遊園地をテーマにした漫画ってめちゃくちゃ珍しくないですか?僕の観測範囲にはほとんどありません。ディズニーランドでキャストとして働きたいって人は少なくないのに、そんな人気のお仕事が漫画化されてないっていうのは何故なんでしょう。
本作はそんな数少ない遊園地のスタッフにスポットを当てた作品です。というわけで今回は、魔法を創るお仕事を描いた「ふしぎの国の波平さん(全3巻完結済み)」を紹介します。
ふしぎの国の波平さん あらすじ
日本最高峰のアミューズメントパーク「東京ドリームランド」で働く夢に破れた新卒女子・波平久瑠美(なみひらくるみ)が雇われたのは、“夢の国”とは程遠いド田舎の遊園地だった。不慣れな土地、経営不振気味の職場、理解出来ない上司たち…。理想と現実のギャップに不満だらけの久瑠美は、ある一大決心をするのだが…!?
ふしぎの国の波平さんの見所をチェック!!
名前にインパクトがあるけどナミヘイではない
まず真っ先に注目したくなるのは「ナミヘイさん」の部分です。かの有名な国民的アニメのスピンオフかと思わせるそれは、ちょっと出オチに近い感がありますが、単純に「名前をそう呼んでいじられている」ってだけの話でした。
特に素敵なエピソードがあるわけでもなく、ナミヘイでなければならない理由もないという部分は少し残念なものの、ナミヘイさんと言われて誰もが想像しなかったほど可愛らしくてパワフルな女性が主人公です。
ヒーローショーなどのイベントで遊園地を盛り上げる
僕は遊園地に行ったことがほとんどありません。TDLとUSJに1回ずつ行ったことがあるけど、アトラクションに同乗するキャストの方々の演技というか小芝居に引いてしまったのを覚えています。
でもそれを楽しみにしている人が大半なんだろうし、照れたりしないで演じるキャストはプロだなぁとも思います。自分には無理という意味では、もはや尊敬しかありません。
きっと特撮ヒーローショーもそれに似たような感じじゃないですか?「どうせやるなら少しでも面白くて盛り上がるものを!」って考えるのは当然です。どうやってゲストを楽しませるのかという創意工夫に大きな見所が待っています。
企画を成功に導くまでのドラマ
最初は閑古鳥が鳴いていた地方のアミューズメントパークが、熱意のあるスタッフによって姿を変えていく様子は必見です。そして観客動員数をしきりに気にしている様子も描かれているので、夢だなんだで飯は食えないというかビジネスとしての一面も楽しめると思います。
遊園地のイベント・企画って考えれば幅広そうな気がするのに、本作で描かれているのがヒーローショーに終始しているのは少し物足りないですが、主人公の成長とともにスタッフ全員の意識が上向いていく様子なんかに見応えが感じられるでしょう。
ふしぎの国の波平さん コミックス全3巻を読んだ感想・レビュー
テーマパークのスタッフという職業にスポットを当てた漫画で、発想は斬新だし、似たような作品が見当たらないという意味で希少価値もある作品だと思いました。…がkindleレビューには辛辣な評価が並んでいます。
というのも「本当は東京ディスニーランドに行きたかったのに、ド田舎の遊園地に配属された」みたいな背景があって、とにかくド田舎の遊園地をディスるっていうね。叩きつければ叩きつけるほど、最後にやりがいみたいなのを見つけて「この遊園地が好き!」みたいになった時に跳ねるってのはわかるんですが、確かに糞みそに言われてしまう土地や地域のことを考えると穏やかではいられないかも。
でも主人公の考えも徐々に変わっていくし、その辺の成長が楽しめれば…とも思います。後半は遊園地を盛り上げる優秀なスタッフとしての姿が楽しめるので、そこまで読めば本作に対する印象はガラっと変わるはず。
あとがき
僕が住んでる田舎には遊園地自体がありません。
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