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「鑑定眼 もっとも高価な死に方」を読んだ感想・レビュー

鑑定眼 もっとも高価な死に方
Ⓒ鑑定眼 もっとも高価な死に方

僕は時計やブランド物にまったくと言っていいほど知識がないんでアレなんだけど、水商売とかやってる人ならお客さんが身に着けている物で「このお客さんはお金を持っている or 持っていない」を瞬時に判断できそうだよね。

ちなみに本作の主人公が持つ鑑定眼はまさに値踏みの能力で、着ているスーツや持っているバッグ、履いている靴なんかの金銭的な価値を瞬時に計算できる能力を持っています。「警備員にその能力って宝の持ち腐れじゃね?」って思うじゃないですか?逆に言えば、これをどう活かしていくのかって部分に本作の魅力が詰まっていると言っていいでしょう。

というわけで今回は、鑑定眼を持つ警備員による5億円強奪計画「鑑定眼 もっとも高価な死に方(全4巻完結済み)」を紹介します。

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鑑定眼 もっとも高価な死に方のあらすじ

20代後半、犯罪歴ナシ、貯金ナシ、彼女ナシ、生きてる実感ナシ。底辺警備員・野見大介は、ある日、仕事で駆けつけた豪邸で、“汚れたカネ”と、それを持ち去ろうとする男に遭遇する。いつもなら、絶対捕まえていたはずの強盗犯を、あえて逃がしてしまった野見。入院した病院で、そのカネの主に襲われた野見は、死の瀬戸際で、とっさに5億の強奪計画を提案する。仕事も私生活も平凡以下の男が、人並外れた洞察力=【鑑定眼】で5億円の強奪計画を実行に移す、成り上がりクライムサスペンス!

鑑定眼 もっとも高価な死に方の見所をチェック!!

人が身に着けている物の金銭価値を見抜く能力

鑑定眼 もっとも高価な死に方
Ⓒ鑑定眼 もっとも高価な死に方

本作の主人公は守銭奴というか、金にがめついというか…。人が身に着けているアイテムを瞬時に値踏みするという、ちょっと漫画の主人公っぽくない能力を持っています。そしてなぜか警備員です。

これだけの能力があるなら水商売でもやれば太客の判別も容易いだろうにっていうのはさて置き、主人公には思考能力に長けている頭脳派という印象を受けました。警備員だからこそ知っている知識や経験も豊富なので、その辺の家に盗みに入ろうと思ったら簡単なのかも。

ちなみに本作は強盗をテーマにしたサスペンスでして、警備員が主人公っていうのも斬新だけど持ってる特殊能力が値踏みっていうのも相当に珍しく、これを強盗にどう生かしていくのかに注目です。

警備員と強盗犯の鉢合わせから始まるサスペンス

鑑定眼 もっとも高価な死に方
Ⓒ鑑定眼 もっとも高価な死に方

僕が通勤している会社にもセキュリティが入ってまして、会社の扉を開けてから30秒以内にアラームを解除しないとセキュリティ会社に通報されるシステムになってます。過去にアラーム解除用のキーがいつもの場所に無くて通報されちゃったことがあるんだけど、1分後くらいにキーを見つけて解除した後で速攻でセキュリティ会社に電話したら、警備員が現場に来ることなく済んだっていうね。

その時は「随分とまぁ適当なセキュリティ会社だなぁ」と思ったのと同時に「これもし僕が強盗とかだったらスルーされてるやん」って思いました。きっとセキュリティ会社にとっては、この手のトラブルというか顧客によるミスってのが数えきれないほどあるんでしょう。

本作でも「どうせペットかなんかによるアラームだろう」って感じで現場に急行したところ、強盗犯と鉢合わせるって感じの展開になってます。ぶっちゃけ警備員って言っても武闘派ばかりじゃないだろうし、凶器持ちの強盗を取り押さえるのなんて難易度高いよなぁ。とりあえずこんな感じで、序盤からスリリングな展開が楽しめます。

警備員ならではの犯罪のアプローチ

鑑定眼 もっとも高価な死に方
Ⓒ鑑定眼 もっとも高価な死に方

もし銀行強盗するんであれば行員が味方なら百人力だろうし、現金輸送車を襲うんであればそのドライバーが味方なら確実です(もちろんその後の警察からの捜査でめちゃくちゃ疑われるだろうけど)。というわけで本作では、主人公自ら自身が担当する現金輸送車から5億円を奪う計画をスタートさせます。

3億円事件なんかの場合は、犯人がその場にいるすべての人間を一人で出し抜いたことになってますが、一見すると被害者なのに犯人が紛れ込んでいるっていう展開はちょっと期待〇です。また、そもそも5億円の強盗をしなきゃいけなくなった流れもまた面白いんですよね。

ぶっちゃけリアリティに欠けるサスペンスではあるんだけど、人が身に着けている物を瞬時に査定できるっていう特殊能力持ちなんで、この辺はリアリティも何もそこまで真面目にならんでも…って気がしないでもありません。警備員が被害者面して強盗を働くっていう大胆な作戦が、果たして成功するのかどうかって部分に注目です。

鑑定眼 もっとも高価な死に方 コミックス1巻を読んだ感想・レビュー

序盤から色々と突っ込み所はあるものの、単純に「結構ガバガバに見えるこの作戦が成功するの!?」っていう部分は気になります。Kindleレビューではご都合主義だという辛辣な意見がありましたが、確かに整合性やリアリティに欠けている部分は否めません。

死にかけている人間を相棒にしたり、5億もの大金を奪うのに即席チームで信用もへったくれもないし…。ただ、どういう結末になるのかは是非とも見届けたい!

強盗が成功するかどうかも含め、人間関係なんかの伏線も多分にあるので、それらが最終的にどう決着するのかはめちゃくちゃ気になります。それらの伏線を最後に放り投げることなく、ちゃんと回収してくれるのであれば最後は面白くなるんじゃないかと。

あとがき

きり丸(忍たま乱太郎参照)みたいな奴だな。

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