広島弁ってめちゃくちゃドスが効いているというか、ヤンキーが使ったら迫力があるように感じませんか?だからヤンキー漫画を描くなら広島弁の主人公がいいんじゃないかって思ってたんです。
そしたら「池袋の不良チームに入るために広島から上京してきた」っていう斬新な設定のある、絵がめちゃくちゃ綺麗なヤンキー漫画を見つけました。というわけで今回は、伝説的な不良チームを再建するプロセスが面白い「ジョーカー(連載中)」を紹介します。
ジョーカー あらすじ
池袋にはかつて東京を代表する『梟』という巨大な不良チームが存在していた。
だが現在は見る影もなく落ちぶれて、チームの存続が危ぶまれている…。
そこに現れた広島の男、師倉雅也がメンバーと共に『梟』の復活と新たな伝説を作り出す!!
Kindle Unlimited登録者なら無料で読めます(本記事執筆時点で全巻対象です)。
ジョーカーの見所をチェック!!
壊滅寸前の不良チームを立て直す物語
本作はかつて池袋最強だった不良チーム・梟が壊滅寸前になっている状況からスタートし、どうやってこれからチームを再建していくかっていう感じのヤンキー漫画です。あくまで不良チームであり、暴走族とかそういう要素はありません。
現メンバーが3人にまで減ってしまったところに、かつての梟に憧れて広島から上京してきた主人公が加入し、色んな波乱を巻き起こしていくという流れになっています。とは言っても梟のリーダーには再建するという気持ちはなく、その折れかかっている気持ちも含めて主人公が突き動かしていくという感じ。
とにかく主人公がめちゃくちゃ熱くて、喧嘩最強なんだけど嫌味がないというか…。ビジュアルこそ今風で銀魂がチラつくものの、中身は昔の熱血不良漫画のような印象を受けました。とにかく熱い主人公がかつて自分が憧れていた頃の梟を取り戻せるのかどうかに注目です。
絵がめちゃくちゃ綺麗!
コミックス1巻の表紙を見た時点で超びびったんですけど、本作は絵がめちゃくちゃ綺麗です。ヤンキー漫画っていうと昔から男くさいタッチの絵をした作品が多いと思います。僕がパッと思い浮かぶのは「ろくでなしブルース」とか(こっちは男くさくてめちゃくちゃ上手い部類になっちゃうけど)。
一方で本作は少女漫画の絵というか、いわゆる「イケメンのようなビジュアルが目立つ絵」なんですよね。ヤンキー漫画の読者って基本的には男性読者が多くなると思うんで、これはかなり斬新というか新しいような気がしました。
個人的にはイケメンばかりの不良グループだと萎える部分もあるんだけど、それにしても絵が綺麗な方に驚きがあって楽しく読めてます。ちなみに眼帯キャラなんかも出てくるので、この辺は完全に萌え要素を意識してるんじゃないかと。
魅力的な熱いキャラが続々登場
本作には色んなヤンキーが登場しますが、どれも熱い気持ちを持ったキャラでいっぱいです。もちろん武器を持って喧嘩する奴もいるし、数で押してくるような奴もいるんだけど…。どんな卑怯な奴が出てきても主人公が蹴散らしてくれるので、良くも悪くもそういう奴らの卑怯さがあまり目立ちません。
そしてOBも未だに熱い気持ちを持っていたり、かなりの素敵キャラが多いような印象を受けました。こういう不良グループのOBってちょっと嫌な奴が多いというか、自分は引退したくせにずっと偉そうな態度を取っている「卒業しない3年生」みたいなイメージがあったんだけど、本作のそれは該当しないです。
卑怯な奴も霞むくらい正々堂々とした不良が多いというか、例えば「お前はケガをしているから2週間後にリターンマッチだ!」みたいな展開もあるので、まさに最近あまり見なかった系のヤンキー漫画じゃないかと思います。
ジョーカー コミックス5巻までを読んだ感想・レビュー
第一印象は「絵が綺麗!」で、第二印象は「広島弁がかっこいい!」でした。絵が綺麗だから喧嘩のシーンは本当に見応えがあるし、喧嘩を締める最後の広島弁はめちゃくちゃかっこいいです。
で、熱すぎるあまりちょっと「え!?」と思っちゃうシーンもあります。バトル漫画とかでは珍しくないんだけど、怪我している相手と同じ土俵に立つために自傷してハンデを無くす…みたいなシーンが苦手じゃなければおすすめです。
ナイフで刺されても喧嘩を続行して圧倒的な強さを見せたりもするので、熱さばかりが先行して不良漫画としてのリアリティには欠けている部分があり、不良漫画というよりはヤンキーバトル漫画くらいに思った方がいいかもしれません。
あとがき
俺は梟に入るために上京してきたんじゃど!?