自分がもしいじめられているとしたら、そのいじめから救ってくれた人物はヒーローや神様の類なのでしょうか?ここで「YES」と答えた人がいたら、じゃあその人物がいじめっ子を殺してしまったとしても?
本作は単なるいじめられっ子の復讐劇という作品ではありません。むしろそこからスタートするサスペンス漫画と言っても過言ではないでしょう。というわけで今回は、連鎖する惨劇、禁断の親友サスペンス「じゃあ、君の代わりに殺そうか?(連載中)」を紹介します。
じゃあ、君の代わりに殺そうか? あらすじ
絶望的なイジメの日々から僕を解放してくれた君…。だけど、君が現れてから新たなる地獄の日々がはじまったんだ…。ねえ、君は一体、何者なの……? 信じられるのは誰…? 戦慄の親友サスペンス!!
じゃあ、君の代わりに殺そうか?の見所をチェック!!
「いじめ→復讐」から始まる物語
「いじめられっ子がいじめっ子に対して復讐をする」とか、あるいは「いじめられっ子に代わって別の人間がいじめっ子に対して復讐をする」みたいなサスペンス漫画は少なくありません。むしろいじめが社会問題として取り上げられてから今日までに増えてきたような気すらします。
しかし本作がそれらと大きく違うのは、あくまでいじめっ子に対する復讐は物語の取っ掛かりでしかないという部分です。いじめっ子に対して復讐をして終わるのではなく、むしろそこから始まるサスペンスと言っても過言ではありません。
最初のいじめのシーンも陰湿で胸糞悪くなる描写が連続することは間違いないんだけど、それすらも序章にしか過ぎないスケールの大きな物語と言っていいでしょう。
目を背けたくなるほどのバイオレンスな描写
冒頭のいじめのシーンもそうですが、本作には目を背けたくなるような残虐なシーンが多々あります。いじめられていたことに対する倍返し的な意味で拷問じみたことをしたりするので、この辺はグロ耐性のない読者だと結構しんどいかも。
それ以外にも女性キャラに対する性的な乱暴(これに関しては全部は描いていないのでマイルドではある)なんかも出てきます。読んでいて気持ちはかなり重くなるものの、それ以上に「この先どうなるんだろう」っていう興味が勝ってグイグイ引っ張られるという感じです。
「君の代わりに殺そうか?」という提案と物語の行く末
例えばいじめられっ子に対して「君の代わりに(いじめっ子たちを)殺そうか?」という提案をしてくれる人物がいたとして、その目的は何なのかって思いませんか?例えば自分の好きな人とか賭けがえのない友人・親友相手ならそういう提案があるのかもしれません。
でも本作では友人関係どころか知り合いでも何でもなかった主人公に対して、そう歩み寄ってくれた人物がいます。世の中って文字通りのギブ&テイクなので、この人物が何の見返りも無しに手助けしてくれたとは考えにくいと言えるでしょう。
これが例えばボランティアとかなら完全なる良心からくるものだって可能性もあるけど、ある人間を救うために別の人間を殺そうとするわけだからね。こんなん良心でも何でもないし、何かしらの裏があると考えるのが自然なのでは?この秘密は徐々に明らかになっていくので注目です。
じゃあ、君の代わりに殺そうか? コミックス序盤を読んだ感想・レビュー
いじめのシーンで胸糞悪くなって、読むのが苦にならないかが気になってましたが全然問題なかったです。気分の良いものではないけど、それ以上に先の展開が気になるので読むのを止められない感じでした。
「いじめられっ子がいじめっ子に報復する」っていう漫画はいくつか読んできたけど、その後の展開が非常に新しくてめちゃくちゃ引き込まれます。リアルさがあるかどうかは別にして、気持ち悪い不気味な空気感みたいなものが巧みに表現されていると言っていいでしょう。
タイトルの雰囲気からすると最近のよくあるグロいだけの漫画と勘違いしてしまいそうですが、それはコミックス1巻の時点で勘違いだと気付けるはず。ちょっと読んだだけでサスペンスの面白さが伝わってくる作品なので、興味がある人は試し読みでもいいので確認してみてはいかがでしょうか。
あとがき
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