目を背けてしまいそうな拷問のシーンが得意っていう人はそうそういないとは思うんですが、その対象が胸糞悪くなるような事件の犯人だったとしたら、話は別っていう人も少なくないでしょう。
本作は極悪非道な犯人に対してグロテスクな方法で追い込みをかけるシリアルキラー(表の顔は警視庁捜査第一課)の物語です。というわけで今回は、死刑を超える私刑を贈る純黒のサスペンス「ブルータル 殺人警察官の告白(連載中)」を紹介します。
ブルータル 殺人警察官の告白 あらすじ
錦戸亮主演でTVドラマ化され、大ヒットとなった『トレース 科捜研法医研究員の追想』、漆黒のスピンオフ――。法で裁けない極悪人に、最悪の死を与える男がいる。警視庁捜査第一課、壇浩輝。元警視総監の父を持ち、キャリア組で出世街道を邁進する彼の裏の顔は、100人を超える悪人たちを殺してきたシリアルキラー。悪人に、死刑を超える私刑を贈る純黒のサスペンス
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「トレース 科捜研法医研究員の追想」のスピンオフ
本作は科捜研にスポットを当てたサスペンス漫画「トレース 科捜研法医研究員の追想」に登場する警視庁捜査第一課・壇浩輝が主人公のスピンオフ作品です。本編の方は犯罪捜査のプロセスが綿密に描かれていて、まさに本格的なサスペンスという感じだったのに対し、本作はあまりサスペンス感がありません。
基本的な流れとしては「胸糞悪い事件の概要→好き勝手やる犯罪者にフォーカス→壇浩輝が制裁を与える」という感じ。メインは当然ながら制裁を与えるシーンで、ここは要グロ耐性です。
本編が本格的なサスペンスの空気を纏っていたから、そのスピンオフってことで本作にもサスペンスの要素を求める読者も多いんじゃないかと思うけど、本作のメインは「復讐劇」みたいな感じなのでご注意ください。胸糞悪い犯人がそれ以上の苦痛でもって制裁される姿みたいなものが好きな人には文句なしにおすすめ。
犯人の胸糞悪さが異常
現実に起きた凶悪事件を思い出したときに、おそらく似たような事件があったんじゃないかと思うんですが、最強クラスに胸糞悪い事件が描かれています。被害者が赤の他人でも気分が悪いので、当事者だったらって思ったら発狂するレベル。
まぁ最終的な制裁の部分を映えさせるために過剰にイライラさせようとしてる感じではあるものの、それが分かってもやはりイライラさせられてしまいます。もはや人間じゃないし、鬼畜の所業ってこういうことを言うんだろうなぁと思いました。
例を出せば「子供をバラバラにして親に送り付ける」とか「レ〇プしまくって金で示談に持っていく」とかそんな感じの事件です。この辺は凶悪犯罪をテーマにした漫画でよく見るタイプなんだけど絵が上手くて表情が豊かな分、もしかしたら余計に腹が立つのかもしれません。
復讐もよりグロテスクに
極悪非道な犯人に対しての制裁方法ですが、基本的には「楽に死ねない方法」が採用されているという感じ。いわゆる拷問にありそうなやつで、なるべく痛みと苦しみを与える方法が選ばれています。
似たような漫画の多くは「被害者の身内からの依頼で、代わりに復讐を成し遂げる」みたいな背景があることが多いんだけど、本作は完全に主人公の趣味みたいになっているので、この辺の狂気も大きな見所と言えるでしょう。
散々犯人のイラつく一面を描いた後にグロテスクな方法で制裁をするという展開が、スッキリすると感じる人にとっては本作は超魅力的な作品になるはず。一方でグロい描写が苦手で直視できないって人だと、制裁を与えるシーンは読むのがちょっときついかもしれません。
ブルータル 殺人警察官の告白 コミックス1巻を読んだ感想・レビュー
よくある復讐屋の話だなぁという印象です。本編の方は犯罪捜査っていう大きなテーマがあったので、すごく読み応えのあるサスペンスだと思っていますが、本作はそれに乗っかった形の復讐漫画という感じ。
まず主人公が自分の欲望を満たすためだけに凶悪犯を裁いているので、そこに遺族の気持ちとかがない分、やはり感情移入しにくいのが気になりました。登場人物が全員おかしいので狂気という意味では非常に特化している作品ではあるものの、最終的にスカッとするかと聞かれたら微妙です。
それでも絵がめちゃくちゃ綺麗で、表情なんかからも色んな情報が得られるのはすごいと思います。制裁の方法なんかもリアリティが感じられるくらいに綺麗な絵なので、グロテスクな拷問シーンが好きだとか胸糞悪くなる事件の犯人が罰を与えられるという展開が好きな人におすすめです。
あとがき
チェーンソーって武器として怖いよな。
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