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「ヤスミーン」を読めば誰もが「草食動物頑張れ!」って応援するはず

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ある種、野生の世界ってこれより残酷だよなぁ…と思わされてしまうような、圧巻の世界観を持った作品がコチラ。

野生の世界にスポットを当てていて、主人公がトムソンガゼル。で、一族がライオンの奴隷になっているっていう設定の物語です。

ライオンは王族と呼ばれていて、そりゃ結構なレベルで嫌な感じに描かれているんだけど、その表現力が高いこともあって「草食動物頑張れ!」ってなる感じがハンパ無いんですよね。

というわけで今回は、草食動物頑張れ!と応援したくなる漫画「ヤスミーン(全3巻)」を紹介します。

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作品概要

本作の主人公はトムソンガゼルと呼ばれる草食動物である。

トムソンガゼルは、かつてライオンたちに暴虐の限りを尽くして捕食されるだけの立場であったが、ライオンたちが「食べ過ぎて、その味に飽きた」ため、捕食されることはなくなった。

その代わりにライオンたちが思い付いたのが「有効活用」である。トムソンガゼルたちは、ライオンに捕食されることが無くなった代わりに、ライオンたちに対して絶対服従を誓う奴隷として生きていくことになった。

ライオンや肉食動物たちからは「マズくて食べる価値のない草食動物」と呼ばれ、他の草食動物からは「ライオンに魂を売った草食動物の恥」と呼ばれているトムソンガゼル。

そして、ここに1頭のトムソンガゼルが立ち上がる。果たして、トムソンガゼルたちの運命やいかに!?

 

見所をチェック!!

王族(ライオン)たちの「これでもかっ!!」という悪役感

草食動物にスポットを当てた動物漫画なんかだと、視聴者側に対して「草食動物が可哀想!」と思わせるために、いかにも肉食動物が悪いことをしているかのように見せる演出があると思います。

本作は動物たちが擬人化されているということもあって、その演出が過剰。なので、下手なドキュメンタリーよりも心を奪われると言っていいです。たぶん多くの読者が「肉食動物、うぜーっ!!」ってなる。

ライオンはライオンで、生きていくために食事を食べてるだけなんだけどね。それが本作では「美味い食事にありつくためには手段を選ばない」「自分の好みに合わない草食動物は奴隷化して、暴虐の限りを尽くす」という…。

それこそ、かつての人間世界に蔓延っていた奴隷制度を思わせるような演出です。この描き方がうまいので、作者の方の思うつぼというか「ライオン、この野郎ッ!!」ってさせられちゃいます。

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草食動物が結託していくプロセス

野生動物のドキュメンタリーでも、肉食動物に捕まった赤ちゃんを助けるために、草食動物が束になって威嚇するってシーンは少なくありません。

1頭当たりの力は肉食動物に及ばないけど、それを数でカバーしながら仲間を守ろうとする意志の強さと言うべきでしょうか。なんか感動的な演出ですよね。

本作では、奴隷として扱われていたトムソンガゼルの中からブエナという名の青年が立ち上がり、王族に抗う様子が描かれています。

トムソンガゼルたちは「奴隷として生きていく代わりに捕食されない」という悪魔の契約を交わしているため、半ばマインドコントロールされている状態なので、ブエナは外の世界に仲間を求めるわけですけど、シマウマやオラウータンなどが結託していく姿は必見です。

まるでRPGで次々と仲間を増やしていく感じって言うのかな。すごくワクワクしますよ。

 

頼もしいチーターの仲間

本作の面白い部分は「草食動物が結託すれば肉食動物にも勝てる!」というご都合主義の漫画に終止しているのではなく、ある程度のパワーバランスが考慮されているという点です。

さすがにね、シマウマやらオラウータンやらトムソンガゼルが結託したくらいで倒せるようなライオン一族であれば、最終的に倒したとしても美談にはならないと思うんです。下手すりゃ「なんだ、この茶番は…」くらいの感じ。

でも本作では、自分の同胞たちをライオン一族に皆殺しにされてしまったという、白い悪魔と呼ばれるチーターが草食動物側の立場(反ライオン側)として登場します。

そのチーターはメスで、ライオンとのタイマンで負けないくらい強いんだけど、まぁ草食動物のキック一発でライオンが倒れるような世界観じゃない分、読者は冷めないんじゃないかと思う。

個人的には全然OK。復讐に燃える草食動物たちwithチーターって縮図が、もう熱くて大好きです。

 

全3巻を読んだ感想

本作は全3巻によって構成されていて、これは打ち切りだったんだろうか…。僕はメチャクチャ面白いと思ったけど。

結末は「まさにこれから!」って感じのとこで終わっちゃいます。自然な終わり方とは言い難いけど、発売から数年経った今でも「ヤスミーン2が登場するんじゃないか!?」と期待させてくれるような感じ。

主人公に感情移入もできるし、擬人化していることもあってかライオンの邪知暴虐ぶりが目立つけど、弱肉強食の世界って少なからずこれに似たようなとこもあるだろうし、作品としては表現力の高い作品だと思います。

動物好きにオススメというよりは、野生動物のドキュメンタリーなんかを好んで見るという人にオススメしたいですね。

たぶん「もうちょい読みたかった!」って思うはず。「終わり方考えてくれよ!」とも思うはず。でも、読んで後悔はしない…そんな作品です。

 

あとがき

ライオンに逆らうなんて、冗談も休みヤスミーン言え。

 

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