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「BUILD KING」を読んだ感想・レビュー

BUILD KING表紙

 

最近の新作漫画の設定にはつくづく驚かされます。バトル×ファンタジー漫画にも普通じゃない要素を求められるというか、王道の設定で漫画を描いても「ありきたりな設定」と言われてしまうんでしょう。

本作はなんと大工×バトル×ファンタジーです。作者の島袋氏はかつてグルメ×バトル×ファンタジーや、ギャグ×バトル×ファンタジーで名作を生み出しているので、今回も期待したいところ。というわけで今回は、異色のバトルファンタジー「BUILD KING(連載中)」を紹介します。

 

 

BUILD KING あらすじ

 

厳しい環境の島に暮らす大工のとんかちとレンガ。伝説の建造物“ビルドキング”へ旅立った師匠の迎えを待つ二人に不測の事態が!? “家喰い”のボス出現で島は大混乱(だいパニック)に! 超ド級建築バトルファンタジー開幕!!

 

BUILD KINGの見所をチェック!!

建築がテーマのバトルファンタジー

BUILD KING1

 

作者の島袋氏は前作「トリコ」にて、グルメとバトルの融合に成功しました。本作はいわば「トリコのグルメ要素が建築要素に置き換わった新作」と言っていいかも。トリコ面白かったよなぁ…。

本作は家を作ることが1つのテーマになっていて、魔物に壊されない家を作って村の安全を確保するとか、超一流の材料、超一流の技術を求めて旅立つ…みたいな感じです。

真っ先に連想されるのが童謡「3匹の子豚」で、藁の家しか作れない主人公がゆくゆくはレンガの家を作るようになるまでの物語というニュアンスに近いでしょうか。もちろん魔物相手にレンガだと心許ないので、物語が進むにつれて「絶対に折れない伝説の木」みたいなものが出てきそう。

グルメと違って建築という、若干掴みづらいテーマなだけに賛否ありそうな気もするけど、黄金ホテルだの牢獄だの数々の伏線が張られているので、大きなわくわく感が感じられる漫画です。

 

大工らしくハンマーを使っての大迫力バトル

BUILD KING2

 

世紀末リーダー伝たけし→トリコと続いてきた大迫力バトルは、本作にも継承されています。しかも主人公が大工ということもあって、使用する武器が如意棒のように長く伸びるハンマーっていうね。

主人公は建築能力がイマイチなんだけどバトル能力が高く、家というよりも「平和を築く」という信念を持っているので、これから壮大な物語が始まることを予感させてくれます。

デジタルで描かれている作品とのことですが、岩が砕かれる感じの迫力はしっかりと再現されていて、これまでに島袋氏の漫画を読んだことがある人なら「なんかちょっと違和感はあるけど、いつも通り…かな」という感じでスッと馴染めるはずです。

 

BUILD KING コミックス1巻を読んだ感想・レビュー

前作トリコの時は「見たことのないファンタジー世界の動物を料理する」というテーマに、壮大なワクワク感を感じました。ちょっと大げさに言うと「このコンセプトが面白くないわけがない!」という感じ。

一方で本作は建築がテーマになっていて、イマイチ掴みにくい感があります。言葉を選ばずに言うと「伝説の家を作ったとして、そこになんか感じることってあるんだろうか」みたいな。料理は美味しそうとか食べてみたいとかあるけど、家ってどうなんでしょう。

バトルの迫力とか、主人公が信念を持っている感じは王道の少年漫画ファンタジーという感じがするのに対し、この先の展開が不透明すぎて未知数というか、ぶっちゃけると「全然跳ねずに終わってしまう空気」も感じざるを得ません。

個人的には島袋氏の作品が好きなので、この先の展開に期待しています。

 

あとがき

主人公が「とんかち」なんだから、ヒロインは絶対に「かんな」だと思ったら違った。

 

 

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