「ステイトレスー存在なき者たちー」を読んだ感想・レビュー

ステイトレスー存在なき者たちー表紙
Ⓒステイトレスー存在なき者たちー

本作は無国籍者を主人公にした復讐系の物語です。「ターゲットを始末する葬儀屋」という設定はどこかで見たり聞いたりしたことがあるような気がするものの、無国籍という部分にスポットが当てられているのは珍しいのでは?

胸糞悪くなるような行為を行う悪人が、主人公たちによって裁かれていく爽快感は言うまでもないでしょう。というわけで今回は、無国籍者が国籍を買うために犯罪に手を染める「ステイトレスー存在なき者たちー(連載中)」を紹介します。

著:三日閉両, 著:マシマロウ
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ステイトレスー存在なき者たちーのあらすじ

籍を持たず法的に存在しない者(ステイトレス)と蔑まれてきた高校生のハル。妹のために両親を殺し、裏社会へ引き込まれていく…。

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無国籍のきょうだいが主人公

ステイトレスー存在なき者たちー1
Ⓒステイトレスー存在なき者たちー

日本って島国だから大陸とは違って人種問題とか移民問題みたいなものに疎いイメージがあるんだけど、実際には無国籍者が山ほどいるようで…。確かに都会を歩いてると結構な数の外国人の方を見るし、もしかしたらその一部は無国籍だったりもするんだろうか。

本作は外国人の母のもとに生まれた二人のきょうだいが主人公で、実の父親は蒸発しており、母が連れてきたカタギとは思えない男を殺すところから始まります。その一部始終が隣人にバレていて、その隣人から裏家業に誘われるという流れ。

母親が日本語を喋ることができず典型的なネグレクトっぽいんだけど、学校には通っていたようで日本語も不自由なく喋ることができる主人公たち…。ちょっと引っかかるけど、いずれにしても国籍を持たない子供が国籍を手に入れるまでの物語と言っていいでしょう。

戸籍を買うために暗殺稼業

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Ⓒステイトレスー存在なき者たちー

きょうだいが国籍を買うためには二人で10億円ほど必要になるようです。そんな大金を稼ごうと思ったら正攻法では無理っていうことで、兄の方が「葬儀屋」として暗殺家業に手を染めます。

僕は国籍を持たない生活っていうのがどういうものかっていう想像すらつかないんだけど、日本ではまともに生きていけない感がすごかったです。ぶっちゃけ国籍があっても身寄りがないとアパートすら借りにくかったりするもんね(僕が住んでいる所は親族の署名と保証人代行会社の利用が必須でした)。

作中では銀行口座も作れないうえに警察を頼ることもできないと言われていて、これのロジックがどうなっているのかはちょっと分かりませんでしたが、「無国籍でも学校って通えるの?」って思って調べてみたところ、これは問題ないみたいです。

今や学校に行けるのに行かない金髪の子供YouTuberもいて、学校へ行くことの是非みたいなものを議論してる場面とか結構見るけど、無国籍でも小学校で教育を受けることは可能だそうなので、もし無国籍のお子さんがいらっしゃる方は然るべき処置を取ることをおすすめします。

戸籍や住民票がない場合の就学手続について

ターゲットは悪行三昧の悪人

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Ⓒステイトレスー存在なき者たちー

「天罰が下っても仕方がないような悪人が登場→こいつによって被害者が出ているという詳細→主人公による制裁」というのが基本的な流れになっていて、よくある感じの因果応報系・復讐系の漫画となっています。

どこかで見たことある感がすごいけど、無国籍のきょうだいが国籍を買うための資金稼ぎっていうゴールは見えてるし、主人公の他にも無国籍の仲間の中に清掃員や解剖医なんかもいて、役割分担がしっかりとされているチームで行動するっていう部分が本作の個性です。

ターゲットの中には武闘派もいてバトルに発展することもあるので、一方的にこっちが任務を遂行できるっていう感じでもなさそうな感じがしました。他の復讐漫画にはあまり見られない無国籍者という初期設定が、今後のアンダーグラウンド感を強めていけるかどうかに注目です。

ステイトレスー存在なき者たちー 序盤を読んだ感想・レビュー(ネタバレなし)

色々と設定が雑に感じる部分があって「これってどうなの?」って思って調べていたら、無国籍者について勉強になりました。思いがけない部分で知識が身についたことにびっくりです。

内容は典型的な復讐物語で、主人公がターゲットを殺害した後はその証拠隠滅をしてくれる仲間もいて、場合によっては遺体も解剖して裏ルートで売るみたいな感じになっています。ターゲットがゲスい奴ばかりなんで、任務が完了したときのスッキリ感が魅力的だと思いました。

目的金額に達してそのまま終わるのか、それとも無国籍者に関する問題提起までするのかはまだ見えてきませんが、ありきたりな復讐物語にはない方向に進んでいくのを期待しています。

あとがき

我々は何ものも拒まない だから我々から何も奪うな。

著:三日閉両, 著:マシマロウ
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