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「ワニ男爵」を読んだ感想・レビュー

 

一部のコアなファンを魅了してやまないのが爬虫類です。Youtubeのチャンネルを見ていても爬虫類のチャンネルって意外と多いですし、再生数も想像以上に伸びていたりします。「怖い!」「気持ち悪い!」とは言いながらも、あの何を考えているかわからない眼に魅了されているという人も多いのでは?

そんな隠れ人気も及ばないのが漫画業界。犬や猫を主人公とした人気漫画がたくさん登場している昨今、爬虫類を主人公にした漫画があまりにも少なすぎると思いませんか?

てなわけで今回は、ワイルドでジェントルマンなワニが登場するグルメ&コメディー「ワニ男爵(全3巻完結済み)」を紹介します。

 

 

ワニ男爵 あらすじ

 

小説家のワニ男爵と、ワニを慕うウサギが繰り広げるグルメコメディー。グルメ要素はそこまで強いものではなく、人間に馴染みの深いメニューをワニとウサギが堪能するというライトな仕上がりとなっている。

その味の表現の仕方がワニらしからぬもので、度々自然界に置き換える比喩や高い語彙力で構成されているから面白い。

ワニ男爵とウサギだけではなく、エピソード毎に登場する他の動物たちとの人間関係…。いや、動物関係もジョークが利いた関係性になっていて、ギャグ色が強い作品と言っていいだろう。

 

ワニ男爵の登場人物

ワニ男爵

 

小説家のワニ。紳士にしてグルメな一面を持つ。時折、ワニらしい狂暴な一面を見せることもあるが、基本的には温厚な人格者である。人格ワニである。

 

ウサギ

 

ワニ男爵を先生と呼び慕う、付き人的な存在。行儀の悪い部分などをワニ男爵に諭されたり、ずる賢い一面を覗かせる。

ワニ男爵が野性味あふれる側面を見せるとたじろいでしまうシーンが散見されるが、ワニ男爵の友達としてずっと傍に居続けたいと願っている(タダ飯にありつきたいだけという説も)。

 

ワニ男爵の見所をチェック!!

人間っぽさを通り越した小説家的な表現

 

大半の動物漫画は、限りなく人間っぽい動物たちが登場することによってハートフルな気持ちになれたり、あるいは笑えたりすると思うんだけど、本作に登場するワニは小説家という職業もあってか、イチイチ人間っぽさを超越した表現をすることが多いです。これが非常に面白い。

男爵って言われをひしひしと感じるほどの高貴な佇まいとか、至る場面に溢れているジェントル感がハンパ無いっす。これ系はそのへんの動物がやるよりもワニがやってるから面白いって部分も大きいと思うんで、ぜひぜひチェックしてみてください。

 

突如として現れる野生

 

普段は聡明で可憐なお嬢さまが、大好きな格闘ゲームとなると声を荒げながらしかめっ面でゲームに勤しむ姿と言いましょうか。いわゆるギャップ萌えです(←ちがう)。可愛らしくデフォルメされているとは言え、ワニっつーのは道端で遭遇したら命の危険にさらされるランキング上位君臨者です。

いくら男爵だジェントルマンだと言っても、その体内には野生の血が流れています。

例えば、生け簀で釣りを楽しんでいたとして…。そりゃ気付いたら生け簀に飛び込んで大量の魚を咥えてたなんて展開も十分に考えられるでしょ。この瞬間のザ・ワールド感ね(あ、時間が停まったような雰囲気ってことです)。

 

ただのコメディーじゃないハートフルな場面

 

やっぱワニ男爵って言うだけあって、紳士的な行動によるハートフルなエピソードも少なくありません。例えば作中には骨だけを貪っているハイエナ親子にお肉を御馳走するシーンがあるんだけど、これがメチャクチャいい!

カドが立たないようにハイエナの親子から幸せそうな姿を引き出す振る舞いは、ワニだろうが何だろうがジェントルマンです。ジェントルワニです。

そして何がすごいかって、決してしおらしい感じに終わるんじゃなく、最終的には「面白い!」と思わせてくれる運びが秀逸なんですよね。こんなにスマートな男がいたらモテてモテてしょうがないでしょう。男の僕でも抱かれたいって思うもん。いや、思わない。

 

ワニ男爵 コミックス1巻を読んだ感想・レビュー

動物漫画、グルメ漫画、ギャグ漫画が好きな人ならハマるんじゃないかと思う内容で、個人的には大好きな部類です。シュールな感じもあるけど、基本的には言葉遊びとか佇まいで笑わせてくれる展開も多いですし、読む人を選ばないんじゃないかと。

ワニ&ウサギのコンビが何かを食べに行って、その料理屋さんで別の動物とイベントが起こるってパターンは、この先も色んなパターンが生み出せそうだし、その動物ならではの特徴を上手く笑いに変えてるのも流石だなーって思う。

ワニの狂暴性を隠さず、でもそれが残酷な感じに映らないってのもすごいです。あとウサギのお調子者っぽい雰囲気も、腹の立たない許せるレベルで展開されていてイラっとしないラインで展開されているのもすごい。これを読んだらワニが好きになると思う。ジェントルマンも好きになると思う。ジェントルワニも。

 

あとがき

こんな作品に巡り合えて、心からありげーたーって言いたい。いや、言いたくない。

 

 

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