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「レッドスプライト」を読んだ感想・レビュー

レッドスプライト表紙

 

加齢と共に長編漫画を読むのがしんどくなってきて、短編漫画をあさって読んだりしているんですが、非常にクオリティが高くて面白いのに、なぜか不自然な終わり方をしてるっていうね。で、軽く調べてみると予測変換に「打ち切り」って出るんです。

ぶっちゃけ打ち切りになる漫画よりも面白くない連載作品だってあるはずなんだけど、やっぱ巡り合わせが悪かったのかなぁと。でも面白ければ次回作のお布施としてガンガン買っていくスタイルです。ちなみに本作も王道の少年漫画で面白かったけど、残念ながら打ち切り作品とのこと。

というわけで今回は、もうちょい読みたかった王道少年漫画「レッドスプライト(全2巻完結済み)」を紹介します。

 

 

レッドスプライト あらすじ

エデニア国の辺境で暮らす子供たちの中心にいるタツ・フラムトは、みんなの大将だった。だが、ある事件を機に子供たちの運命は分かたれた。――そして時は経ち、少年は一人飛び立つ! 友と自由な空を取り戻す、革命の戦いへ!

 

レッドスプライトの見所をチェック!!

雷髄人間と呼ばれる奴隷にも似た存在

レッドスプライト1

 

本作で描かれている世界では、電気を発生させるのに雷髄と呼ばれる化石燃料を使用していて、その雷髄を人間に注入して増幅するという技術が存在します。より効率的に電気を得るために人体実験をし、凄まじい力を持った7人の子供が作られたのですが、そのうちの1人が本作の主人公です。

主人公たちはいわば死ぬまで発電し続けるために生み出された存在であり、その非人道的な運命には胸が締め付けられます。本作は何とか逃げ出した主人公が、残りの6人の仲間を助けに行くという物語です。

電極を体に埋め込まれるという呪われたような運命を背負った主人公ですが、その体に宿る大きな力を使って戦う姿、まさに超王道の少年漫画と言えるでしょう。

 

ゴールは雷髄人間による国家の設立

レッドスプライト2

 

本作の大きな目的は主人公が仲間を助け出すことですが、それと同時に「その他の雷髄人間たちを解放すること」もあります。言ってみれば奴隷解放運動みたいなことでしょうか。

志のみならず、姿・立ち振る舞いは紛れもなく英雄のそれであり、悪ガキっぽい一面は持っているにしても、物語の主人公として非常に大きなワクワク感を持っている存在だと思いました。こういうリーダーなら付いていきたいって思わせるようなカリスマ性があります。

ただし国家を作るには、自分たちを生み出したような強大な力が邪魔をしてくることが想定され、一筋縄でいくとは思えません。このような困難に打ち勝っていく様子が大きな見所です。

 

レッドスプライト コミックス全2巻を読んだ感想・レビュー

僕は本作を読んだとき、全2巻っていう情報を知ってから読み始めたので、コミックス1巻時点で6人の仲間のうち1人しか救出できていないという展開を見て「あ、これ打ち切りか」と悟りました。そして予想通り、最後は「物語はこれからも続いていく…完」みたいな感じだったんだけど、個人的には非常に面白い王道少年漫画だと思ってます。

根底にあるテーマは雷髄人間っていう奴隷のようなもので、人間(権力者)によって都合良く生み出されたのが主人公っていう部分は紛れもなくダークファンタジー的な要素です。それなのに主人公が底なしに明るくて前向きなので、物語全体が暗くないっていうね。

あと打ち切りが決まった前なのか後なのかは定かじゃないんだけど、四天王みたいなのが出てきたと思ったら一瞬で4人まとめて主人公が倒したのは笑いました。こういう打ち切りによる時短要素みたいなものを除けば、非常にしっかりとした少年漫画だと思います。

 

あとがき

これが打ち切りなんて末恐ろしい。

 

 

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