パッと表紙を見た感じでは「江戸時代くらいにタイムスリップして、自分の大好きなアンパンを売りさばいてのし上がっていく物語なのかな?」って感じでしたが、そんな感じの物語ではなかったです。
現代のベンチャー企業社長が、明治時代にタイムスリップしてビジネスチャンスを体感していくという流れになっていて、作者の方が描きたかったという「パン」の要素に「歴史×ビジネス」の要素を加えた作品となっています。
ご飯よりパンという人、タイムスリップ系漫画が好きな人にはたまらない作品かも。というわけで今回は「アンパンメン-明治起業家譚-(全5巻完結済み)」を紹介します。
アンパンメン-明治起業家譚- あらすじ
相川コウジは小さなベンチャー企業の社長。投資家から見放され、友人たちが順調な人生を歩む中、トラックにはねられる。気がつくとそこには、刀に着物、ちょんまげ姿の武士たちが……タイムスリップした先はなんと明治時代だった!? 激動の時代を生き抜いた偉人達との運命の出会いが、相川を、そして日本の未来を変えていく。超異色の起業家ストーリー、ここに開幕!
アンパンメン-明治起業家譚- 見所をチェック!!
ベンチャー企業社長がどん底からのタイムスリップ
やっぱ順風満帆なキャラがタイムスリップするよりも、どん底から這い上がってくるっていう設定の方が跳ねるような気がします。本作の主人公は小さなベンチャー企業の社長です。
投資家や部下たちに見切られて、ヤケ酒を飲んだ帰りにトラックにひかれてタイムスリップという流れになってます。どちらかと言えば自信家な主人公がどん底に落とされ、ここからどう現状を打破してくかが大きな見所です。
小さいながらもベンチャー企業の社長ってことで語学にはそれなりの知識があり、明治時代にタイムスリップしても異国の人と会話ができるという部分だけが武器で、それ以外は裸一貫という状況からどうやって盛り返していくのか注目していきましょう。
起業家譚らしいアプローチ
現代人からすればパンなんて主食の1つだし、非常に身近な食べ物の1つにしか過ぎません。でもこれが明治時代の人からすれば、非常に大きな転機になり得るっていう点ですよね。
「日本食は酒好きを唸らせるほどの美食→ビールを反映させる良い機会だと思った」という部分や、パンと出会って「握り飯よりも持ち運びしやすいパンは戦用の備蓄食として重宝する」と思いつくあたり、完全に起業家らしい観点が描かれています。
世の中の発明とかビジネスチャンスの大半って思いつくこと自体がすごくて、他の人がスルーしてしまっている部分に気付けるかどうかが重要だと思うんで、パンとの出会いなどの分かりやすい部分で説明されることで、僕のような鈍い読者にも分かりやすくなっていました。
プライドを捨てるか、時代の流れに柔軟に対応するか
事業をやっている人だとそれなりのプライドを持って仕事に取り組んでいると思います。でも業種によっては抗えない波だったり、プライドだけでは食っていけない流れが来たりするわけで、その時に柔軟に対応できるかどうかは非常に大きな要素と言えるでしょう。
明治時代と言えば、お侍様に対する扱い方・接し方が大きく変わった時代です。今まで持て囃されていたものが一気に地に落ちたというか、悪く言えば「落ちぶれた」という状況下で、単に腐ってるのか新たな転機を見つけるのかという分岐点は、僕らが見ていても学べる部分がたくさんあります。
本作の主人公もベンチャー企業の社長をやっていて、自信過剰で他人を見下す傾向があるわけですが、このような経験を経てどのように変わっていくのかは大きな見所です。
アンパンメン-明治起業家譚- コミックス1巻を読んだ感想・レビュー
全5巻構成らしいんですけど、コミックス1巻時点では導入中の導入でした。まだアンパンがどうのこうのって部分は一切ないし、ほんのちょっとだけ「歴史×パン×ビジネス」の片鱗が見えたかなという程度。
個人的には未来からきたというアドバンテージを利用した物語がすごく好きで、本作はそれだけじゃなく「明治で学んだことを現代に活かせるチャンス」も兼ね備えています。たぶん最終的には現代にまた戻れるだろうし、その時に起業家としてカムバックしてチャンチャンって終わり方なんじゃないかと。
真っすぐな眼差しを持っている現地の人たちと接することで、主人公がどう成長していくのかが大きな注目点です。ちなみにKindle Unlimited登録者なら、コミックス1巻が無料で読めるのでぜひ読んでみてください。
あとがき
アンパンメンはーきみーさー。
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