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「目玉焼きの黄身 いつつぶす?」を読んだ感想・レビュー

 

よく語られているのが「目玉焼きには何をかけるか」という問題でして。

個人的には「好きな調味料かけて食べりゃいいじゃん」って思うんだけど、世の中には「しょうゆ一択でしょ!」とか「いやいや、ソース以外考えられないから」と、自分の価値観こそ正義と思っている人が多いようで、この手の話題は非常に盛り上がる傾向にあります。

自分の好きな食べ方を否定されたらムッとするけど、それを俯瞰的に見ているだけなら意外と楽しかったりするものです。というわけで今回は、新感覚のフード・ソウル・ロマン「目玉焼きの黄身 いつつぶす?(全12巻完結済み)」を紹介します。

※コミックス1巻の軽いネタバレを含みます。

 

 

目玉焼きの黄身 いつつぶす? あらすじ

 

目玉焼きには何をかけて食べるか。ある人は醤油だろうし、ある人はソースである。ケチャップの人もいるだろうし、マヨネーズも人気がありそうだ。塩コショウなんてのも捨てがたいし、中には七味唐辛子やマスタードなんて人もいるかも。

あなたにとっての当たり前は、あなたの目の前の人にとっては当たり前じゃないかもしれない。本作は、そんな衝撃のフード・ソウル・ロマンである。

 

目玉焼きの黄身 いつつぶす?の見所をチェック!!

正解が1つでないことの楽しみ

 

こういうのって育ってきた環境に影響を受ける部分が大きいと思うんです。ほとんどの人が、親がどうやって食べてるかを真似するところから入るじゃないですか?だから親が醤油で食べてたら、その子供も入口は醤油になると思うんです。

で、その価値観って家庭によりけりだから当然違いが出てくるわけで、目玉焼きなんか外でもそんなに食べる機会が多いわけでもないし、まして「目玉焼きに何をかけて食べるか」なんてのは人生においてどうでもよかったりするじゃないですか?それが自分の中では常識だと思っていたのに、ある日突然その常識が崩れた時の衝撃ったらないです。

森三中の黒沢さんが、親から「朝ご飯を食べるのは卑しい行為」と教わって育ってきたことによって、周りの子たちが普通に朝ご飯を食べていることを知った時は衝撃的だったというエピソードがあるんだけど、本作を読んだ感想はまさにそんな感じ。

ちなみに僕は目玉焼きには何もかけません。「えっ!?」とか思うでしょ。もう100回以上言われたわ。

 

食べ方も人それぞれで違って個性が現れる

 

僕が小学校通ってた時は「三角食べ」とか言って、全部のご飯とかおかずを均等にバランス良く順番に食べるように強要してくる先生がいて、クラス全員が同じ食べ方を強制させられてました(多分今だとSNS炎上事例)。

でもそういう縛りがなかったら目玉焼きの食べ方1つを取っても、その食べ方には個性が出てくると思うんですよね。例えば目玉焼きってどうやって食べますか?

 

本作では「黄身を潰さずに最後まで取っておいて、最後に一口でそれを食べる」という妻に対し、旦那がすかさず「お前、バカか?」と突っ込み、白身や付け合わせに黄身を絡めた時の美味しさを説いてるんだけど、僕は「こういう人いるわー」って思ってすごく楽しめました。

個人的に多いと思うのは蕎麦ね。薬味とか、つゆの使い方とかうるさい人いるでしょ?あんな感じに思えて思わず笑っちゃいました。あと焼き鳥も多い!「焼き鳥は塩だ」っていう奴。塩も美味しいけど、タレで食べたっていいじゃんね。

ちなみに僕も黄身は最後に一口で食べる派です。理由は「お皿を洗う時に気になるから」で、ウチは母親も妹もそうだったけど、食器を洗うことが無い父親だけは黄身を潰してから食べてたなぁ。

 

使う道具も人それぞれで違って個性が現れる

 

僕も幼少の頃に「ステーキを食べる時はフォークとナイフを使って、ライスはフォークの背中に乗せて食べるのがテーブルマナーだ」と母親に教わりました(とは言っても、ステーキ自体がほぼ出てこなかったから意味ない)。それが本当かどうかは知らないけど、こんなんもよほどのマナー違反じゃなけりゃなんだっていいと思うんです。

例えばコンビニでパスタを買うと、店員さんに「フォークとお箸どちらを付けますか?」って聞かれたりするじゃないですか?聞かずに両方入れてくれる人もいるけど、もし聞かずに片方だけを入れるならフォークを入れるって店員さんが多いんじゃないかと思うんだけど…。

僕はパスタをフォークで食べるなんていう洒落た上流階級のお家には生まれなかったので、パスタだろうが何だろうが専ら箸お箸で食べます。だからちょっと上品なパスタ専門店に行くと、暗黙の了解でフォークしか出てこないような気がして怖くて入ったことがありません。

このように「何を使って食べるか」というのも個性が見られて、すごく面白く仕上がっています。

 

目玉焼きの黄身 いつつぶす? コミックス序盤を読んだ感想・レビュー

実に色んな食べ方が見られて、すごく楽しい作品だと思います。自分と違う楽しみ方をしている人がいるという気付きが得られるのもそうだけど、やっぱ1番は「これまでの人生で自分も見てきたこと」が題材になってるので、ものすごく共感できるんですよね。

カレーのお皿なんか特に顕著で、食べ終わった後に綺麗な人もいれば汚い人もいるじゃないですか?それである程度の育ちが分かるって言うか…。例えばすごく可愛い彼女ができても、その子の水泳時の息継ぎを見ても好きでいられるかどうかってのは正直言ってわからないし、カレーを食べた後のお皿が汚かったら多分引いちゃうと思うんです。

まぁここまで極端な例はアレだとしても、くちゃくちゃ食べる人が嫌いだって人は多いでしょ。そういう誰しもが何かを思ったことがある、これまでに幾度となく何かを思ってきた場面がそのままテーマになっているので共感するレベルがハンパ無い!

色んな食材、色んなシチュエーションでネタも豊富にあるだろうし、この先の展開にも非常に期待できるグルメ×コメディーと言っていいでしょう。

 

あとがき

目玉焼きの黄身 いつつぶす?…今でしょ!

 

 

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