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「極東学園天国」を読んだ感想・レビュー

極東学園天国表紙

 

「何でもいい」って言われると、逆に困ったりすることってないですか?小学校の頃の自由研究とか、自由すぎて何をやればいいか分からなくて毎年困っていました。

ちなみに本作の舞台になっている学校はとにかく自由な校風で、自由研究をやらないのも自由というくらいの学校です。その自由は果たして生徒にとって幸せなのかなぁ…。というわけで今回は、魂をわかつ者たちの破天荒青春学園ストーリー「極東学園天国(全4巻完結済み)」を紹介します。

 

 

極東学園天国 あらすじ

――徴学令が施かれ、高校までが義務教育と化した近未来の日本。一度入学したら卒業するまで外には出られない全寮制の学園に集められたのは、曲者ぞろいの生徒たち。「今だけあんたの右手になってやる」「忘れられるくらいなら嫌われたほうが楽なんだね」友と呼べるのは心に疵を持つ者。魂をわかつ者たちの、破天荒青春学園ストーリー!

 

極東学園天国の見所をチェック!!

不自由なんだけど自由な学校

極東学園天国2

 

本作は高校までが義務教育化された世界の話で、一度入学すると卒業するまで敷地内からは出られないという、かなり特殊な全寮制の学校が舞台の物語です。

校風は極めて自由で、ぶっちゃけ「何でもあり」みたいな感じになってます。イメージ的には大人の管理が行き届いていない治外法権というか、不良漫画で超大げさに描かれている超不良高校に近いかも。そこまで毎日喧嘩してるって感じでもないし、治安は悪くないんだけど。

校内で喧嘩があっても止める先生はいないし、授業の内容もクラスの日直が決められるので自習だらけになったり、とにかく何でも自由にやっていいという学校です。だからこそ自分の身は自分で守ることが重要で、自由に殺されないために生きていくことになっていきます。

 

突如として始まった学食争奪戦

極東学園天国3

 

とにかく自由な校風ということで、一部の生徒がやりたい放題やっています。例えば「学食の食券を買い占める」などです。全寮制の学校だし、食券が手に入らないというのは死活問題に直結します(うどんは食べられるみたいだけど)。

何でこんなことをするのかって言ったら一種の利権みたいなもんで、それをエサに色んなことが出来るから。単純に定食が食べたいって奴に転売してもいいし、女子生徒に対して「食券やるから夜に男子寮に来い」っていう取り引きをしてもいいだろうし。

そんなんが横行していてトラブルに発展したことから、学年対抗の戦争ごっこが勃発します。とにかく自由な学校で戦争ごっこが始まったら、それこそ死人が出るんじゃないかって思うけど、そういう感じの戦争でもないんで読者の多くは一気に引き込まれるはず。

 

廃校になってしまう学校

極東学園天国1

 

学年ごとでチームを組んで戦争ごっこをした後は、学年内の結束は深まったことと思います。ただ、学校が廃校になってしまうとなれば状況は一変することになるでしょう。

廃校にならないように行儀良くしようとすれば、今まで当たり前に出来ていたようなことが出来なくなるわけで、ルールを守らない生徒が出てこないように監視したり、ルールを破った生徒には罰則を与えることも考えだしたりして。

そうなるともはや自由な校風でも何でもなく、反発する生徒が出てくるのは想像に容易いです。一時は団結した学年内でも衝突が起こることが予想されます。果たして廃校を防ぐことはできるのか、めちゃくちゃ面白い展開が待ってるのでぜひ読んでみてください。

 

極東学園天国 コミックス全4巻を読んだ感想・レビュー

色んな事情を抱えた生徒が集まっていて、確かに問題児だらけではあるんだけど、何者でもない生徒がいないという感じの学園物語です。読み始めて数分後には、めちゃくちゃ夢中になりました。

学年対抗の戦争をするにしても単純な殴り合いじゃなく分かりやすいルールがあって、それも力づくな手段を選ばないという部分が面白いです。生徒同士の会話でもグッと心を掴まれるようなセリフが多々登場するし、各キャラクターのバックボーンも心を揺さぶられるほどの魅力があります。

とにかく熱い!ヤンキー漫画のそれとはまた微妙に違うし、かと言ってよく見るタイプの青春物語ともまた違います。一風変わった学園モノ、青春モノで熱くなりたいという人には文句なしにおすすめ。

 

あとがき

いやだなあと思うこと そのままにしてたら たましいが腐るから。

 

 

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