのイジメとか理不尽に耐えるべき」とは一切思わないけど、普通に「高い授業料を払わずに医者になれる学校」っていうほど、甘い環境じゃないなって部分は面白いです。

ちょっと継母の存在に不安感しかないのはさて置き、今後の展開に期待しています。

 

コミックス全5巻を読んだ感想・レビュー

あっという間に読み切っちゃったなって感想しかありませんが、とにかくアップダウンの大きいストーリーでした。医学的な知識とか勉強の内容は、読んでて勉強になるというか「へぇ~」って言いっ放し。漫画読みながら色んな知見が学べるなんて最高だよね。

一方で人間関係もやっぱ熱くて、一昔前の学園ドラマみたいな「1人の問題児を解決したら、今度はまた新たな…」っていう展開が、ベタベタだけど毎回飽きずに心を揺さぶられました。

僕はどっちかっていうと感情移入しやすいし、ちょっとした友情とか家族愛とかでウルっとしちゃうんだけど、そういう読者が読んだら各エピソード毎に心を揺さぶられると思う。

 

実際の防衛医大の学生が読んだら色々言いたいことはあるかもしれないけど、個人的には大満足です。「こんな世界があるのかなぁ」って思えたのは儲けもの。

同期との衝突についても、難癖を付け合ってるというか「善と悪との戦い」じゃなくて、それぞれの思想の違いみたいなものが衝突してるだけで、本当に嫌なヤツっていうのがいなくて良かったです。…現実だったら、こう上手くはいかないだろうけど。

 

あとがき

防衛医科大学校と関わり合える人なんて、ほんの一握りだろうから、単純に知らない世界が覗けて面白い。

 

 

全5巻以内で完結する面白くておすすめの漫画を紹介する

職業・ビジネスがテーマ|面白くておすすめのお仕事漫画を厳選紹介!