最近出てきたギャグ漫画の中でも、特にシュールすぎるというわけでもなく万人受けしそうだなぁと思う作品の中に、ヤングマガジンにて連載されている(連載されていた)「ファラ夫」という作品があります。
タイトルからも分かるように古代エジプト王でもあるファラオを題材にしている作品です。この衝撃って言ったらブッダとイエスを題材にした「聖☆お兄さん」以来じゃないですか？というわけで今回は、ファラ夫が繰り広げる日常ギャグ漫画「ファラ夫(全3巻完結済み)」を紹介します。
ファラ夫 あらすじ
ファラオ（英語：Pharaoh）は、古代エジプトの君主の称号。しばしば王と和訳される。
古代エジプトの君主の称号〈君主号〉。神権皇帝。古代エジプト語の「ペル・アア」が語源である。旧約聖書では「パロ」（文語訳聖書、口語訳聖書、新改訳聖書）もしくは「ファラオ」（新共同訳聖書）という転写で登場。
クルアーンでは「フィルアウン」として出てくる。ペル・アアとは「大きな家」の意味であり、王宮そのものを表す言葉であったが、転じて王宮に住む者、つまり王を意味するようになった。(Wikipedia)
そんな古代エジプトの君主でもあるファラオ(のような人物)が、現代日本で日常生活を送る様子を描いた作品。
ピラミッドや壁画などをネタにした「古代エジプトあるある」をふんだんに用いながらも、そのほとんどが一般常識程度のものであることから、古代エジプト文明に精通していなくても楽しめるような内容となっている。
ファラ夫の見所をチェック!!
「ファラ夫も男」という笑い
例えばゆるキャラとか動物をモチーフにしているキャラクターなんかがそうなんだけど、性別不詳のキャラクターっているじゃないですか？もしくは性別がわかっていても、可愛らしさが勝っているというか中性感が出ているキャラクターって言うか…。
本作の主人公はファラオ＝王＝男なんだけど、女性に弱い一面が出てくると「やっぱ王も1人の男か」みたいなニヤニヤが止まりません。しかも結構あからさまだし。それに同じ女というカテゴリーの中でも細かい線引きがされているようで、若いコはいいけどオバサンはダメとかのシビアな判定もまぁ面白いです。
古代エジプトあるある
例えば大人気ギャグ漫画「聖☆お兄さん」なんかを読んでると、面白いことは面白いんだけど心の奥底で「宗教ネタにもっと精通してたら笑えるんだろうなぁ」って思う部分もあるんですね。
パロディーネタなんか元ネタを知ってるのと知らないのとでは、反応が大きく変わってくるじゃないですか？そんな感じで本作を読むまでは「ファラオが何たるかを知らないと楽しめないのでは？」って不安な部分もあったんです。
でも採用されているエジプトネタが結構なメジャー所だらけで、中学校の頃に資料集でエジプト文明についてパラパラ見たことがあるって程度の知識でも笑えるので、僕みたいな学の無い読者でも楽しめます。これはエジプト初心者にもおすすめ。
メチャクチャな時間軸
中学校の頃の社会のテストで「次の出来事を起こった順番に並べ替えなさい」的な問題があって、日本史だけならイケるのにそこに世界史が混ざってくると一気にわからなくなったのを今でも覚えています。
そんなレベルの僕ですら「それは時間軸がおかしいだろ！」って思うような出来事の数々に、思わず突っ込んでしまうんです。例えばファラオが最後の晩餐に参加してたり、劉備と酒を酌み交わしていたり…。結構めちゃくちゃな世界観を持ちながらも、断固として「エジプトの王」って設定は貫いてるもんだから、もはや笑うしかないよね。
ファラ夫 コミックス序盤を読んだ感想・レビュー
最近はエディー・マーフィーの扮装をするために顔を黒く塗ったことがニュースになって物議を醸すような時代だから、古代エジプトの君主をイジる行為ってどうなんだろうって思う部分もあるんです。
個人的には面白いと思いながらも、これをエジプト出身で日本に住んでる人が読んでどう思うのかなーってのは純粋に興味があります。まさかエジプトの人が祖国に持ち帰って抗議とかしてこない…よね？
内容に関してはシュールっていうほどシュールでもないし、多少の女好きな一面はあれど下ネタで笑いを取る感じでもないから万人受けするんじゃないかなぁと。見た目がファラオの時点で、ふざけたことをしようが真面目なことをしようが笑いが起きるのはズルい。
読んでいて何度も思う「別にファラオを題材にしていなくても良くねぇ？」って部分はさて置き、すごく面白いギャグ漫画だと思います(ネタ切れがすごく心配だけど)。
あとがき
ファラオとツタンカーメンとクレオパトラの違いがよく分かってない僕が読んでも面白い。
