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「恋文-山本崇一朗短編集-」を読んだ感想・レビュー

恋文表紙

 

あなたは恋文を誰かに渡したことってありますか?僕はまだガラケーだった時代に読むのもだるくなるような長文メールで告白して、返信が2行でフラれたことがあります。今思えば文章に頼るんじゃなくて言葉で言えば良かったなぁって思うけど、誰しもが恋文って言われて思い当たる過去の1つや2つあるのでは?

しかし本作はコテコテのラブコメばかりが収録されているというわけではなく、不思議な生き物がたくさん登場するほのぼの物語が多めの展開です。それが逆に良い(かもしれない)!というわけで今回は、動物系ファンタジー色が強めのほのぼの短編集「恋文-山本崇一朗短編集-(全1巻完結済み)」を紹介します。

 

 

恋文 あらすじ

山本崇一朗、禁断の秘蔵作品集。累計300万部突破の大人気ラブコメ「からかい上手の高木さん」。著者・山本崇一朗の短編集がついに登場!

ゲッサン他で発表したヒロインたちを集めた「恋文」未公開作品を含む秘蔵の読切を集めた「ロマンチック」2冊同時発売!!

 

  1. 恋文
  2. まちにまったおとなりさん
  3. ネコのオッサン
  4. ササに願いを★
  5. 怪獣のトカゲ
  6. 松本エーコは普通の子
  7. みならいウィッチ

以上の6編が収録された短編集です。作者の山本崇一朗氏は「からかい上手の高木さん」などが有名。

本作と同時に発売された「ロマンチック」も、本作と一風変わったタイプの短編集となっているので、山本氏の絵のタッチが好きな人におすすめです。

 

恋文の見所をチェック!!

恋文

恋文1

 

この短編集の表題にもなっている「恋文」ですが、確かに表題になるってことを考えたら本エピソードが一番しっくりきたような気もします(物語の内容的には後述している「松本エーコは~」も捨てがたい)。

いわゆるラブレターを巡る物語で、主人公が片想いの女の子にラブレターを渡そうと思ってたタイミングで、逆に相手からラブレターを貰うっていう展開です。まぁこの結ばれてハッピーエンドっていうわけにもいかず、いろんな誤解とかがあって…みたいな割とよく見る感じの物語でした。

でも山本氏が描く可愛らしい絵のタッチが物語の雰囲気にマッチしていて、すごく引き込まれる感じが凄かった!内容としてはありきたりだけど、むしろ裏切りがなくて良かったと思える物語です。

 

松本エーコは普通の子

恋文2

 

見た目も成績も普通で特徴のない女の子の物語。なんか美人の顔のパーツを1個ずつバラしていくと、どれもが普通のパーツであるみたいな話をどっかで聞いたことがあるんだけど、本エピソードで言われている普通っていうのは「特徴がない→どこにでもいる」という意味合いで使われている感じ。

好きな人に普通って言われたら、大抵の人は嫌がるんじゃないかと思います。「じゃあ普通じゃなくなろう!」という、ちょっとズレた方向に進んでしまうというのも青春時代ならでは。

「恋文」っていうタイトルの短編集を手に取った読者にとって、待ち望んでいた感じの恋愛物語と言っていいでしょう。結末までを含めて、この短編集の中で個人的に一番好きなエピソードかも。

 

恋文を読んだ感想・レビュー

同時発売された「ロマンチック」を先に読んだのですが、そっちに恋愛っぽさがほとんどなかったんで、こっちの恋文では「からかい上手の高木さん」みたいなラブコメが堪能できるかと思いきや、こっちはこっちでラブコメというか動物系ファンタジー色が強かった気がします。

吸血鬼、ネコ型オッサン、怪獣、見習い魔法使いみたいな一般的じゃない登場人物が多く、分かりやすい感じのラブコメは少なかったです。だからと言って悪いというわけじゃなく、これはこれで味があって楽しめるという印象でした。

コテコテのラブコメばかりってのを期待するとちょっとアレだけど、どれもほのぼの系で平和的なエピソードばかりなので、山本氏の世界観にどっぷりハマりたいという人には最適な短編集だと思います。

 

あとがき

これ読んでください。

 

 

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