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死後の世界を描いた「スカイハイ 新章」のスッキリしない美しさに魅了された

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「もし死後の世界があるとしたら?」という過程の物語。更に死者には3つの選択肢が与えられ、「黙って天国に行くか/現世を彷徨うか/誰かを1人呪い殺して地獄に行くか」を選ぶことができます。

もし自分が誰かに殺された時、その人間を呪い殺すという選択肢が与えられたとして、「ただし呪い殺したらあなたも地獄行きだけどね」って展開になったら…。ちょっと想像しただけでも身の毛がよだつ不気味さを感じませんか?

というわけで今回は、おいきなさいというセリフで一世を風靡した「スカイハイ・新章(全4巻完結済み)」を紹介します。

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マンガ概要

  1. スカイハイ(全2巻)
  2. スカイハイ・カルマ(全2巻)
  3. スカイハイ・新章(全4巻)
  4. スカイハイⅣ
  5. 天間荘の三姉妹

同一タイトルで様々な出版形態があります。本作「スカイハイ・新章」はオムニバス形式になっていて、どこから読んでも問題なく楽しめるようになっています。前作を読んでいなくても問題ありません。

 

  • 「死を受け入れて、天国で再生を待つ」→お生きなさい
  • 「死を受け入れず、現世で彷徨い続ける」→お行きなさい
  • 「現世の人間を1人呪い殺し、地獄へ逝く」→お逝きなさい

 

エピソード毎に異なる主人公が「死後の世界で、どのようなエンディングを望むか」という一部始終を描いた物語です。自分を殺した人間を呪い殺すのも1つだし、復讐にはこだわらずに来世を願うのもまた1つ。

呪い殺すことがハッピーエンドに繋がるとは考えにくいですが、死を受け入れて天国に行くことが必ずも幸せとは限らないという…。残酷な世界の中に残された一筋の光、あなたならどのように使いますか?

 

見所をチェック!!

3つの「おいきなさい」が繰り広げるヒューマンドラマ

 

スカイハイと言えば、やっぱり「おいきなさい」というセリフ。本作は今から15年以上前に釈由美子さんの主演で実写ドラマ化されてるんだけど、当時はまぁこの言葉を耳にする機会があったもんなぁ。

当時、僕は実写ドラマを全く見ていなくて「おいきなさい=お逝きなさい」だとばかり思っていたら、実は「お生きなさい/お行きなさい/お逝きなさい」という3つの意味があるということを知って驚きました。

 

僕は幽霊的なものを全く信じていなくて、成仏ということが幽霊にとって良い事なのかどうかも分かってないし、死後の世界なんてものも全然検討がつかないんだけど、死後には3つの選択肢があるっていう設定だけでもご飯数杯はいけそう。

交通事故とかなら「相手を呪い殺してやる!」くらいに思いそうだけど、現世を覗いた時に加害者が疲弊しまくっていて、自責の念に駆られていたとしたら…なんとなくすんなり逝けそうな気もするっていう。こんな感じの心理描写が巧みに描かれています。

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必ずしも「加害者に復讐する」だけじゃない展開

 

本作が秀逸なのは「人を殺した人間は必ず地獄に行く」という点です。

自分を殺した相手なら呪い殺したいと思う人も多いと思うけど、別に今呪い殺さなくたっていずれは勝手に地獄に行くし、そいつを呪い殺すことで自分が地獄に行くことになるって部分の天秤は、非常に上手くできていると思う。

 

だから「自分が殺された→自分の家族や恋人が犯人を殺そうとする→大切な人が殺人を犯すと地獄行きになるため、それを阻止するという意味で大切な人を呪い殺す」みたいな選択肢が出てくるパターンもあり、非常に見応えがあります。

よく「死んだ〇〇ちゃんは復讐なんか望んでいない」みたいなセリフを聞くことってあるけど、死後の世界にこういう設定があるんだとしたら、それも頷けるなぁと強く思いました。

 

死してなお強く燃える感情の炎

 

最近ニュースを見ていても滅入るようなニュースが多く、亡くなった人のほとんどが「この人は今日死ぬと知らずに家を出てきた人なんだろうなぁ」という人たちばかりです(当然っちゃ当然だけど)。

もし死後の世界があるんだとしたら「あなたは死んだんです」と言われても、すぐにはその状況は飲み込めないはず。殺されたという事実だけ知らされても、中には「犯人の顔すら知らない」という人も少なくないでしょう。

 

そんな人たちが真っ先に願うことは何なのか。死者の数だけパターンがあって、こういう表現が正しいかどうかは分からないけど、「生きている時よりも活き活きしている人が多い」ような気がします。

復習にしろ、残された人の幸せを願うにしろ、そのシーンだけカラーになるって言うのかなぁ…。怨念とか情熱がすさまじく、大きな見所です。

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スカイハイ新章 全4巻を読んだ感想・レビュー

本作はオムニバス形式になっていて、基本的には1話完結、長くても前編後編の2話完結となっているので、全4巻というボリュームを踏まえても非常に読みやすい漫画です。

結末も「お生きなさい/お行きなさい/お逝きなさい」の3パターンが用意されていて、どれを選んでも結末は一辺倒というわけではありません。「その判断は正しかったのかな?」という部分を考えるまでが本作の醍醐味だと思う。

 

作風上「感動する」っていう展開はあまりないけど、感情を揺さぶられることは間違いないです。救いようのない悪人もいれば、自分を殺したからと言って悪人だとも言い難いという登場人物もいたりして、とにかく色んな形の人間ドラマが堪能できます。

ちょっとダークな雰囲気も高橋ツトム氏の十八番と言っていいので、不気味さとか恐怖を併せ持った高橋ツトムワールドを知るのには最適な作品かと。もちろん既存のファンにも文句なしにおすすめ。

 

あとがき

お逝きなさい。

 

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