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「望郷太郎」を読んだ感想・レビュー

望郷太郎表紙

 

たまに「電気をはじめとするエネルギーが作れなくなって、原始時代のような生活をしなきゃならなくなったとき、自分は生きていけるのかどうか」みたいなことを妄想することがあります。

そんなときにディスカバリーチャンネルのサバイバル生活なんかを見ると、自分には絶対無理だなぁと思うし、見ていてすごくワクワクするんですよね。本作はそんなサバイバル生活を強いられる世界線の物語です。というわけで今回は、500年のコールドスリープから目覚めて始まる大冒険「望郷太郎(連載中)」を紹介します。

 

 

望郷太郎 あらすじ

大寒波襲来、壊滅的打撃、世界初期化。人工冬眠から500年ぶりに目覚めた舞鶴太郎(まいづるたろう)は、愛する家族も財産も全て失った。絶望の淵から這い上がり、理想の暮らしと生きがいを求めて、祖国「日本」を目指す。ヒトのと文明の歴史をさかのぼるグレートジャーニー。人類よ、これが未来だ。

 

望郷太郎の見所をチェック!!

500年のコールドスリープから目覚める

望郷太郎1

 

現実世界では地球温暖化と言われていますが、本作の世界では地球全体を大寒波が襲って氷河期が訪れたという設定です。主人公は金に物を言わせた立場で約1ヶ月のゴールドスリープに入ったものの、500年も眠り続けてしまったというところから物語は始まります。

一緒にコールドスリープに入った家族たちは機械トラブルによって死亡しており、たった1人で500年後の地球を旅することになるんだけど、既に文明はリセット状態になっていて500年も未来の世界であるにもかかわらず、原始時代さながらの生活を強いられることになってしまうという…。

まるでタイムスリップしたかのような時代の流れに唖然としながらも、力強く生きていく姿を描いた漫画作品です。ジャンルとしてはサバイバル、ヒューマンドラマに近いと思います。

 

未来なんだけど古代のような新世界

望郷太郎2

 

アインシュタインは「第四次世界大戦は石と棒で戦うことになる」みたいなことを言いました。本作における文明が廃れてしまった理由は、氷河期の到来であって第三次世界大戦ではなかったわけですが、結果的には原始時代に近いような生活を強いられ、人類の数も激減してしまったと思われます。

食べる物を探すのも一苦労で刃物や火などは身の回りにたくさんあっても、それを使いこなすことができずに動物をまともに狩ることができません。主人公は事業でちょっとした成功者だっただけに、そのショックは計り知れないものとなったでしょう。

そんな時代で出会った人の温かさに触れて少しずつ文化や言葉を学んでいく姿は、もしかすると僕らが忘れてしまっている感情を呼び戻してくれるかもしれません(知らんけど)。

 

道具を使った狩猟と身に迫る危険

望郷太郎3

 

本作の舞台は中東から始まり、シベリア鉄道を目指して最終的には日本に到着する予定なのかな?いずれにしても生半可な覚悟じゃ生き残れないし、道中にはたくさんの危険が待ち構えています。

こちらが動物を狩ってそれを食べて生きている以上、自分たちが動物に狙われるリスクも無視できません。自分の体の倍以上ある獣に襲われたりすることもあるでしょう。

使い慣れない弓や刃物を使って動物を狩ったり、身を守ったり。時には大きなハプニングに遭遇することもあるけど、それでも必死に生き抜いた先に待ち構えているのは一体何なのか。

 

望郷太郎 コミックス1巻を読んだ感想・レビュー

タイトルと表紙からは何の漫画なのか全く予想が付かず、作者の山田芳裕氏の名前を見てポチりました(同作者の作品は「へうげもの」が面白かったので)。

ジャンルとしてはタイムスリップ系になるんだけど、未来に進んでるはずなのに文明が退化しているという不思議な感じが面白いです。過去の狩猟民族と比べると知識は豊富だし、便利な道具が手に入りやすいという絶大なアドバンテージがあるにも関わらず、なかなか上手くいかない様子は何かを思わずにはいられないです。

人類は進化したって言われてるけど、結局電気がなくなったら何にもできないどころか退化してるんじゃないかって思うくらい、とても寂しい気持ちになりました。それと同時に、この物語がどう進んでいくのか全く予想できないので、どう着地するのか序盤からすごく楽しみです。

 

あとがき

旅の終わりに何が待ってるんだろう。

 

 

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