マンガ、アニメと言ったら日本が誇る世界最高峰の文化と言っても過言ではないわけですが、そんな世界も異世界とコラボするようになりました。とは言っても「アニメーターが異世界に行って異世界のアニメ業界を盛り上げる！」みたいな展開ではありません。
なんとアニメ制作会社の自分以外のスタッフが異世界に飛ばされ、代わりに異世界の住人を補填できるという展開です。というわけで今回は、異世界の住人がアニメ制作を手伝ってくれる世界観が面白い「異世界アニメ工房(連載中)」を紹介します。
異世界アニメ工房 あらすじ
アニメ制作×異世界、逆転生お仕事コメディー！！「スタジオアシタ」で働くアニメーター・佐倉美代音。ある日、自分以外のスタッフ全員が異世界召喚されてしまった!?その代償としてやってきたのは召喚士・ソフィー。1人ではアニメ制作が進まず、倒産まっしぐら……。藁にも縋る思いで、ソフィ―に異世界から助っ人を召喚してもらうことに。果たしてスタジオの倒産は避けられるのか――!?
異世界アニメ工房の見所をチェック!!
現実世界のスタッフが異世界に行くという展開
異世界漫画が流行りだしたとき、基本的には現実世界→異世界でした。それが「異世界からキャラが現実世界に来るっていうのもありじゃね？」ってなって、今やありとあらゆる種類の異世界漫画が誕生しているわけですが…。
その中でも本作が異質なのはアニメ工房という1つの単位があって、自分以外のスタッフが全員異世界に行ってしまうという展開です。普通は主人公だけが自分が行くでしょ、なんで主人公以外が異世界に行ってんのっていうね。
そして向こうからも魔物やらエルフっぽいのが来て、アニメ制作を手伝ってくれるという感じ。もちろん異世界には「パッと思い当たる部分で絵を描ける人がいない」という前途多難な空気感を感じられるので、この先どうなっていくのかが大きな見所と言えるでしょう。
異世界から来た頼もしいスタッフたち
本作の設定としては「異世界に飛ばされたスタッフの代わりに、異世界の住人をこっちにヘルプとして呼べる」という感じになっていて、簡単に言えば人材トレードみたいなことができます。
野球でもサッカーでも何でもいいんだけど、普通は「弱点を補強する」という目的でトレードをすることが多いじゃないですか？もしかしたら長所を伸ばすっていうパターンもあるかもしれないけど、本作のケースで言えば兎にも角にも「アニメを作れる人」を募らないと駄目なわけで。
で、最初はアニメを作れるキャラなんか見当たらないってことで場当たり的にキャラを呼び寄せるわけですが、中にはちゃんと自分の仕事を見つけて全うしてくれるキャラも出てきます。これはすごく頼もしさを感じるだけじゃなく、心からワクワクできる展開と言っても過言ではありません。
ちゃんとしたアニメ制作のシーンもあり
異世界という付加価値こそありますが、本作の本来のテーマである「アニメ工房」の描写は疎かになっていません。主人公が異世界の住人に手伝ってもらいたい内容を説明するというシーンが必要になるため、読者としても「アニメってこうやって作られるのかぁ」的な気づきが得られます。
アニメ制作に携わりたいと思ったことがある人なら知っているのかもしれませんが、アニメは基本的に見る側にいるという人であれば、アニメ制作の工程なんかも知ることが出来て面白いと思える作品です。
そこにスライムがクッション代わりになったり、ガーゴイルが道案内をしたりというようなファンタジー面白要素が加わってくるので、お仕事漫画として興味があるという人も異世界漫画に興味があるという人もどちらも楽しめるのではないかと思います。
異世界アニメ工房 コミックス1巻を読んだ感想・レビュー
まず自分以外のスタッフが全員異世界に行ってしまうという展開に驚きました。で、アニメ制作のイロハみたいな部分もちゃんと触れられていて、お仕事漫画としても成立しているような感じです。
1巻時点ではまだ異世界の住人たちが微力というか、そこまで大きな戦力に慣れていない感があるので、この先の展開でどんなすごい能力を持ったキャラが登場するかみたいな部分が楽しみで仕方ありません。
スライムがクッションになる的な展開は「その手があったか！」と感じる一方で「作業自体の役には立っていない」と感じる部分があるので、そういうモヤモヤを払拭するだけのアニメ制作に特化した異世界住人を出してくれたらなぁ…。
あとがき
まぁアニメ業界自体が異世界みたいな部分もあるけど。
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