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「陸上自衛隊特務諜報機関 別班の犬」を読んだ感想・レビュー

陸上自衛隊特務諜報機関 別班の犬
Ⓒ陸上自衛隊特務諜報機関 別班の犬

なんかの陰謀論みたいなのをまとめてある本を読んだときに「日本はスパイ大国だ」みたいなことを聞いたことがあります。その時は何の気なしに読んだだけでしたが、某宗教団体が政治の中枢にまで入り込んでいた例を見ると、もはや手遅れなんじゃないかって思ったりしないでもないです。

他国では重罪として裁かれるスパイ。なのに日本では完全にスルーされているわけで、政治家が自分たちに不利になるようなルールは作らないことからも、もはやスパイを禁止する法律は作れないんじゃないかと。

というわけで今回は、スパイ天国・日本を守るためのハイスピードスパイアクション「陸上自衛隊特務諜報機関 別班の犬(連載中)」を紹介します。

陸上自衛隊特務諜報機関 別班の犬のあらすじ

日本には、闇のスパイ機関が存在する――…!! 陸上自衛隊の精鋭部隊・特殊作戦群に、訓練ばかりの日々に飽きた一人の女性隊員がいた。ある日上官の命を受け、とある駐屯地に向かった彼女は、謎の男から『別班』という部隊にスカウトされる。与えられた名前は“ナナ”。そして彼女は、数多の策謀と暴力に彩られた国家防衛戦の最前線へと身を投じることになったのだった…。法と名を捨てた者たちよ、“スパイ天国”日本を守れ。予測不能のハイスピードスパイアクション、開幕!!

陸上自衛隊特務諜報機関 別班の犬の見所をチェック!!

陸上自衛隊に所属している女性隊員が主人公

陸上自衛隊特務諜報機関 別班の犬
Ⓒ陸上自衛隊特務諜報機関 別班の犬

陸上自衛隊と言えば超肉体派の男性が小銃を持って走り回るというイメージがありますが、本作の主人公はなんと女性隊員。しかもかなりの武闘派で、自衛隊に身を置きながら平和であることに退屈を感じているという…。

自衛隊や警察や消防なんてものは暇であればあるほど良く、一般市民から税金泥棒と罵られるくらいがちょうどいいわけで、それこそ自衛隊が忙しくなればなるほど災害が多かったり、国際情勢が悪化するってことですからね。

いずれにしても本作においては、そんな退屈に頭を悩ませていた女性主人公が一気に退屈じゃなくなる物語です。この退屈そうな表情から一気に生き生きした表情に変わる瞬間は必見です。

対スパイの秘匿部隊

陸上自衛隊特務諜報機関 別班の犬
Ⓒ陸上自衛隊特務諜報機関 別班の犬

これまでにも警察が秘匿捜査班みたいなものを発足させた例がありました。日本赤軍を調査するための捜査班は、警察内にもごく一部にしか存在を知らされていなかったと聞いたことがあります。

そんな感じで他国のスパイを取り締まるための部隊が秘密裏に結成され、そこに所属することとなった主人公…というのが本作の大まかな流れ。日本にはスパイ禁止法みたいなものがないため、他国からのスパイ戦略に対してガバガバだって話を聞いたことがありますが、それに対して武力をもって解決するというのが本作の設定です。

「敵をだますには味方から」という大胆な発想もそうだし、何より秘密裏の組織っていう部分に厨二心をそそられました。予測不能なスパイアクションに興味があるならぜひおすすめ。

人間離れしたバトル能力

陸上自衛隊特務諜報機関 別班の犬
Ⓒ陸上自衛隊特務諜報機関 別班の犬

一応、自衛隊の特殊部隊という設定ではあるものの、そこに所属しているエリート隊員の中には「お前は絶対に人間じゃない」っていうキャラクターも登場します。なのでリアリティを追及している作品というよりは、かなりファンタジー寄りの作品です。

根本にあるのはスパイ対策なので、諸外国における日本での水面下の活動や計略みたいな部分にスポットが当てられていることもあるんだけど、基本的にはバトルが魅力の作品と言っていいでしょう。拷問じみたこともするし、他国との外交関係がどうこうっていう駆け引きはあんまり気にしない感じ。

個人的には「他国のスパイを捕まえたけど、外交関係で頭が上がらないからどうしようもできない→遺憾の意を示す」みたいな描写があっても良かったと思いましたが、そういうのに振り回されずに好き勝手やれるっていうのは物語として分かりやすいです。

陸上自衛隊特務諜報機関 別班の犬 コミックス1巻を読んだ感想・レビュー

主に外交関係、他国のスパイと自国の裏切り者を粛正するという意味で、自衛隊の内部組織というテイになっていますが、自衛隊っぽさはないです。あくまで「特殊捜査班」と捉えるのが〇。

そして諜報戦ということもあって犯人を特定・証拠集め・逮捕までの過程を期待していたのですが、その辺は割とあっさりしていてすぐにバトルパートに移行してしまうという点に好みが分かれるんじゃないかと。

個人的にはテーマは嫌いじゃないんですが「死んだと思っていたら生きていた」みたいな演出ってリーサルウェポンだと思うんですけど、そんな感じのリーサルウェポンをコミックス1巻からゴリゴリ使っているのは少し気になりました。生き急いでる感じというか、前菜がなくて急にメインディッシュが出てきたような感じ。

いずれにしても今後の展開は、諜報機関っぽさが出てくることを期待しています。

あとがき