「もし〇〇だったら…」みたいな想像をすることってよくある話じゃないかと思います。例えば自分の仲良しグループで「この中で300日後に一番不幸だった人に報酬があります」みたいなことが起きたら、たぶん平穏無事には終わらないでしょう。
しかもその報酬に上限がなくて「何でも願いが叶う」みたいな話だとしたら、全員が全力で不幸になりにいって一番不幸だった奴以外が救われないっていう展開になることがほとんどでは?というわけで今回は、仲良し三人組による300日の不幸競争「世界で一番、俺が○○(連載中)」を紹介します。
世界で一番、俺が○○ あらすじ
幼なじみのイマドキ男子3人が我が身の不幸を嘆いていると、風変わりな美女が現れた。「セカイ」という組織のエージェントを名乗る彼女に誘われ、3人は「300日後、3人の中で最も不幸になった者はどんな願いも叶う」というゲームへの参加を決める。『失恋ショコラティエ』『脳内ポイズンベリー』の水城せとながキレッキレの台詞で描く、友情・嫉妬・悪意……。さまざまな感情あざなう300日のゲームが始まる。
世界で一番、俺が○○の見所をチェック!!
3人の中で誰が一番不幸になるか
- 柊吾:外敵のいない心安らぐ平穏な人生が欲しい
- アッシュ:モテはもういいから(カッコイイ)職に就きたい
- たろ:癒し系って言われるよりモテたい
あなたにも何かしらの悩みがあると思うんだけど、この悩みの基準って人それぞれなんでAさんにとっては深い悩みでもBさんにとっては大したことがない悩みだったりもします。本作のテーマは「それぞれの不幸を数値化して、誰が一番不幸かを競ってみよう!」というものです。
このゲームに参加するのは幼少期からの仲良し三人組でそれぞれに悩みがあります。個人的にモテたいとかカッコイイ職に就きたいなんてのは悩みでも何でもないと思ってるんだけど、何もスラム街の真ん中でむせび泣いているような人を連れてきて不幸自慢大会をしようっていう感じではありません。
かなりゆるい感じで始まった不幸対決。現時点では不幸でも何でもない仲良し三人組がどのように不幸になっていくのか、そして勝者は誰になるのかに注目です。
報酬で何を選ぶか
この不幸対決にはちゃんと報酬が用意されていて、それが「どんな願いでも叶えてもらえる」というもの。結果が出るのは300日後なので、序盤から積極的に不幸になっていこうっていうスタイルではないんだけど、とりあえず自分が1位になったら何を願うかっていう皮算用はするよね。
期限が近付いてきたら報酬欲しさに少しの不幸なら背負ってもいいって考えにシフトしていくとして、それを三人全員が狙ってたら報酬を貰えない残りの二人は骨折り損です。自然に不幸になる分には問題ないけど、果たしてそんな展開が許されるのかって部分もあるし。
でも自分が不幸になった原因を取り除けるっていう意味では、報酬に目が眩まずにはいられないでしょう。まして「亡くなった人を生き返らせることができる」というドラゴンボールシステムも再現可能なのであれば、全力でそれを目指したりするかも。
自分が一番不幸になるための戦略
勝負の基準として三人の中で一番不幸な人物が勝ちっていうことで、何も不幸になる必要はないんです。自分が現状維持で他の二人が幸せになってくれれば、それだけで自分が勝てるっていう平和な考え方もできるでしょう。
もちろんそんな展開が面白いわけがないので、報酬に目が眩めば眩むほどドロドロの争いにシフトしていくことが予想されます。このゲームは「あいつらよりも不幸にならなきゃ!」って思った時点で負けな気もするし。
とは言っても「三人全員が不幸になって、一番不幸になった人間だけが幸せを手にしました」的なエンディングってどうなんでしょうか。設定はすごく面白いんだけど、物語のまとめ方が全然分からないし想像もつきません。この三人がどのような結末を迎えるのかは間違いなく大きな見所です。
世界で一番、俺が○○ 1巻を読んだ感想・レビュー(ネタバレなし)
そこまで不幸でもない三人が不幸対決をするっていう企画のゆるさが面白いです。本当に不幸な奴がこれをやっちゃうと笑えないし、キャラクターのチョイスが秀逸だと思いました。
で、1巻を読んだ時点ではこの先の物語がどう進んでいくのかが全く想像できません。少なくとも報酬目当てで三人が醜い争いを始めて、結果みんな不幸になるっていう絵は見えなくもないんだけど、願いが叶う一人は逆転しちゃうからそれだと教訓にもならないしなぁ…。
300日っていう設定もあってそこまで物語も長くならないんじゃないかと思うんで、完結したら一気読みしようかなぁと思います。
あとがき
自分では幸せだと思っていたのに優勝するパターンもきついな。