最近は「セクシャルマイノリティの人を面白おかしくイジるのはいかがなものか」という風潮が高まっており、いわゆる「オ〇マ、オ〇エ、ホ〇」などの表現をしていいものかどうかも定かではありませんが…。
そういう部分をほじくり回していることに対して嫌悪感がないのであれば、本作のくだらなさは一級品と言えるでしょう。「このタイトルなんて読むの?」ってところから興味を持ち始めたのですが、まぁ下ネタギャグのオンパレードでした。
というわけで今回は、下ネタだらけの柔道バトル漫画「主将!!地院家若美(全11巻完結済み)」を紹介します。
主将!!地院家若美 あらすじ
大内裏高校柔道部主将・地院家若美(ちいんけ・わかみ)は武術の達人にして男を愛する男! ある日、電車のなかで若美は痴漢の濡れ衣を着せられた若鳥(わかとり)を救う。強くなりたいと願う若鳥は若美の誘いにのり柔道部に入部するが、待っていたのは意味不明の練習と若美からのセクハラ! 果たして強くなれるのかと心配する若鳥だったが……!?
主将!!地院家若美の見所をチェック!!
男が好きな男の物語
本作の主人公は柔道部の主将・地院家若美です。ちいんけわかみ。「逆から読まないでね」とのこと。まぁ若い人からすれば逆から読んだところで???って感じかもしれないけど。
ぶっちゃけ本作は男のことが好きな男を題材にした物語であって、それ以上でもそれ以下でもありません。柔道部主将という立場をフルに利用して、男子部員に上四方固めをして喜んでいる若美の姿に嫌悪感を覚えるのであれば本作を読む価値はないかと。
一方で「新宿二丁目のような空気感」って言うのかな。男が男にセクハラをして気持ち悪さとかじゃなくて笑えるという人であれば、本作のくだらなさは最高峰のものに映ることと思います(新宿二丁目をディスる意図はありません)。
下ネタの間に挟まれた数々のバトルシーン
本作は柔道部の物語ではあるんだけど、基本的には柔道というよりもバトルをしている時間の方が長いです。「可愛い女の子が痴漢に遭う→その痴漢を相手に若美が痴漢をする」みたいな感じで、ちょっとした下ネタを含みつつ、バトルシーンは結構マジメにバトルをしているという印象。
「一見するとエロい行為に及びたいがためにやらされていたとばかり思っていた練習法にも意味があり、知らず知らずのうちに柔道技が見についていた」的な展開は、読んでいて非常に熱いものがありました。
そしてバトル後にもちゃんとオチを付けるあたりは非常に徹底しているっていうね。個人的には「最終的には結局それかい!」って展開がクセになる感じで、くだらなさの中にも笑いがあるのがお気に入りです。
主将!!地院家若美 序盤を読んだ感想・レビュー
「くだらねー」と言いつつ、楽しませてもらってます。ただ、僕の場合はこれが面白いと思って読んでるけど、冒頭でも触れたようにセクシャルマイノリティの人にとっては傷付いてしまう内容のような気がしないでもないです。
変態なんだけど柔道は強すぎるし、なんとなく不思議でミステリアスな魅力に溢れている主人公…。実際にいたら友達になれるかどうかは不明だけど、漫画で読んでいる分にはめちゃくちゃ魅力的なキャラだと思いました。
ただし、あくまで笑いのジャンルとしては変態方向だし、男子中学生や男子高校生がバカ笑いできそうなやつなんで、読む人は選ぶことは間違いないです。当たり前のことだけど「ハマる人にはハマる」という典型的なやつかと。
あとがき
ちいんけわかみって名前で漫画を出そうと思ったそのメンタルよな。