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「スピナマラダ!」を読んだ感想・レビュー

スピナマラダ!表紙

 

アイスホッケーはテレビでもそんなに見たことがないんですが、かなり昔の月9で「プライド」っていうドラマがあって、それがアイスホッケーのドラマだったんだけど「アイスホッケーって面白いんだなぁ」って思った記憶があります。

ぶっちゃけルールも分からないし、何対何で行われる競技なのかも分かってないけど、そんな僕が読んでも本作はめちゃくちゃ面白かったです。熱いスポーツ漫画が読みたいって人には絶対的におすすめ。

というわけで今回は、氷を溶かすほど熱いアイスホッケー漫画「スピナマラダ!(全6巻完結済み)」を紹介します。

 

 

スピナマラダ! あらすじ

【フィギュアVS.ホッケー! 意地を掛けた男の闘い】ある事件をきっかけに超一級フィギュアスケーターとしての道を捨てた白川朗(ロウ)が、氷都・苫小牧でアイスホッケーと宿命的出逢いを果たす! 中学生にして超高校級の腕前を誇るアイスホッケープレイヤー・源間兄弟を相手に、無謀にもリンクの使用権を賭け勝負を挑んだロウは…?

 

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フィギュアスケートの選手がアイスホッケーに転向

スピナマラダ!1

 

本作の主人公は、フィギュアスケート界の天才中学生です。まさに将来のフィギュアスケート界を牽引していくであろう存在だったんだけど、家庭の事情でフィギュアスケートを諦めることになります。

代わりに彼が惹かれたのが「アイスホッケー」で、中学の部活動に助っ人として参戦し、その後は名門校に入ってプレーすることになるという流れです。どちらも氷上で行われる競技であり、スケート技術に関しては共通する部分が多いものの、スケート靴の微妙な違いだったり相手との接触があるという部分でまったく違う競技と言っていいでしょう。

それでもセンスと負けん気は一級品。純粋なアイスホッケーの選手だと思い付かない戦略やテクニックで、競技キャリアの浅さを見事にカバーしていきます。本作を読んだら分かるけど、天才型主人公にしては他作品と毛並みが違うので、すごく新鮮な気持ちで楽しめるはず。

 

ライバルたちとの信頼関係

スピナマラダ!3

 

本作には何名かの特別なライバルが登場します。普通のスポーツ漫画だと、基本的には同じ学校のライバルたちとの戦いがあった後、次はA高、その次は高B高のライバルが出てくるみたいな感じのことが多いですが、本作は基本的にチームメイトになります(色んなキャラが出てきて「顔と名前が覚えられない」みたいなことがありません)。

地元の強豪校にて熾烈なライバル争いをしていく中で、大きい単位で見れば同じチームの仲間なんだけど、レギュラー争いという意味では敵になるという距離感もありつつ、切磋琢磨していく彼らの姿はとても眩しく感じました。

あとはチームメイトの中にイレギュラーが起こるシーンがあって、この辺も他のスポーツ漫画では見られないシーンだったので、すごく衝撃的だったのを鮮明に覚えています。全6巻だけど最初から最後まで激動の全6巻と言えるでしょう。

 

氷上の競技とは思えない熱さ

スピナマラダ!2

 

フィギュアスケートっていうと選手の体格もスラっとしてるし、、オシャレとか華麗っていうイメージがあるじゃないですか?一方でアイスホッケーとなると、引退した後で格闘技に転向しても違和感ないというイメージ。

アイスホッケーは氷上の格闘技と言われているだけあって、選手同士の接触なんか日常茶飯事だし、意図的に相手を痛めつけたりすることも珍しくないようです。そんな競技を題材にしているので、熱くないわけがない!

氷の冷たい雰囲気なんか微塵も感じさせず、激しい運動を強いられて荒れている呼吸が聞こえてくるシーンばかりだし、なんなら選手の周りに湯気すら見えてくると言っても過言ではありません。これを読んで熱い気持ちにならない読者はいないんじゃないかと思います。

 

スピナマラダ!を読んだ感想・レビュー

コミックス1巻を読んだ感想・レビュー

本作は高校ホッケーを舞台にした漫画のようですが、序盤は中学生から始まるということでまだまだ導入部です。コミックス1巻では「はじめてのアイスホッケー」くらいの感じ。

フィギュアスケート界の天才中学生という設定があってポテンシャルは凄く高いし、スケート技術の高さは折り紙付きなんだけど、そうそう簡単に天才ぶりを発揮できないというパワーバランスが秀逸です。本作の主人公に対して、個人的には「スラムダンクの桜木花道」に通じる秀逸なパワーバランスというか、ワクワクする選手のように感じました。

絵も綺麗で読みやすく、今後おもしろくなっていく予感しかしません。これは期待度大です。

 

コミックス全6巻を読んだ感想・レビュー

控えめに言ってもめちゃくちゃ面白かったです。主人公を含め、登場キャラのパワーバランスがとにかく秀逸で、冷める瞬間が全くありませんでした。主人公が天才型のスポーツ漫画だと「天才にも弱点があってミスもする」という概念がないケースもあるので、そういう意味では本作は最後まで楽しめる作品だったと思います。

ただし全6巻の完結は打ち切りだったんだろうなと感じさせるくらい、最終巻の駆け足っぷりが凄いです。たぶん物語はもっと続くはずだったろうし、こっちも「もっと読んでいたかった」という気持ちしかありません。こんな面白い漫画なのになぁ…。

最後の急展開は仕方ないとは言え評価できないものの、それを差し引いてもめちゃくちゃ面白いアイスホッケー漫画です。作者はゴールデンカムイで大ヒットを飛ばしている野田氏なので、ゴールデンカムイが完結した後で続編を期待しています。

 

あとがき

スピナラマ。

 

 

全10巻以内で完結する面白くておすすめの漫画を紹介する